新NISA対応ロボアドバイザーを紹介!投資信託との併用がおすすめの人も解説
ロボアドバイザーは、資産運用をおまかせできる投資サービスです。
ロボアドバイザーのなかには、NISA口座に対応したものもあります。NISA口座でロボアドバイザーを利用すれば、運用益を非課税にしながら自動運用ができ、投資効率を上げることが可能です。
この記事では、NISA対応のおすすめロボアドバイザーを紹介します。
「ロボアドバイザーで資産運用を始めたいけど、同時にNISA口座も使いたい」という方は、当記事で自分に合ったNISA対応のロボアドバイザーを見つけてください。
著者
小関 拓弥
株式会社EXIDEA
WEBディレクター
保有資格:日本証券業協会 一種外務員
早稲田大学商学部卒業後、SMBC日興証券に入社。現在は、前職での金融知識活かし金融ジャンルを担当する。
詳細の著者情報はこちらに記載しています。
WEBディレクター
保有資格:日本証券業協会 一種外務員
早稲田大学商学部卒業後、SMBC日興証券に入社。現在は、前職での金融知識活かし金融ジャンルを担当する。
詳細の著者情報はこちらに記載しています。
Contents
NISA対応ロボアドバイザーを一斉比較
現在、NISA口座の対応しているロボアドバイザーは、以下のとおりです。
NISA対応のロボアドバイザー一覧
- WealthNavi(ウェルスナビ)の「おまかせNISA」
- SUSTEN
- マネックス証券の「ON COMPASS」
- 松井証券の「投信工房」
- 楽天証券の「らくらく投資」
- 三井住友銀行の「SMBCロボアドバイザー」
各ロボアドバイザーの特徴を比較表で確認していきましょう。
NISA対応のロボアドバイザー比較一覧 |
---|
運用タイプ | 投資枠 | ポートフォリオ | 手数料(年率・税込) | 信託報酬(年率・税込) | 最低投資額 | その他サービス | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
成長投資枠 | つみたて投資枠 | |||||||
おまかせNISA (ウェルスナビ) |
投資一任型 | ◯ | ◯ | 5通り | 0.63〜0.67% ※おまかせNISA利用時 |
0.08〜0.13% | 1万円 | 税金最適化機能 手数料の長期割 |
SUSTEN | 投資一任型 | ◯ | ◯ | 5通り | 0.08~0.3% ※信託報酬含む |
1万円 | 税金最適化機能 手数料の現金キャッシュバック |
|
ON COMPASS | 投資一任型 | ◯ | × | 8通り | 0.9775%程度 ※信託報酬含む |
1,000円 | 目標金額の達成率の管理 | |
投信工房 | 助言型 | ◯ | ◯ | 5通り | 無し | 最大0.16%※1 | 900円※2 | ポートフォリオ・リバランス頻度のカスタマイズ |
らくらく投資 | 投資信託 (バランス型) |
◯ | ◯ | 5通り | 無し | 0.4915% | 100円 | 楽天カード・楽天キャッシュ・楽天ポイント投資 |
SMBCロボアドバイザー | 投資信託 (バランス型) |
◯ | × | 5通り | 無し | 1.007% | 1,000円 | – |
※2:モデルポートフォリオを構成する9種類の投資信託の最低投資額が100円であるため
2024年5月作成
NISA口座の投資枠には、成長投資枠とつみたて投資枠の2種類ありますが、ON COMPASSとSMBCロボアドバイザーは成長投資枠しか対応していません。
助言型の投信工房は、提案されたポートフォリオを自分でカスタマイズすることも可能です。
そして気になる手数料は、投信工房・らくらく投資・SMBCロボアドバイザーが無料で利用できます。ただ信託報酬で比較すると、ウェルスナビ・SUSTENのほうが割安です。
以上、NISA対応のロボアドバイザーサービスの一斉比較でした。次章では、比較内容を踏まえて各ロボアドバイザーサービスを詳しく解説します。
NISA対応のおすすめロボアドバイザー
ここからは、NISA対応のロボアドバイザーの詳しいサービス内容を見ていきましょう。
以下に各ロボアドバイザーのサービス概要をまとめておきます。
おすすめ順!NISA対応のロボアドバイザー
- おまかせNISA(ウェルスナビ) 運用者数・預かり資産ともに国内No.1(※1)の投資一任型ロボアドバイザー。ウェルスナビの「おまかせNISA」を利用すれば、NISA口座の投資枠を自動で使い分けてくれる。
- SUSTEN NISAの投資枠を有効活用する機能が複数搭載しており、節税効果を最大限享受することを目指しながらおまかせ運用ができる。
- 松井証券の投信工房 手数料無料で自動リバランス機能が使える助言型ロボアドバイザー。松井証券口座で運用するので、個別株も一緒にNISA口座で保有できる。
- 楽天証券のらくらく投資 投資信託なので手数料が発生しない。楽天カードのクレカ積立に対応しており、おまかせ運用しながら楽天ポイントも貯められる。
- ON COMPASS NISAの成長投資枠で運用することが可能。マネックス証券口座を利用するため、NISA口座で株式や投資信託も同時に投資できる。
- SMBCロボアドバイザー らくらく投資と同様、投資信託なので手数料が発生しない。運用期間がらくらく投資よりも長い。
2024年5月確認
各ロボアドバイザーの特徴をそれぞれ見ていきましょう。
ウェルスナビのおまかせNISAサービス概要一覧 | |
---|---|
運用タイプ | 投資一任型 |
NISA | 成長投資枠:◯ つみたて投資枠:◯ |
ポートフォリオ | 5通り |
手数料(年率・税込) | 0.63〜0.67%※ |
信託報酬(年率・税込) | 0.08〜0.13% |
最低投資額 | 1万円 |
2024年5月作成
ウェルスナビのおまかせNISAおすすめポイント
- 運用者数・預かり資産ともに国内No.1(※1)
- おまかせNISAならNISA口座の投資枠を自動で使い分けてくれる
- おまかせNISAの手数料は年率0.63〜0.67%と通常口座より割安
WealthNavi(ウェルスナビ)は運用者数・預かり資産ともに国内No.1(※1)の投資一任型ロボアドバイザーです。入金するだけで、約12,000銘柄の金融商品に自動で分散投資してくれます。
そんなウェルスナビのNISAサービス「おまかせNISA」では、NISA口座での自動運用が可能です。おまかせNISAを利用すると、投資先の資産や購入方法にあわせて、NISA口座の成長投資枠・つみたて投資枠を自動で振り分けてくれます。
出典:WealthNavi「おまかせNISA」2024年5月確認
ウェルスナビのおまかせNISAなら、NISA口座の資産運用で必要な作業をすべて自動化できます。
そのため、初めて投資をする初心者や投資にかける時間がない方は、ウェルスナビのおまかせNISAを利用するのがおすすめです。
運用者数・預かり資産ともにNo.1のロボアド! ウェルスナビの公式サイトはこちら
※1:一般社団法人日本投資顧問業協会「契約資産状況(最新版)(2023年9月末現在)『ラップ業務』『投資一任業』」を基にネット専業業者を比較 ウエルスアドバイザー社調べ(2023年12月時点)
SUSTEN
SUSTENのサービス概要一覧 | |
---|---|
運用タイプ | 投資一任型 |
NISA | 成長投資枠:◯ つみたて投資枠:◯ |
ポートフォリオ | 5通り |
手数料(年率・税込) | 0.08~0.3% ※信託報酬含む |
信託報酬(年率・税込) | |
最低投資額 | 1万円 |
SUSTENのNISAおすすめポイント
- NISA口座の投資枠を最大限活用する機能が複数搭載されている
- 手数料が年率0.08〜0.3%(税込)とウェルスナビのおまかせNISAより割安
- NISA口座で1年以上出金がないと運用残高の最大年率0.1%をキャッシュバック
SUSTENもウェルスナビのおまかせNISAと同様、NISA口座に対応した投資一任型ロボアドバイザーです。
SUSTENのNISAも投資する資産や購入方法に応じて、NISA口座の投資枠を自動で使い分けつつ、NISAに関する以下の機能も搭載しています。
SUSTEのNISAに搭載された機能一覧
- 自動非課税成機能 NISAの投資枠以上の入金があった場合、上回った部分をいったん課税口座で投資し、限度枠が回復または増えた際に自動で非課税口座に移動させる機能。
- 節枠機能 相場動向に応じて、NISAの投資枠を節約できる取引をおこない、実質的にNISAの投資枠を拡大させる。
- 非課税入替取引 NISA口座と課税口座双方で投資する場合、双方の口座で保有している証券の期待リターンを比較し、課税口座における将来の税コストが最小化されるよう自動で入替取引をおこなう。
上記の機能で、NISAの限られた投資枠を効率的に使いながら、おまかせ運用することが可能です。
SUSTENのNISAなら、NISAの非課税効果を最大限活用する自動運用を目指してくれます。
NISAの非課税枠を有効活用できる! SUSTENの公式サイトはこちら
松井証券の投信工房
投信工房のサービス概要一覧 | |
---|---|
運用タイプ | 助言型 |
NISA | 成長投資枠:◯ つみたて投資枠:◯ |
ポートフォリオ | 5通り※1 |
手数料(年率・税込) | 無し |
信託報酬(年率・税込) | 最大0.16%※1 |
最低投資額 | 900円※2 |
※2:各ファンドの最低投資額は100円、モデルポートフォリオの資産クラスが9種類あるため
2024年5月作成
投信工房のNISAおすすめポイント
- 手数料無料で自動リバランス機能が使える
- ポートフォリオやリバランス頻度を自由に調整しながら自動運用できる
- 松井証券の個別株もNISA口座で投資できる
投信工房は、松井証券が提供する助言型ロボアドバイザーです。
一般的な助言型ロボアドバイザーはポートフォリオの提案のみ対応しており、購入手続きやリバランスは自分でおこなわないといけません。
しかし、投信工房は手数料無料で自動リバランス機能が利用できるため、手数料をかけずに投資一任型と同様のおまかせ運用が可能です。
投信工房で運用するのは松井証券の投資信託で、NISA口座に対応したファンドでポートフォリオを提案してくれます。そのまま運用を始められますが、資産配分や運用するファンドをカスタマイズすることも可能です。
そのため、投信工房ならNISA口座を使いつつ、投資一任型ロボアドバイザーよりも自由度の高いおまかせ運用が始められます。
また、松井証券でNISA口座は個別株や他の投資信託も同時に保有できます。そのため、自分で投資する資産を自由に選びたい方は、松井証券の投信工房を利用するのがおすすめです。
手数料をかけずにNISAで自動運用できる 投信工房が使える松井証券の公式サイトはこちら
楽天証券のらくらく投資
らくらく投資のサービス概要一覧 | |
---|---|
運用タイプ | 投資信託 (バランス型) |
NISA | 成長投資枠:◯ つみたて投資枠:◯ |
ポートフォリオ | 5通り |
手数料(年率・税込) | 無し |
信託報酬(年率・税込) | 0.4915%程度 |
最低投資額 | 100円 |
らくらく投資のNISAおすすめポイント
- 手数料が発生しない
- 楽天カードでクレカ積立ができる
- 楽天証券のNISA口座を開設するので個別株も一緒に投資できる
らくらく投資は、楽天証券で取り扱われている投資信託です。
リスク許容度が異なる5つのファンドが用意されおり、リスク許容度診断を受けるとおすすめのファンドを提案してくれます。
各ファンドでは7種類の金融資産に分散投資し、定期リバランスも実施します。費用は信託報酬のみで、投資一任型ロボアドバイザーのような手数料は発生しません。
さらに、らくらく投資は楽天カードと楽天キャッシュの積立投資に対応しており、積立金額に応じて楽天ポイントが貯められます。
楽天カード・楽天キャッシュ積立のポイント還元率
- 楽天カード:0.5%
- 楽天ゴールドカード:0.75%
- 楽天プレミアムカード:1.0%
- 楽天キャッシュ(楽天カードチャージ分):0.5%
楽天カード・楽天キャッシュで楽天ポイントも貯めながら、ロボアドバイザーで自動運用ができるのはお得ですね。
楽天ポイントを貯めながらおまかせ運用を始めたい方は、楽天証券のらくらく投資の運用がおすすめです。
楽天ポイントを貯めながら自動運用できる! らくらく投資が利用できる
楽天証券公式サイトはこちら
マネックス証券のON COMPASS
ON COMPASSのサービス概要一覧 | |
---|---|
運用タイプ | 投資1人型 |
NISA | 成長投資枠:◯ つみたて投資枠:× |
ポートフォリオ | 8通り |
手数料(年率・税込) | 0.9775%程度 ※信託報酬込み |
信託報酬(年率・税込) | |
最低投資額 | 1,000円 |
ON COMPASSのNISAおすすめポイント
- 費用は年率1%以下
- マネックス証券口座で運用できる
- 目標金額の達成率を確認しながら自動運用できる
ON COMPASSは、マネックス証券で提供されているNISA対応の投資一任型ロボアドバイザーです。マネックス証券でNISA口座を解説するため、ON COMPASSだけでなく株式や投資信託も同時に保有できます。
ON COMPASSの特徴は、目標金額を設定して運用することです。目標金額とおすすめのポートフォリオを照らし合わせ、シミュレーションで達成率が80%を超えると、はじめて運用を始められます。
運用中も目標達成率を管理し、達成率が一定数を下回るとリバランスやポートフォリオの見直しを通知してくれます。目標金額と現状を比較しながら自動運用するため、無理なく長期的な運用を続けることが可能です。
ただし、同じ投資一任型であるウェルスナビのおまかせNISAやSUSTENと違い、成長投資枠でしか運用できない点に注意してください。
目標達成率を確認しながら自動運用できる! ON COMPASSが利用できる
マネックス証券の公式サイトはこちら
SMBCロボアドバイザー
SMBCロボアドバイザーのサービス概要一覧 | |
---|---|
運用タイプ | 投資信託 (バランス型) |
NISA | 成長投資枠:◯ つみたて投資枠:× |
ポートフォリオ | 5通り |
手数料(年率・税込) | 無し |
信託報酬(年率・税込) | 1.007% |
最低投資額 | 1,000円 |
SMBCロボアドバイザーのNISAおすすめポイント
- 手数料がかからない
- 運用期間がらくらく投資より長い
SMBCロボアドバイザーは、三井住友銀行で取り扱われている投資信託です。
楽天証券のらくらく投資と同様、リスク許容度が異なる5つのファンドを用意しており、リスク許容度を診断することでおすすめのファンドを提案してくれます。
SMBCロボアドバイザーには、らくらく投資のようなキャッシュレス決済での積立投資やポイントサービスはありません。また、保有できるNISA口座の成長投資枠のみで、つみたて投資枠には対応していない点がデメリットです。
ただ、SMBCロボアドバイザーの運用開始月は2018年10月で、2021年6月から運用開始したらくらく投資と比較して約3年長く運用されています。
そのため、すでに三井住友銀行でNISA口座を保有している人や投資信託は運用期間を重視したい方は、SMBCロボアドバイザーを利用するのがおすすめです。
SMBCロボアドバイザーの公式サイトはこちら
以上、NISA対応のおすすめロボアドバイザーサービスを解説しました。各サービスの違いを把握して、自分に合ったロボアドバイザーでNISAを使ってください。
続いては、そもそもNISAでロボアドバイザーを使うメリット・デメリットを解説します。NISA口座で何に投資するか迷っている方は、あわせてご参照ください。
もう一度各サービスを比較したい方は、こちらから一斉比較へ戻れます。
NISA対応のロボアドバイザーは3種類
ロボアドバイザーでNISA口座を利用する方法は、以下の3種類が挙げられます。
NISA対応のロボアドバイザー
- 投資一任型ロボアドバイザー
- 助言型ロボアドバイザー
- 自動リバランス機能付き投資信託
各ロボアドバイザーがどのようにNISA口座で自動運用するのか、サービスの特長を交えて解説していきます。
投資一任型ロボアドバイザー
投資一任型ロボアドバイザーは、ポートフォリオ設計・積立投資・リバランスなど、資産運用に必要な作業をすべておまかせできるロボアドバイザーです。。現状、NISA口座に対応した投資一任型ロボアドバイザーは以下のとおりです。
※サービス名をタップすると詳細解説に移動できます。
NISA対応の投資一任型ロボアドバイザー一覧
- ウェルスナビのおまかせNISA 運用者数・預かり資産ともにNo.1(※1)の投資一任型ロボアドバイザー。「おまかせNISA」というサービスで、NISA口座の投資枠を使い分けながら自動運用ができる。
- SUSTEN 投資枠の自動振り分けだけでなく、非課税効果を最大限活用する機能が複数付いている。出金なしで積立投資を1年以上継続すると、最大年率0.1%のキャッシュバックも受けられる。
- ON COMPASS NISA口座の成長投資枠で運用できる投資一任型ロボアドバイザー。目標金額を設定することで、目標達成率を確認しながら自動運用ができる。
上記のなかで、ウェルスナビのおまかせNISAとSUSTENは、投資する金融資産や銘柄にあわせて、NISA口座の成長投資枠とつみたて投資枠を自動で振り分けてくれます。
例えばウェルスナビのおまかせNISAだと、米国株の積立投資はつみたて投資枠、その他の株式や債券・金・不動産は成長投資枠に振り分けて運用します。
出典:WealthNavi「おまかせNISA」2024年5月確認
本来、NISA口座で投資する場合、どちらの投資枠で保有するか自分で決めないといけません。NISA対応の投資一任型ロボアドバイザーを利用すれば、投資枠の振り分けもおまかせできます。
そのため、投資枠の振り分けもおまかせしたい方は、投資一任型ロボアドバイザーを選ぶのがおすすめです。
※1:一般社団法人日本投資顧問業協会「契約資産状況(最新版)(2023年9月末現在)『ラップ業務』『投資一任業』」を基にネット専業業者を比較 ウエルスアドバイザー社調べ(2023年12月時点)
助言型ロボアドバイザー
助言型ロボアドバイザーは、ポートフォリオの提案だけ受けられるロボアドバイザーです。提案後の銘柄選定・購入手続き・リバランスは、自分でおこなう必要があります。現在、NISA口座に対応した助言型ロボアドバイザーサービスは以下のとおりです。
※サービス名をタップすると詳細解説に移動できます。
NISA対応の助言型ロボアドバイザー一覧
- 投信工房 松井証券が提供する助言型ロボアドバイザー。NISA対応の投資信託でポートフォリオを提案するだけでなく、手数料無料で自動リバランス機能が利用できる。
助言型ロボアドバイザーは、購入手続きやリバランスを自分でおこなう代わりに、手数料が投資一任型よりも割安になっています。。
そのため、ロボアドバイザーの手数料を抑えたい方や自分で注文・リバランス設定ができる方は、助言型ロボアドバイザーを選ぶのがおすすめです。
自動リバランス付き投資信託
自動リバランス機能付き投資信託はバランス型ファンドの1種ですが、ロボアドバイザーと同様の自動運用が可能です。リスク許容度が異なるファンドが複数用意されており、リスク許容度の診断を受けることで、最もおすすめファンドを提案してくれます。1つのファンドで複数の金融資産に分散投資し、ファンドのなかでリバランスも実施します。
現在、自動リバランスが付いた投資信託は以下のとおりです。
※サービス名をタップすると詳細解説に移動できます。
上記の投資信託は、信託報酬がインデックスファンドよりも割高ですが、ロボアドバイザーの手数料は発生しません。 つまり、自動リバランス付き投資信託は、投資一任型と助言型を良いとこ取りしたものと言えます。
おまかせ運用と手数料の安さを両立したい方は、自動リバランス付き投資信託を選ぶのがおすすめです。
以上、NISA対応のロボアドバイザーの種類を解説しました。次章からは、そもそもNISA対応のロボアドバイザーを利用するメリット・デメリットを解説します。
NISA対応のロボアドバイザーを使うメリット
NISA対応のロボアドバイザーを利用するメリットは、以下が挙げられます。
NISA対応ロボアドバイザーのメリット
では、各メリットを詳しく解説してきます。- おまかせ運用しながら運用益を非課税にできる
- 投資一任型なら投資枠を使い分けながら積立投資できる
- ネット証券の助言型・投資信託なら個別株もNISA口座で保有できる
おまかせ運用しながら運用益を非課税にできる
NISA対応のロボアドバイザーを利用する1番のメリットは、おまかせ運用しながら運用益を非課税にできることです。NISAには最大1,800万円分の投資枠が用意されており、非課税期間が無期限となっています。投資を始めるなら、積極的に利用したいですよね。
ただ投資を始めるには、金融商品やポートフォリオを自分で決めないといけません。初めて投資する初心者からすると、どうやって決めたらいいか迷うでしょう。
そこでNISA対応のロボアドバイザーを利用すれば、銘柄選び・ポートフォリオ・リバランスなど、資産運用に必要な作業を自動化できます。
知識が少なくて自信がない方でも、NISA口座を使った資産運用を始めることが可能です。
投資一任型なら投資枠を使い分けながら積立投資できる
投資一任型ロボアドバイザーを利用すれば、NISAの投資枠を自動で使い分けながら積立投資してくれます。NISAには、成長投資枠とつみたて投資枠2種類の投資枠が定められており、それぞれ年間・生涯で投資できる金額が異なります。
出典:金融庁「新しいNISA」
上記のように生涯投資枠1,800万円に対して、成長投資枠は1,200万円までしか使えません。各投資枠で保有できる金融商品も指定されており、どの投資枠で何を保有するか判断する必要があります。
そこで、NISA対応の投資一任型ロボアドバイザーを利用すれば、投資枠の使い分けも自動化可能です。
例えば、ウェルスナビのおまかせNISAでは、下図のように資産の種類に応じて投資枠を使い分けています
出典:WealthNavi「おまかせNISA」2024年5月確認
リバランス時もNISA口座で保有中の金融資産は極力売買せず、限られた投資枠を有効活用するよう自動運用します。
出典:WealthNavi「おまかせNISA」2024年5月確認
どの投資枠で金融商品を保有するか決められない方は、NISA対応の投資一任型ロボアドバイザーを利用するのがおすすめです。
ネット証券のロボアドなら個別株もNISA口座で保有できる
以下のロボアドバイザーサービスはネット証券会社で提供されおり、個別株もNISA口座で保有することが可能です。ネット証券会社のNISA口座に対応したロボアドバイザー一覧
- 投信工房:松井証券
- らくらく投資:楽天証券
「ロボアドバイザーをNISA口座で使いたいけど、株式も併用したい」という方もいらっしゃるでしょう。上記のロボアドバイザーはネット証券会社の口座で運用するので、ロボアドバイザーと一緒に個別株もNISA口座で保有できます。
ロボアドバイザーだけでなく株式もNISA口座で投資したい方は、ネット証券会社のロボアドバイザーを選ぶのがおすすめです。
事前に知りたいデメリット
NISA対応のロボアドバイザーには、メリットだけでなく以下のデメリットも挙げられます。
NISA対応のロボアドバイザーを利用するデメリット一覧
デメリットがあることも理解したうえで、NISA対応のロボアドバイザーを利用しましょう。- 独立系だと他の金融商品がNISA口座で保有できない
- リバランス時に投資枠が消費される場合がある
- 他の金融機関でNISA口座を開設している場合は移管手続きが必要
独立系は他の金融商品がNISA口座で保有できない
独立系のロボアドバイザーでNISA口座を開設すると、他の金融商品がNISAで保有できません。具体的には、以下のサービスがNISAに対応した独立系ロボアドバイザーです。
NISA対応の独立系ロボアドバイザー一覧
- WealthNavi(ウェルスナビ)
- SUSTEN
上記の運営会社はロボアドバイザーサービスしか提供しておらず、株式や投資信託は取り扱っていません。
そのため、ロボアドバイザー以外の金融商品もNISA口座で投資したい方は、他のロボアドバイザーサービスを選ぶ必要があります。
リバランス時に投資枠が消費される場合がある
ロボアドバイザーを利用するメリットの1つは、ポートフォリオの資産配分を元に戻すリバランスを自動でおこなってくれることです。しかし、NISA対応のロボアドバイザーを利用する場合、リバランス時に投資枠を消費する場合があります。
NISAには年間投資枠が決まっており、資産を売却するとその分の投資枠は翌年まで回復しません。
もし年間投資枠を使い果たした状態で追加投資すると、通常の課税口座で投資される点にご注意ください。
ただ、投資一任型ロボアドバイザーのNISAなら、NISAの投資枠を極力使わずにリバランスする機能があります。残りの投資枠を計算しながら投資するのは大変な方は、投資一任型ロボアドバイザーを利用するといいでしょう。
他の金融機関でNISA口座を開設している場合は移管手続きが必要
NISA口座は、1人につき1口座しか保有できません。すでに他の金融機関でNISA口座を開設した場合は、NISA対応のロボアドバイザーへの移管手続きが必要です。ただNISA口座を移管するには、すでにNISA口座で保有している金融商品を通常口座に移動させないといけません。また、当年中に一度でもNISA口座で取引した場合、移管のタイミングは翌年となります。
そのため、NISA対応のロボアドバイザーを利用するために、NISA口座を移管するのはおすすめできません。NISA口座はそのまま利用し、通常口座でロボアドバイザーを併用するのがおすすめです。
以上、NISA対応のロボアドバイザーのメリット・デメリットを解説しました。次章では、ロボアドバイザーとNISAの併用がおすすめの人を紹介します。
NISA口座の積立投資はロボアドと投資信託どっちがおすすめ?
これからNISA口座で積立投資を始めたい人のなかには、ロボアドバイザーと投資信託どっちを運用するか迷っている方もいらっしゃるでしょう。
ロボアドバイザーと投資信託は、どちらも少ない資金から世界中の資産に分散投資ができ、投資の知識・経験が少ない初心者におすすめと言われている金融商品ですが、以下のような違いがあります。
ロボアドバイザー・投資信託の違い比較表 | ||
---|---|---|
ロボアドバイザー | 投資信託 | |
運用方法 | アルゴリズムによる自動運用 | ファンドマネージャーの投資判断 |
投資目的 | リスク許容度の範囲内で運用する | ファンドによって異なる |
手数料・コスト | 信託報酬(ETFなら経費率) 預かり資産に応じた手数料 |
買付手数料 信託報酬 信託財産留保額 |
新NISA | 一部サービス | ほとんどのファンドが対応 |
最低投資額 | 1,000〜15万円 | 100円〜 |
その他サービス | AI予測機能 下落軽減機能 税金最適化機能 手数料割引サービスなど |
ポイントサービス クレカ積立 オリジナルファンドなど |
ロボアドバイザーは、運用に必要な作業を一部もしくは全ておまかせできる代わりに、運用金額に応じた手数料が発生します。
一方、投資信託は自分でファンドを選んで購入する必要がありますが、ロボアドバイザーよりも手数料を抑えられます。
以上を踏まえると、NISA口座の積立投資でロボアドバイザーがおすすめの人と投資信託がおすすめの人は、以下のとおりです。
NISA口座の積立投資はロボアドバイザーがおすすめの人
- 自分で投資する自信がない人
- 投資の時間が作れない人
- 運用を極力おまかせしたい人
NISA口座の積立投資は投資信託がおすすめの人
- なるべく手数料を抑えたい人
- 自分でポートフォリオを作って運用したい人
それぞれおすすめの人を比較して、自分が当てはまるほうでNISA口座の積立投資を始めましょう。
ロボアドとNISA口座を別々に併用するがおすすめな人
以下に当てはまる人は、NISA口座とロボアドバイザーを別々に併用するのがおすすめです。
別々の併用がおすすめの人
- NISA口座で株式・投資信託に投資したい人
- NISAの年間投資枠以上の資金が用意できる人
- 他の金融機関でNISA口座を開設した人
それぞれの理由を詳しく解説していきます。
NISA口座で株式・投資信託も投資したい人
NISA口座でロボアドバイザーだけでなく、株式や投資信託も投資したい人は、以下のロボアドバイザーサービスから選ぶようにしましょう。NISA口座で株式・投資信託の併用が可能なロボアドバイザー
- 投信工房(松井証券)
- らくらく投資(楽天証券)
- ON COMPASS(マネックス証券)
- SMBCロボアドバイザー(三井住友銀行)※投資信託のみ
ただ、以下のロボアドバイザーを取り扱う金融機関は、株式・投資信託も取り扱っており、NISA口座でロボアドバイザーと株式・投資信託を併用することが可能です。
逆にNISA対応ロボアドバイザーの運営会社は、株式や投資信託を取り扱っていません。
株式や投資信託を取り扱っていないロボアドバイザー
- WealthNavi(ウェルスナビ)
- SUSTEN
NISA口座は1人につき1口座しか開設できないため、NISA口座で株式や投資信託も投資したい人は、上記のロボアドバイザーの利用はおすすめできません。
NISAの年間投資枠以上の資金が用意できる人
NISAの年間投資枠以上の資金を用意できる人は、ロボアドバイザーとNISAを別々に併用するのがおすすめです。NISAの年間投資枠は、成長投資枠が240万円、つみたて投資枠は120万円です。それぞれの年間投資枠を使い切ると年内にNISA口座で投資できず、通常の課税口座で投資する必要があります。
そのため年間投資枠以上の資金を用意できる人は、どの資産をNISA口座で保有するか振り分ける必要があります。投資方針に応じてロボアドバイザーと株式・投資信託、どの資産をNISA口座で保有するか決めましょう。
他の金融機関でNISA口座を開設した人
すでに他の金融機関でNISA口座を開設した人は、ロボアドバイザーは通常口座で利用するのがおすすめです。NISA口座を別の金融機関に移管するには、保有中の資産を通常口座へ移動させる必要があります。また、当年中に一度でもNISA口座で取引していると、移管のタイミングは翌年になります。
NISA口座の移管は手間と時間がかかるため、すでにNISA口座を開設した方は、通常口座でロボアドバイザーを併用するのがおすすめです。
次章では、ロボアドバイザーとNISA口座を併用できるおすすめネット証券会社を紹介します。1つの証券口座でロボアドバイザーと他の金融資産を一緒に管理したい方は、あわせてご参照ください。
ロボアドバイザーとNISA口座が併用できるおすすめネット証券
ロボアドバイザーとNISA口座を併用するなら、以下のネット証券でNISA口座を開設するのがおすすめです。
NISAおすすめのネット証券会社一覧
- 松井証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- SBI証券
上記のネット証券は、NISA口座でロボアドバイザー・株式・投資信託などを一括管理できます。各ネット証券会社の特徴やおすすめ理由を詳しく見ていきましょう。
松井証券
松井証券のNISAは、国内株・米国株の取引手数料が無料です。
そして、松井証券なら助言型ロボアドバイザーの投信工房が利用できます。投信工房は、松井証券の投資信託でポートフォリオを提案してくれるため、NISA口座でおまかせ運用しつつ、株式もNISA口座で保有可能です。
また松井証券の投資信託は銘柄に応じて、運用残高の最大年率1%の松井証券ポイントが還元されます。この還元率は主要ネット証券会社のなかで最大値です。(※1)
投資信託を中心にNISA口座を使いたい方は、松井証券でNISA口座を開設するのがおすすめです。
松井証券の新NISA公式サイトはこちら
※1:松井証券・SBI証券・楽天証券・マネックス証券・auカブコム証券で比較した場合。
楽天証券
楽天証券のNISAも、国内株・米国株の取引手数料が無料でき。通常口座でも手数料コースを「ゼロコース」にすると、国内株の取引手数料を無料にできます。
楽天証券では、自動リバランス付き投資信託のらくらく投資を取り扱っています。NISA口座の成長投資枠・つみたて投資枠どちらも対応しており、NISA口座でらくらく投資と株式の同時保有が可能です。
また、楽天証券には投資一任型ロボアドバイザー「楽ラップ」も提供しています。楽ラップは相場下落による損失を軽減できる「下落ショック軽減機能」や、2種類の手数料体系が用意されていることが特徴です。
楽ラップはNISAに対応していませんが、楽天証券口座で保有するので、楽天証券口座1つで複数資産を一括管理できます。必要に応じて、らくらく投資と楽ラップを使い分けるのもおすすめです。
楽天証券の公式サイトはこちら
マネックス証券
マネックス証券のNISAは、国内株・米国株だけでなく、中国株の取引手数料も無料になります。中国株の取引手数料が無料になるNISA口座は、マネックス証券しかありません。
マネックス証券には、投資一任型の「ON COMPASS」と助言型の「マネックスアドバイザー」、2種類のロボアドバイザーを取り扱っています。必要に応じて、利用するロボアドバイザーを使い分けられるのがメリットです。
また、投資信託は専用のクレジットカード「マネックスカード」でクレカ積立ができます。積立金額1.1%のマネックスポイントが付与されるので、NISAでクレカ積立をしながらポイントを貯めることも可能です。
NISA口座で中国株に投資したい方や投資一任型と助言型を使い分けたい方は、マネックス証券でNISA口座を開設しましょう。
マネックス証券の公式サイトはこちら
SBI証券
SBI証券は、NISA口座だけでなく通常の課税口座でも、国内株と投資信託の取引手数料が無料のネット証券会社です。(※1)
SBI証券の投資信託は、三井住友カードのクレカ積立に対応しており、積立金額の最大5%のVポイントが貯められます。
主要の三井住友カードのクレカ積立ポイント還元率
- 三井住友カード:0.5%
- 三井住友カードゴールド:1.0%
- 三井住友プラチナプリファード:5.0%
また、SBI証券には「SBIラップ」というAI投資サービスも提供されています。NISA対応ではありませんが、AI投資コースと匠の運用コースの2種類用意されており、それぞれ異なる運用戦略でパフォーマンスの最大化を目指します。
SBIラップが気になる方や三井住友カードで投資信託を積立投資したい方は、SBI証券でNISA口座を開設するのがおすすめです。
SBI証券の公式サイトはこちら
まとめ
この記事では、NISA対応のロボアドバイザーを解説しました。現在、NISA対応のロボアドバイザーは以下のサービスがあります。
投資一任型
- ウェルスナビのおまかせNISA
- SUSTEN
- ON COMPASS
助言型
- 投信工房
自動リバランス機能付き投資信託
- らくらく投資
- SMBCロボアドバイザー
上記のいずれかを利用すれば、NISA口座でおまかせ運用を始めることが可能です。
自分の投資方針にあったロボアドバイザーを選んで、NISAを利用しましょう。
NISA対応ロボアドバイザーの
一斉比較へ戻る
よくある質問
NISA対応のおすすめロボアドバイザーは?
はじめて投資する初心者の方は、ウェルスナビの「おまかせNISA」がおすすめです。ウェルスナビは運用者数・預かり資産ともに国内No.1(※1)の投資一任型ロボアドバイザーです。5つの運用コースからあなたにおすすめのコースを提案し、注文・リバランスなどをすべて自動でおこないます。
ウェルスナビのおまかせNISAなら、投資先の資産をどの投資枠で保有するか自動で振り分けながら自動運用してくれます。
「NISA口座で投資を始めたいけど、自分で銘柄選びや投資枠の振り分けをするのは難しい」という方は、ウェルスナビのおまかせNISAを利用してみましょう。
ウェルスナビのおまかせNISAの詳細はこちら
※1:一般社団法人日本投資顧問業協会「契約資産状況(最新版)(2023年9月末現在)『ラップ業務』『投資一任業』」を基にネット専業業者を比較 ウエルスアドバイザー社調べ(2023年12月時点)
NISA口座とロボアドバイザーは別々に併用できる?
NISA口座とロボアドバイザーは別々に併用することが可能です。ロボアドバイザーサービスを提供している証券会社でNISA口座を開設すれば、1つの証券口座でロボアドバイザーとNISAが併用できます。
投資方針に応じて、NISA対応のロボアドバイザー利用するかロボアドバイザーとNISA口座を別々に併用するか、ぜひ検討してみてください。
iDeCoでロボアドバイザーは使える?
現在、iDeCoに対応したロボアドバイザーはありません。iDeCoは各証券会社が指定した投資信託のみ運用できます。
当記事利用上のご注意
- 当記事で掲載している情報は、各金融機関の公表している情報を元に作成しておりますが、情報の更新等により閲覧時点で最新情報と異なる場合があり、正確性や安全性を保証するものではありません。各種商品に関する最新の情報やキャンペーンについての詳細は公式サイトをご確認ください。
-
本記事は金融サービス利用者への情報提供を目的としており、本記事内で紹介されている商品・サービス等の契約締結における代理や媒介、斡旋をするものではありません。
また、商品・サービス等の成果を保証するものでもございません。