東京ガスの電気料金が高くなった？値上げ情報と電気代を抑える方法まとめ

最近、東京ガスの電気料金の「値上げした」「高くなった」と、話題になっています。東京ガスを使い続ける場合の電気代はどのくらい高くなったのでしょうか？

この記事では、東京ガスの電気料金がいつ、どのように変更されたのか、そしてその背景にある理由を詳しく解説します。

さらに、電気代を賢く節約する方法や、他の電力会社との比較、乗り換えを検討すべきかどうかにも詳しく解説します。

東京ガスの電気代が高くなったと感じる、もしくは実際に高くなっているのか気になるあなたに、最適な情報を提供しますので、ぜひ最後までご覧ください。

東京ガスの電気代はいくら・いつから高くなったのか？電気料金値上げまとめ

東京ガスの電気代は、2023年9月1日から1〜2％の値上げが発表されました（2023年6月9日発表）。例えば集合住宅で共働きする2人暮らしのような平均的な使用量であれば月間平均140円高くなる推移になります。

モデルケース	改訂前	改定後
2人暮らし 30A　260kWh	7,372円	7,512円 （＋140円）

（2023年6月分の燃料費調整額と「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の値引きを含めて計算しています）
参考：東京ガス「低圧電気料金の改定について」（参照2024-02-02）

値上げに関して東京ガスが発表をしている内容で、2016年の全面自由化から初めての電気料金値上げに関する発表となりました。今回電気料金の値上げ対象になるのは、東京ガスの低圧契約されているご家庭や企業が対象になります。

中には「いつから明細で確認できるのか」気になる方も多いでしょう。結論、東京ガスの電気代は2ヶ月後の明細で確認できます。

東京ガスの電気料金が高くなったプランとは？

東京ガスの電気代は、以下のプランに契約している方が値上げの対象（値上げ前後の料金比較は後述）になります。


また、東京ガスで新規受付を停止している以下のプランも値上げの対象です。

今回の値上げが対象になる方に対し東京ガスは、2023年2月から9月までの検針分において、電気代値引きを実施していました。東京ガスの電気料金で7円/kWhだったので、明細で確認できる2ヶ月後の2023年11月に電気代が高いと感じた方も多いでしょう。

2023年9月の東京ガス電気料金変更の詳細｜値上げ前後の料金比較一覧

東京ガスの電気代における値上げ前後の料金比較一覧は以下のとおりです。改定前後の料金推移も記載したのでご覧ください。

（2023年6月分の燃料費調整額を含めて計算し「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の値引きを含まず計算しています） 参考： 東京ガス「低圧電気料金の改定について」（参照2024-02-02）

2022年10月の東京ガス原料費調整制度の変更

東京ガスは2022年10月検針分から電気代だけでなく、ガス代の実質値上げが発表されました（2022年8月30日発表）。「原料費調整制度」に基づいた変更で、以下のように上方調整されています。



上記の変更にともない、東京ガスで契約している2人暮らしや3人暮らしの家庭を例に紹介すると、以下のような影響があります。

（2012年度～2016年度の5年平均に基づき計算しています）
参考： 東京ガス「原料費調整制度に基づく2022年10月検針分のガス料金について」（参照2024-02-02）

東京ガスの電気代はなぜ高くなったの？値上げの背景とその原因

東京ガスの電気代やガス代が高くなったのは、昨今の世界情勢が原因になっています。前述した原料費調整制度の基準になっている原料費は、為替レートや原油価格の動きによって変動します。

東京ガスが2022年10月にガス代が実質値上げされたのも、2022年5月〜2022年7月の平均原料価格が関係します。102,360円/tを超えたため、電気代に含まれる「燃料費調整額」も高くなったのが値上げの背景です。

世界情勢の影響から値上げしているので、節約しやすい電気代から見直していきましょう。

高くなった電気代を節約させる具体的な方法

ご家庭の電気代を節約させるために、以下の観点からおすすめの方法を紹介します。



ご家庭にあった電気代節約に役立ててもらえたら幸いです。

家庭でできる節約法

家庭でできる手っ取り早い節約法は、電化製品の使い方です。電気代は季節や時間帯によって変動します。例えば夏場の19時頃に最も電気を使用しているのはエアコンで、全体の38.3％を占めているのです。

エアコンの設定温度を1℃変えると、約10％の消費電力を抑えられるので、電気代節約につながります。他にもテレビの明るさを下げるのも電気代節約になるのでおすすめの方法です。

経済産業省のデータによると、画面の明るさを最大から中間くらいの明るさにすると、年間で約840円安くなると発表されました（32型液晶テレビ）。

家庭の照明器具をLEDランプに変えるのも、おすすめの電気代節約方法です。一般電球と電球型LEDを比較すると、約86％の省エネにつながります。つまり電化製品の使い方や省エネタイプに買い換えると電気代を抑えられるので、家庭でできるテクニックの1つなのです。



参考： 経済産業省「夏季の省エネ・節電メニュー」（参照2024-02-02）
参考： 経済産業省資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」（参照2024-02-02）
参考： 経済産業省資源エネルギー庁「機器の買換で省エネ節約」（参照2024-02-02）

電気使用量の最適化

電気代を節約するには、電気使用量に基づいた契約アンペア数（A）に変えるのも1つの手です。アンペア数の計算は、1年で最も使うであろう夏や冬を基準に算出します。同時に使える電気使用量を契約アンペア（容量）といいます。

仮に電気使用量が少ない状態で、最適化されていないアンペア数だと、基本料金が高いままです。家庭の世帯人数にもよりますが、アンペア数と家庭の電気使用量に大差がある場合は最適化すると、基本料金から節約できます。

アンペア数を変えた節約ができない家庭は、プランや電力会社の乗り換えも、おすすめの電気代を節約できる方法です。

高くなった電気料金は安くできる？東京ガスと東京電力や他の新電力会社の料金比較一覧

2016年に電気代やガス代の見直しができるよう「全面自由化」が制定されました。東京ガスは2022年10月からガス代。2023年9月から電気代が値上げした今、まずは少しでも電気代を安くしたいと考えるものです。

そこで世帯人数に応じた電気料金比較を紹介します。今回、東京ガスと東京電力、新電力会社の電気代について、世帯人数別にまとめました。電気代見直しの参考にしてください。

一人暮らしの電気料金比較一覧

関東エリアで一人暮らしをしている方に向けて、シミュレーションした結果を一覧でまとめました。最新の情報をもとに計算してあるので参考にしてください。

	一人暮らし 平均月額電気代	年間節約額（※1）	公式サイト
比較：東京電力「スタンダードS」	4,597円	-円	公式へ
1位：Looopでんき	4167円	-6,983円（※2）	公式へ
2位：CDエナジー「シングルでんき」	4,497円	-1,200円	公式へ
3位：東京ガス	4,533円	-772円	公式へ

※2024年4月時点の価格
※燃料費調整額を含んだ金額です
（※1） Looopでんきの電力料金実績比較における各月の電気使用量の平均値で算出しております。
（※2） Looopでんきの電気料金比較表（東京電力エリア）における各月の電気料金を加算して算出しております。

2~3人暮らしの電気料金比較一覧

関東エリアで2~3人暮らしをしている方に向けて、シミュレーションした結果を一覧でまとめました。最新の情報をもとに計算してあるので参考にしてください。

	2~3人暮らし 平均月額電気代	年間節約額（※1）	公式サイト
比較：東京電力「スタンダードS」	8,380円	-円	公式へ
1位：Looopでんき	7480円	-12,173円（※2）	公式へ
2位：CDエナジー「ベーシックでんき」	8,122円	-3,097円	公式へ
3位：東京ガス	8,164円	-2,586円	公式へ

※2024年4月時点の価格
※燃料費調整額を含んだ金額です
（※1） Looopでんきの電力料金実績比較における各月の電気使用量の平均値で算出しております。
（※2） Looopでんきの電気料金比較表（東京電力エリア）における各月の電気料金を加算して算出しております。

4人暮らしの電気料金比較一覧

関東エリアで4人暮らしをしている方に向けて、シミュレーションした結果を一覧でまとめました。最新の情報をもとに計算してあるので参考にしてください。

	4人以上暮らし 平均月額電気代	年間節約額（※1）	公式サイト
比較：東京電力「スタンダードS」	11,793円	-円	公式へ
1位：Looopでんき	10015円	-20,551円（※2）	公式へ
2位：CDエナジー「ファミリーでんき」	10,589円	-14,452円	公式へ
3位：東京ガス	11,275円	-6,220円	公式へ

※2024年4月時点の価格
※燃料費調整額を含んだ金額です
（※1） Looopでんきの電力料金実績比較における各月の電気使用量の平均値で算出しております。
（※2） Looopでんきの電気料金比較表（東京電力エリア）における各月の電気料金を加算して算出しております。

高くなった電気料金を抑えるのに東京ガスから乗り換えるべき？乗り換えがおすすめな人と乗り換え先を紹介

ここまで紹介したとおり、たとえ一人暮らしでも電力会社を乗り換えるだけで十分、電気代を節約できます。しかしなかには「自分は乗り換えるべきか」「そのままがいいのか」など悩んでいませんか。

ここからは東京ガスから乗り換えるべき人と、東京ガスをそのまま使い続けるべき人との違いについて紹介します。おすすめの乗り換え先とその理由も紹介するので参考にしてください。

東京ガスから乗り換えるべき人

東京ガスから乗り換えるべき人は、少しでも電気代を節約したい方です。たしかに東京ガスの電気代は当社で比較した結果、3位の結果になっています。おすすめの電力会社ではありますが「1円でも電気代を安くしたい」と考える方にとって、電力会社の乗り換えが最適です。

電力会社によっては、電気以外のサービスもセット割引を適用させて、より一層節約できるプランも充実しています。世帯数にあったプランを展開している電力会社もあるので、詳しくは後述で紹介します。

東京ガスをそのまま使い続けるべき人

東京ガスをそのまま使い続けるべき人は、下記の2つに当てはまる方だと考えています。



前述で紹介したとおり、世界情勢の影響から電気代やガス代の値上げが原因で、多くの新電力会社が倒産・事業撤退しています。帝国データバンクが2023年6月29日に発表したデータによると、以下のような結果が発表されました。

2023年3月時点の調査では、706社のうち累計195社が「契約停止、撤退、倒産、廃業」となった。大手電力会社でも、10社中8社が2023年3月期の連結決算で最終赤字を計上した。
引用元： 帝国データバンク「新電力会社」事業撤退動向調査（2023年6月）（参照2024-02-20）

また、電気需要量ランキングでは、東京ガスは新電力会社のなかで堂々の1位。（電力需要実績が高い電気会社ランキングは下記記事で確認できます。）



また、当社が独自にとったアンケートでも、東京ガスを選んだ理由の上位には、電気代とガス代をまとめられて楽というのがありました。

つまり、東京ガスの供給エリア内に住んでいて、安心して契約したい方は東京ガスをそのまま使い続けるべきです。

おすすめの乗り換え先とその理由

東京ガスで高くなった電気代を節約したい方におすすめの乗り換え先は、節約額やプランの豊富さなどによって選択肢が異なります。

例えばLooopでんきの節約額が挙げられます。当社独自のアンケート結果においても、乗り換えた8割以上の方が「節約効果を実感した」と回答されました。たとえメリットに感じなかったとしても、解約手数料なしで乗り換えられるのも魅力の1つです。

他にもCDエナジーダイレクトのように、世帯人数に応じたプランやポイント還元のサービスを展開している電力会社もあります。

FAQ：よくある質問

電気料金変更に関する一般的な疑問

電気使用量が同じであっても、月々の電気代が変わるのは前述で紹介した「燃料費調整額」が影響しています。そもそも電気代の計算は、以下のような方法で計算します。

電気代＝基本料金＋電力量料金＋再生可能エネルギー発電促進賦課金

「電力量料金」の中に燃料費調整制度に基づいた燃料費調整額が影響しているのです。例えば6月分の電気代は、同年1〜3月の貿易統計価格に基づいて計算します。つまり、2ヶ月前の為替レートや原油価格の動きによって電気代が請求されるのです。

また、再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、再生可能エネルギー普及を促進するための制度です。電力会社が市場価格に影響されない一定金額での電力買取と再生可能エネルギー発電の導入を後押しした料金になっています。

電気代節約の方法に関する質問

前述で紹介した電気代節約法以外で気にしたいポイントは、待機電力です。炊飯器のように、使っていなくてもコンセントにつながれていればタイマーが表示されているような状態です。

待機電力は資源エネルギー庁の調査結果によると、家庭の消費電力のうち5.1%が待機時の消費電力に充てられていると発表されました。例えば1Wの電化製品にかかる待機電力を1kWh27円で計算すると、電気代は年間約237円も請求されます。

1世帯あたり年間かかっている待機電力は228kWhと推計されているので、電気代は年間6,156円になる計算です。

そこで大幅な待機電力を削減するためにブレーカーを落とそうと考える方もいるかも知れません。しかし、ブレーカーを落とす場所によっては電気代節約どころか、デメリットになります。例えば冷蔵庫やセキュリティ関連の製品は、食材や防犯面に影響するので注意が必要です。

参考： 資源エネルギー庁 「平成２４年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業」（参照2024-02-02）

電気料金を乗り換える方法に関する質問

電力会社を乗り換える際、大まかな流れは以下のとおりです。



電気代が節約できるかどうかを確認するためには、現在の契約状況がわからないと、シミュレーションできません。契約中の電力会社や電気料金プランをもとに、乗り換え先の電力会社と比較する材料になります。

そして申込を完了しても、すぐに乗り換えられるわけではありません。あくまで最初の検針を持って乗り換えが完了します。乗り換え完了の通知とともに検針表を確認してください。

また、家庭にスマートメーターが設置されていない場合は、工事費無料による設置が必要です。スマートメーターが設置されていない場合は、乗り換えに時間がかかると把握しておきましょう。