
シン・エナジーだからできる“選べる自由”:エネルギーで未来をつくる
電気料金の高騰が続く中、新電力への切り替えを検討している方は多いではないだろうか。しかし、「新電力は本当に電気料金が安くなるのか?」という疑問や、料金体系やプラン選びに不安を感じている人もいるだろう。
そこで、今回は再生可能エネルギーの開発も手掛けながら電力販売を行う「シン・エナジー」に注目。プランの魅力から電気料金の仕組み、電気を効率よく使うためのコツなどについて話を伺った。

インタビュイー
稲森 勇人氏
シン・エナジー株式会社
エネルギートレード事業部 営業部
エネルギートレード事業部 営業部
略歴:大学卒業後、リフォーム関連会社に入社。その後、建設用機械メーカー勤務。ともに採用・教育に関する業務を担当。2013年にシン・エナジー株式会社へ入社し、総務担当として管理部門の業務を行う。2015年に新電力部門配属となり、法人向けの電力販売の営業活動を担当。現在では法人向け、一般家庭向けの電力販売の企画開発から営業活動全般を担当し、第二営業部の部長を担う。
目次
電力の地産地消を推進するサステイナブルな電力会社

※シン・エナジー提供
―――まずは、会社概要をお伺いできますか?
当社は、1996年に、町の電気工事会社として事業活動をスタートしました。当時は主に省エネ関係の工事を手がけ、お客様に政府の補助金を活用した省エネ対策の提案などを行なってきたんです。
その後、2012年から再生可能エネルギーの発電事業に着手し、2015年から電力販売事業を本格的に拡大。2018年に現在の「シン・エナジー」へと社名を変え、電力の創出から販売を総合的に手掛けています。

※シン・エナジー提供
現在、太陽光をはじめ、バイオマス、バイオガス、小水力、地熱、風力などさまざまな再生可能エネルギーの開発に取り組んでいます。
また、電力販売では、個人の家庭や飲食店舗、大規模工場まで、合わせて10万件以上のご利用をいただいています。当社は社員140人規模ながら、多様な再生可能エネルギーを全国開発し、あらゆる施設への電力販売まで手掛けている企業として、業界内でも評価されています。

※シン・エナジー提供
初期費用や解約金は0円!生活スタイルに合わせて選べるプランが魅力

※シン・エナジー提供
――― 一般家庭向けの電気プランの特徴を教えてください。
当社の電力プランの大きな特徴は、お客様がご自身の生活スタイルに合わせて、柔軟にプランが選べる点です。
多くの電力会社では、そもそもプランが一つしかないとか、プランはいくつかあるものの、後から変更するために手間取ることや、結局最適なプランを選べているのかわからない事態も見受けられるのが現状です。
そのため当社では、3つのプランを用意しています。結婚、子育て、老後など、人生のイベントや段階ごとで変わる生活スタイルの変化で、電気の使い方も変わりますよね。
そういった生活スタイルの変化にも寄り添うプランをご用意しており、お客様は、毎月プランの見直しができる機能をご利用いただけます。
例えば、共働きの家庭で昼間はあまり電気を使わず夜だけ使用する場合、お子さまが生まれて日中に電気を使うようになった場合、お子さまが成長して家を出られて電気を多く使わなくなった場合など、電気の使用時間や使用時期、使用量に合わせたプランを提供しています。
一度当社のプランに加入いただければ、そのときの状況に合わせてお得なプランに切り替えることができ、電力会社自体を見直す手間がないところがメリットです。
―――料金体系に関するこだわりやポイントは?
やはり電気料金の安さです。お客様にシン・エナジーを選んでよかったと感じていただけるような価格設定を設定しています。また、気軽にお試しいただけるよう初期費用や解約金は0円にしているのが特徴です。
【Pro Tips】
電力会社の中には、一年縛りなどの契約期間の縛りや、解約金が設定されている電力会社もあります。
このような契約期間の縛りがなく、初期費用や解約金がかからないのは非常に親切な料金設定だと言えるでしょう。

※引用:シン・エナジー公式サイト
正直なところ、料金に関しては悩むこともありました。キャンペーンを利用してすぐの解約が多いこと、料金が安い分広告に使える予算が限られていることも課題です。しかし、そのような状態であっても常にお客様重視の姿勢を大切にしてきました。
【Pro Tips】
電気料金が安いと電力会社の利益率も低くなるため、広告料は自ずと減ります。
広告費が少ないということは、メディア露出が少なくなりやすく、加入者数も増加しづらい傾向があります。
そのような中で、シン・エナジーの契約件数は、10万件を超えています。この契約件数は、決して少なくない数字です。このような結果は、お客様を重視している企業努力の賜物だと言えるでしょう。
―――お客様が活用できる機能やメニューには、どのようなものがありますか?
ライフスタイルに合わせたプランを提案するために、「ぴったりプラン診断」というサービスを提供しているんです。使用実績に応じて最も安い最適なプランを通知しています。また、マイページでは月別、日別、時間帯別の電気の使用状況を確認することができ、夜に多くの電気を使っているとか、昼と夜にバランスよく使っているなどの使用状況がわかる仕様となっているんです。

※シン・エナジー提供
さらに、マイページ内で省エネや節電に関するコラム、省エネ機器導入支援制度の紹介などを行っており、電気料金を安くするための具体的な提案や省エネの知識をご提供しています。
このようにお客様への省エネ等に関するサービスが評価され、経済産業省が実施している「省エネコミュニケーションランキング」において、最大評価である5つ星をいただきました。
【Pro Tips】
全国で700社以上ある電力会社の中で星5つを獲得しているのはわずか30社しかありません。星5つという最大評価を獲得しているのは、非凡な成果だと言えるでしょう。

※シン・エナジー提供
―――ありがとうございます。御社が電力プランを展開する中で意識されていることを教えてください。
環境の変化にあわせて、常にサービスを見直し続けなければ、電気を最適に利用することができないことです。電力販売事業を開始した当初に、電気を夜に使うお客様向けの「【夜】生活フィットプラン」をリリースしました。
当時、全国的に夜間は電気の使用量が少なく、電気が余りがちだったために、夜間の電気料金を安く提供したものでした。
しかし、この数年で太陽光発電の普及により昼間の電力供給が増え、逆に昼間の電気があまりがちになってきています。
当社も再生可能エネルギーの開発事業者として、昼間に発電した電気を無駄にしたくないという思いから、2020年に「【昼】生活フィットプラン」という昼間の電気代が安いプランをリリースしました。



※シン・エナジー提供
※エリアと個人か法人か選ぶと上記が表示されます電気を使用する時間帯にとって電気料金が異なるという仕組みは、一見して難しいかもしれませんが、ぜひ認知を広めていきたいと思っています。
それによってお客様はお得に電気を使えるようになりますし、限りある大切なエネルギーを効率的に使えるようになります。
―――お客様からの反響や印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
「生活フィットプラン」を利用されている方からは、例えば、食事の準備や洗濯、掃除など、電力を多く使う家事を、お昼の安い時間帯に行うことで節約できているという声をよく聞きます。
電力市場の仕組みを理解して、もっとお得に

※引用:シン・エナジー公式サイト
―――電力業界の現状や課題には、どのようなものがありますか?
私たちも元々は大手電力会社のプランから、単純に単価だけを安くしたプランを提供していました。
しかし、2022年のロシア・ウクライナ情勢の影響などにより燃料価格や電気代が高騰したことを受け、多くの新電力会社が燃料費調整額の請求方法や燃料費を調整する料金体系を大幅に見直し、当社もその流れに沿って、電力市場価格を参照する現在の料金体系に変更しました。
【Pro Tips】
燃料費調整額とは、燃料価格の変動を電気代に反映させた料金で、燃料の需要が高い、もしくは供給が低い場合に高くなります。
ロシア・ウクライナ情勢当初には需給バランスの乱れによって燃料費調整額が高騰し、電気代が高くなりました。
ただ、この燃料費調整額について少し複雑で、理解も難しい部分であると認識しています。料金体系を変更した際にお客様にアナウンスしたときも、ほとんど反応はありませんでした。
拠点がいくつもあるような法人さまで、高圧や特別高圧の電力契約を担当している方であれば非常に深い知識を持っておられるのですが、まだまだ一般のお客様には電力市場の存在が浸透した程度なのが現状です。
地域電力も苦境に立ち、新規受付を一時的にストップしたり、市場連動メニューを提供せざるを得ない時期があったので、それを経験した法人の電力契約ご担当者は、電力市場や料金メカニズムに対してすごく詳しいんです。
―――お客様にとっては、なかなかわかりにくい領域ですよね。御社がいくら地球や地域の環境に貢献していても、価格が上がったときのネガティブな印象だけが残ってしまうこともあるかもしれないですね。
そうなんです。実際に最近、電力市場の影響で料金が高くなった月があったのですが、そのときはお客様から「料金が高くなった」というお問い合わせをいただきました。
しかしそうでない月、料金が安くなったときは反応がないんです。なぜ安くなったのかを深く考えることは、あまりないのかもしれません。
―――お客様が電力市場を知るために行っているサービスや取り組みはありますか?
法人のお客様向けには、市場価格の変動やその要因をつかむためのレポートを3ヶ月に1回配信し、担当者からの説明も適宜行っています。
そのため弊社からは、需要と供給のバランスや燃料価格の動向、今後の価格の見通しをお知らせする―― またお客様が、電力に関する知識をつけ、ご自身で判断できるようになるためのサポート体制の確立にも力を入れていきます。
しかし、一般家庭のお客様に対しては、担当者がお客様ごとにご説明できる体制をとれておらず、このような情報提供・ご説明が難しいというのが現状です。
―――なるほど、電気料金の仕組みを理解することは大事ですね。
実は、昨年「生活フィットプラン」の料金体系を改定し、夕方の電気料金を高く設定しました。夕方の電力料金を高くした理由は、お客様に「この時間帯はできるだけ電力の使用を控えてほしい」というメッセージを伝えるためでもあります。
全国的に、夕方は太陽光発電の供給が減少します。その代わりに主に火力発電等を稼働させて供給量が調整されています。この供給量の調整は、発電所を稼働させたり、停止させたりする際に生まれるコストにより、電気料金がどうしても高くなってしまいます。
また、火力発電はCO2の排出量が多いため、この時間帯は環境への負荷が増えることも理由の一つです。
電力を使用するタイミングを昼間や夜間にシフトしたり、給湯器や蓄電池をお持ちであればぜひご活用いただければと思います。
電力に対するリテラシーを高め、家計にも環境にも配慮した行動を!

※引用:シン・エナジー公式サイト
―――今後、挑戦したいことはありますか?
お客様が、電力に対するリテラシーや知識を高めるための情報発信をしていきたいと考えています。
価格だけに焦点を当てるのではなく、なぜこの時間帯に電力を使ってほしいのか、なぜこの時間帯は控えてほしいのか―― という理由を理解していただき、ご自身の電力の使い方をより深く考え、行動していただくことが必要だと感じています。
それが結果的に、地球にやさしい行動にもつながります。そのためにも、お客様が生活を見直すきっかけとなるようなメッセージを伝えていきたいと思っています。
―――地球環境の問題も深刻化する中で、一人ひとりがリテラシーを高めることが求められますね。

解約金や契約期間に縛りがなく、月ごとにプランを変更できる点は、迷っている方にとって安心材料になるはずです。
「ぴったりプラン診断」でご自身に合ったプランを検討することもできるので、最初の1年間は手探りになってしまうかもしれませんが、2年目以降は楽しみながらプランを見直していただければと思います。
当社のサービスは、お客様が安心して切り替えていただけるような内容だと自負しておりますし、3社分に匹敵するくらいの料金プランを取り揃えています。もし迷っているのであれば、悩むよりもひとまず試しに切り替えてみてはいかがでしょうか。
シン・エナジーの公式サイトを見る
シン・エナジーの解説記事を読む

インタビュアー
新井 那知
HonNe編集部
埼玉県・熊谷市出身。渋谷の某ITベンチャーに就職後、2016年にフリーランスライターとして独立。独立後は、アパレル、音楽媒体、求人媒体、専門誌での取材やコラム作成を担当する。海外で実績を積み、帰国後はクライアントワークを通してライターとして日々取材や編集、執筆を行う。現在は「未来のあたりまえをインストールするWebマガジンSo-gúd(ソウグウ)」の編集長を務める。