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【nosh】ナッシュが届ける本当の価値:健康的な食事への想いと未来への約束
日本人の三大死因である「悪性新生物(がん)」「心疾患」「脳血管疾患」は、「生活習慣病」と呼ばれている。「東京都保健医療局 人口動態統計年報(確定数)令和4年」の調査結果によると、生活習慣病による死亡者数は、死亡者全体の半分以上を占めており、三大生活習慣病が*全体の46.6%を占めているという結果を発表している。生活習慣病は、食事、運動、休養(睡眠を含む)、喫煙・飲酒などの生活習慣と深いかかわりがあり、食生活における栄養の偏りも大きな影響を与えているのだ。日本に蔓延する生活習慣病だが、食事から健康へアプローチする企業が、今回紹介する「ナッシュ株式会社」だ。ナッシュ株式会社は、宅配食「nosh(ナッシュ)」の販売を通して、人々が意識せずとも自然と健康になれる社会の実現を目指している。今回の取材では、健康的な食事への情熱、ユーザーへの想い、そしてサステナビリティへの取り組み......ナッシュの情熱と未来へのビジョンを紐解いていく。 取材日:2024年10月9日生きている間により健康的で幸せな時間をー「健康」×「手軽さ」の価値まずは、ナッシュのサービスの概要や提供価値などについて教えてください。ナッシュ株式会社は冷凍宅配弁当のサービスを通じて、「健康」と「手軽さ」という二つの重要な価値をお客様に提供しています。健康面では、1食あたり糖質30グラム、塩分2.5グラム以下の基準を設け、日々の食事の一部を当社の弁当に置き換えることで、健康的な食生活を応援しています。主に単身の方や忙しい20代から30代の方々に使っていただいており、時間がない中でも、簡単に栄養のバランスが取れた食事を提供することで、自分で料理をする難しさや、コンビニの食事で栄養を摂りすぎてしまう問題を解決しています。当社のサービスの特徴は、冷凍という形で、健康的で手軽な食事を提供していることです。これにより、将来的な生活習慣病の危険性を減らすことにつながり、忙しい現代人の生活スタイルに合った食事の選択肢を提案しています。一般的に考えられる競合は、同じ食や健康分野でBtoCサービスを展開している会社ですが、実は本当の競合はファストフードやスーパーのお惣菜となります。現代の生活様式は健康とやや相反する面があり、生活習慣病のリスクがある食事は、満腹感や幸福感を得やすいという印象があります。しかし、好きなものを食べ続けるだけでは長生きはできず、健康な社会も作れません。そこで私たちは、適切な食生活とは何かを改めて考え直し、提案しています。コンビニなどで手軽に食事が手に入る現代の日本社会において、いかに健康的な選択肢を提供し、社会全体の健康を向上させるかという観点から事業に取り組んでいます。 引用:nosh公式HPナッシュのサービスを始めるきっかけや背景は、何ですか?現在の社長である田中が立ち上げた葬儀比較のサービス業が、ナッシュ創業の原点となります。前職では、葬儀の価格を100万円から200万円程度かかっていたものを最適化し、より安価にすることを目指していました。しかし、その過程で亡くなってから悲しむよりも、生きている間により健康的で幸せな時間を過ごすことの方が大切ではないかと考えるようになりました。人生の最後を飾る「エンディング」だけでなく、そこに至るまでの「プロセス」にも注目すべきだという気づきでした。この考えが、現在のナッシュというサービスにつながっています。死は避けられませんが、そこに至るまでの過程をいかに健康的に、幸せに過ごすかが重要です。健康的な生活を送り、周りの人々と長く幸せな時間を過ごせる社会を作ることこそが、私たちが取り組むべき本当の社会的課題だと理解しています。コロナ禍を境として、ユーザーのニーズの変化などは感じていますか?コロナ禍は、予想外にも当社にとって追い風となり、約8倍の売り上げアップとなりました。在宅勤務が一般化し、外食の機会が減少したことで、自宅での食事に対する需要が高まりました。健康意識の向上以上に、自宅で簡単に健康的な食事を摂れることや、買い物などで外出しウィルスに感染するリスクを軽減できる点が、お客様に選ばれる大きな要因となりました。コロナ後の現在でも、完全に以前の生活様式に戻ったわけではありません。リモートワークは新しい働き方の一部として定着し、これが当社の売上やシェアの拡大につながっています。大手企業も続々とこの業界に参入してきていますが、当社が先駆者として市場を開拓してきたことが、現在も選ばれ続ける理由の一つだと考えています。世界中の人々を健康にしたい。だからこそ、多くの人に選んでほしい。 引用:nosh公式HPナッシュのサービスの強みを教えてください。健康的で手軽な食事を提供するサービスが増える中、当社の最大の強みは価格にあります。これは「世界中の人々が健康で豊かに生活できる未来を届ける。」というミッションに基づいています。社会を健康にするためには、多くの人に選んでもらい、実際に食べてもらう必要があるからです。現在、物価上昇と原材料費の高騰で多くの企業が値上げする中、当社はこれまでに3回も価格の値下げに成功しています。価格戦略を実現するために鍵となるのは、「インハウス化」です。マーケティングから製品の設計、製造、物流に至るまで、可能な限り自社で行っています。例えば、マーケティングでは、SNSやYouTubeでの広告動画制作も社内で行っており、お弁当製造会社でありながら、クリエイティブな面でも自社の力を活かしています。外部委託に伴うマージンを削減し、自社で製造工場や物流拠点を持つことで、コストを抑え、そのメリットをお客様に還元しています。インハウス化へのこだわりは、当社のカルチャーとして深く根付いており、新しいサービスや戦略を検討する際も、最終的にはインハウス化できるかどうかが重要な判断基準となります。外部サービスを使うのは、スピーディーに実証実験を行う場合などに限られ、長期的にはすべてを自社で行うことを目指しています。 noshの工場メニュー開発のこだわりや強み、開発のプロセスについても教えてください。当社のサービスにおいて、美味しさは絶対的な条件です。この背景には、当社の「顧客中心主義」があります。安価で健康的であり、私たちがどれほど良いと思う商品でも、味が美味しくお客様に選ばれ続けなければ意味がありません。そのため、常にお客様の声に耳を傾け、それを製品開発に反映させる仕組みが確立されています。当社の商品開発プロセスは非常に厳格で、企画担当者と専属シェフが毎週新しい商品の開発を行います。そしてサンプルを作成し、社内で厳しい試食テストを実施しています。毎週新メニューを導入し、同時に人気のないメニューは廃止するというサイクルを継続しているのです。具体例として、お客様からの要望を基に、通常のメニューとは異なる価格帯の「プレミアムライン」を2022年12月から展開しました。 引用:nosh公式HP Premiumメニューページこれは、日常的な食事の中に特別感を求める声に応えたものです。また、今年の4月から、量が少ないという意見を受けて、ボリュームを増やした商品の開発や、既存商品の見直しも行っています。プレミアムラインは、通常メニューとは異なりますが、長年ナッシュを利用しているお客様からは、新しいジャンルとして歓迎の声をいただいています。ただし、原材料費の上昇により価格が若干高くなっているため、味や品質の改善を求める声も寄せられているので、こういったフィードバックを真摯に受け止め、常に改良を重ねているんです。このようなお客様の声に応え続けるという取り組みの背景には、「お客様に選ばれることが美味しさの証」という考え方があります。お客様からの反響やフィードバックで印象に残っているものがあれば、教えてください。カスタマーサポートを通じて、お客様から多くの声をいただく中で、特に印象的だった話があります。ナッシュは単身者の方々に広く利用されていますが、あるご夫婦の利用例が、私たちのサービスの価値を再認識させてくれました。このご夫婦の場合、旦那さんが仕事で外出している間、奥様がナッシュを利用していました。以前は、子育てや家事の合間に食事を作ることに時間を取られ、自分のための時間を持つことが難しかったそうです。そのため、夫婦間で衝突することも多かったとのことでした。ところが、ナッシュを利用し始めてからは、料理の手間が省け、食事にかける時間が大幅に短縮されたことで、奥様は自分の時間を持てるようになりました。その結果、健康面での改善だけでなく、夫婦関係も良好になったというのです。この話を聞いて、ナッシュが提供している価値が、単なる時短や健康面だけでなく、利用者の生活の質や人間関係にまで良い影響を与えていることに気づかされました。私たちのサービスが、思いがけない形で人々の幸せに貢献できているという実感を得られ、非常に嬉しく感じました。現代社会では、人々の生活がますます忙しくなっています。スマートフォンなどの新しい技術が登場し、コミュニケーションツールが増えたことで、かえって時間に追われる日々を送っているように感じます。心の余裕を持つためには、時間的な余裕が不可欠であり、ナッシュが提供する価値は非常に大きいと考えています。ナッシュは単に健康的な食事を提供するだけでなく、食事の準備や片付けにかかる時間を大幅に削減することで、利用者に貴重な時間を還元しています。お客様とのコミュニケーションを重ねることで繋がる持続可能な食事ナッシュが理想とする「持続可能な食事」に向けた取り組みについても教えてください。ナッシュでは、環境に配慮した素材を使用することで持続可能性に貢献しています。同時に、お客様にとって使いやすく、廃棄しやすい容器を選んでいます。これは商品提供が食後も続くという観点から重要な課題です。容器やパッケージのデザインには、特にこだわりを持っています。インハウスのデザイナーが試行錯誤を重ね、様々な意見を取り入れながら改良を続けています。8食や10食セットで届く商品の中から、パッケージを見て「これが美味しそう」と感じていただけるようなデザインを目指しています。その理由の一つは、お客様が冷凍庫から商品を選ぶ際の体験を大切にしているからです。今後、ナッシュが目指すビジョンやアプローチしていきたい課題について教えてください。ナッシュは、市場シェアと売上の成長に恵まれ、多くのお客様に選ばれています。しかし、私たちの本当の目標である「世界中の人々が健康で豊かに生活できる未来を届ける。」という観点では、まだ成長の余地があると認識しています。現在のコアターゲットは、忙しい単身者の方々です。時間を節約したいというニーズに応えることで、支持を得ていますが、私たちのMission を実現するためには、より幅広い世代や多様な生活環境の方々にもサービスを利用していただく必要があります。例えば、家族で暮らす方々、高齢者、子供たちなど、それぞれの世代や生活スタイルに応じたニーズがあると思います。現状では、ナッシュの提供する価値がこれらの多様なニーズと完全に合致していない部分があると考えています。そのため、単身世帯以外の方々にもナッシュを選んでいただけるよう、製品を進化させていきたいです。具体的な戦略はまだ明かせませんが、それぞれのターゲット層が求めるものを理解し、その形に製品を適応させていくことが重要だと考えています。ユーザーとのコミュニケーションを重視しているナッシュですが、どのようなお取り組みをされていますか?ナッシュでは、お客様の声を非常に重視しています。現在も定期的なアンケートや商品に関する感想を収集し、それらを単に集めるだけでなく、確実に製品改善に反映させており、この姿勢は今後も変わらず継続していく方針です。さらに、今後はお客様とのコミュニケーションをより進化させる計画があります。具体的には、既存商品への感想だけでなく、「こんな商品があったら嬉しい」といった新しいアイデアや要望もお客様から積極的に聞き取り、それらを基に新製品開発を進めていきたいと考えています。また、商品やサービスに関する意見はもちろん、ナッシュに関するあらゆる側面についてお客様からフィードバックをいただき、それに対して私たちが誠実に応答する双方向のコミュニケーション環境を整備する予定です。一食が作る健康な未来ーナッシュが描く、気づかぬうちに健やかな明日このインタビューを読んで、ナッシュに興味を持った読者の皆様にメッセージをお願いします!ナッシュの提供する冷凍弁当は、まだ馴染みのない方もいるかもしれません。私たちが目指しているのは、人々が意識せずとも自然と健康になれる世界です。健康を維持することは難しいものですが、それを日々意識する必要がない社会こそが理想的だと考えています。私たちのサービスの価値は、単に健康的な食事を提供することだけではありません。時短や利便性といった側面から始まり、結果として健康的な生活が手に入るという体験を提供したいと考えています。冷凍食品や宅配食に抵抗がある方も、一度試していただくことで、その価値を実感していただけると信じています。ナッシュは常にお客様の声を大切にし、製品改善に活かしています。私たちの利益よりもお客様の利益を優先し、価格設定においても、お客様が選びやすい価格を維持するために企業努力を続けています。私自身、この会社で働きながら、これほどまでに顧客中心のサービスを提供している企業は珍しいと感じています。ぜひ一度、ナッシュの食事を試していただき、その味わいとともに、私たちのサービス理念も感じ取っていただければ幸いです。一人ひとりがナッシュを利用することが、社会全体の健康につながる一歩になると信じています。最後に、これだけは食べてほしいというおすすめのメニューを3品教えてください。ナッシュの商品ラインナップで、個人的に特に気に入っているものがいくつかあります。例えば、「ゆず香る!さっぱりおろしポン酢カツ」は非常に美味しいです。 ゆず香る!さっぱりおろしポン酢カツまた、プレミアムラインの鰻を使った「ひつまぶし」も最近登場し、絶品です。 鰻の出汁茶漬け〜ひつまぶしの3杯目〜そして、当社で圧倒的な人気を誇るのが「チリハンバーグステーキ」になります。 チリハンバーグステーキ私自身、最初はなぜこれが1位なのか疑問に思っていましたが、実際に食べてみてその理由がよく分かりました。ナッシュの商品ランキングは、ほぼ間違いなくお客様の好みを反映しています。これらの人気商品を食べていただくと、健康的な食事でありながら、決して味を犠牲にしていないことがお分かりいただけると思います。一般的に、健康食は味が薄かったり、美味しくないのではないかという先入観があるかもしれません。しかし、ナッシュの商品はそのイメージを覆すもので、しっかりとした味付けがあり、これが本当に健康的な食事なのかと驚くほどです。まだナッシュを利用したことがない人は、ぜひ一度商品を体験してほしいですね。まずナッシュの商品を味わってもらい、宅食の便利さはもちろん、“意識せずとも健康的な食生活が送れる”という新しいライフスタイルを体験してほしいと思います。 nosh(ナッシュ) 公式サイトはこちら noshの解説記事を読む -
【つくりおき.jp】冷蔵で届ける手作りの味—つくりおき.jpが叶える家庭の食のニューノーマル
「毎日の食事づくりに追われる生活から、もっと大切なことへ時間を使ってほしい」そんな想いから誕生した宅配食サービス「つくりおき.jp」が、いま注目を集めている。共働き世帯の増加とともに「作りたくても作れない」「あと一品欲しいのに...」という声は切実さを増すばかり。プロの料理人が手がける本格的な作り置きを、LINEという身近なツールで注文できる。仕事の合間でも注文できる利便性、栄養バランスへのこだわり、そして何より確かな品質。日本の食卓の未来を見据えた、その誕生秘話から将来の展望まで、サービスの全貌に迫る。取材日:2024年10月24日環境が変われば、人生が変わる!幼少期の体験が生んだ宅配食サービス 引用:株式会社Antway 公式ホームページつくりおき.jpの開発の背景について教えてください。つくりおき.jpは、代表の前島の幼少期の経験から事業構想を得て、一人で立ち上げたところからスタートしました。熊本出身の前島は、小学生時代に集団行動が苦手で不登校を経験しましたが、関東への転居を機に新しい環境で活き活きと過ごせるようになりました。この経験から、その人自身が変わっていなくても、置かれた環境によって人生が大きく変わり得るという気づきを得たそうです。事業のもう一つの原点は、前島が子どもの頃に経験した家庭環境です。父親がうつ病で一時期働けなくなった際、母親が家計と家事の両方を担わねばならない状況を目の当たりにしました。この体験から、特に女性に偏りがちな家事負担によって、本来なら仕事や家族との時間、趣味などに使えるはずの時間が制限されている社会課題に着目したそうです。ユーザーリサーチを通じて、家事の中でも特に料理が時間的にも精神的にも大きな負担となっていることが判明し、その解決策としてつくりおき.jpを立ち上げました。つくりおき.jpのサービスの強みや特徴は何でしょうか? 引用:株式会社Antway 公式ホームページ当社のサービスの最大の特徴の一つは、家事における義務的なタスクを徹底的に削減して、とにかく楽であるという点です。例えば、通常のミールキットの場合、最後の調理や後片付けまで、合わせて20分程度必要でしょう。また、冷凍弁当でも4人分を温めるとなると同様に20分ほどかかってしまいます。一方、私たちのサービスは冷蔵配送で、おひたしなどの冷菜は、受け取ってすぐに食べられ、温める必要のある主菜も3〜4分程度で準備できます。冷菜、温めた主菜、ご飯、味噌汁を組み合わせれば、わずか5分程度で食事の準備が完了します。さらに、調理器具を使用しないため、洗い物も食器類のみで済み、容器は捨てるだけです。もう一つの強みは、お客様の精神的な負担を解消する点にあります。冷凍弁当やコンビニ弁当は一時的な利用であれば問題ありませんが、毎日家族に提供することには少なからず罪悪感や抵抗感が伴うと思います。特に栄養バランスの面で不安を感じる方もいらっしゃいます。つくりおき.jpでは、管理栄養士が栄養バランスを考慮してレシピを作成し、プロの料理人が手作りした料理を冷蔵のままお届けします。自分で作るには少し手間がかかる料理を、大人も子供も一緒に食べられる薄味で、丁寧に手づくりしています。冷蔵でのお届けなので、出来立てそのままの美味しさで、夕食以外にも朝昼の1品にしたり、アレンジも自由自在です。さらに、メニューが週替わりで変化するため、日々の食卓に変化をつけることができます。このような特徴から、長期的な利用を前提としたサービスとして、多くのお客様から支持をいただいています。プロの料理人や管理栄養士と協力して作られたというメニューのこだわりのポイントや、開発過程でのエピソードについて教えてください。当社は、お客様からのフィードバックを基に、常に迅速な商品開発を行っています。毎週実施しているアンケートを通じて、お客様からの生の声や満足度、継続率などのデータを即座に分析し、チーム全体で商品改善に活かしています。他社でもお客様の声を商品開発に反映させる取り組みは行っていると思いますが、当社ほど迅速かつ直接お客様の意見を収集し、開発に活かしている例は少ないでしょう。顧客起点の開発サイクルの速さが、当社のメニュー開発のこだわりの一つです。例えば、魚料理は、家庭での調理に手間がかかる一方で、市販の惣菜は揚げ物が中心となっており、焼き魚や煮魚といった日常的な魚料理を手軽に楽しむ選択肢が限られているというお客様からの声がありました。そこでつくりおき.jpでは、フライなどの一般的な惣菜メニューに加えて、家庭的な焼き魚や煮魚などの料理も提供しています。例えば魚料理は、魚を捌いたり、骨を取ったりする調理工程を考えると調理のハードルが高くなりがちです。そのため、家庭料理としては浸透しているものの、調理の負担が高かったり、スーパーや市場で入手しづらかったりする魚を使用した魚料理も積極的に開発しています。メニュー開発の課題の一つは、子供から大人まで、家族全員が同じ食事を楽しめるための幅広い年齢層に対応しているかどうか、ということです。別々の食事を用意する手間を省くため、幼児向けすぎず、かといって大人向けすぎない、バランスの取れたメニュー作りを追求しています。例えば、豚骨ラーメンのように大人には美味しくても子供には適さない料理もあり、全年齢層が満足できるメニューの開発には試行錯誤しているんです。また、一つのメニューを開発する際には、最低3〜4回の試作を重ねています。これは、テストキッチンと実際の工場では、調理器具のサイズや食材の状態が異なるためです。家庭での調理以上に大規模な食品工場での生産には独自の課題があり、その都度最適な味と品質を実現するために、何度も試作を続けています。以前は問題なく提供できていたメニューでも、規模が大きくなることで様々な制約が生まれ、提供が難しくなるケースが発生するんです。また、お客様の増加に伴って、より多様なニーズへの対応も求められるようになってきました。メニュー開発においては、事業の拡大とともに日々新たな課題が生まれ、その解決に向けて努力を重ねている状況です。ありがとうございます。その上で、おすすめのメニューを3品あげるとしたら、何でしょうか? 引用:株式会社Antway 公式ホームページ当社の一番の人気メニューは、トマトハンバーグです。ハンバーグ系のメニューは、子供から大人まで幅広い年代に人気があります。また出汁を使った煮物系の料理も人気です。作り置きという形式と相性が良く、時間とともに味が染み込んでより美味しくなる特徴があり、プロの料理人による絶妙な味付けが好評です。これから冬に向けて提供予定のチーズフォンデュのような、家族で楽しめるメニューも用意しています。温めて最後にチーズをつけて食べるという、食事の楽しさも演出できるメニューとなり、おすすめの一品ですね。家事の外注に罪悪感はいらない!時間の余裕が作る心の余裕 引用:つくりおき.jp 公式ホームページプランや料金体系でのこだわりを教えてください。ユーザーリサーチを通じて、共働き世帯や子育て中の家庭が最も苦労しているのは、日々の食事の準備であることが分かりました。そこで、週の半分以上の食事を賄える量と、継続利用しやすい価格設定を重視しています。1食あたり700円台という価格は、2,000円近くかかるデリバリーサービスと比べても、かなり手頃な価格設定となっているでしょう。この価格を実現できている主な理由は、サブスクリプション型のビジネスモデルにあります。お客様が継続的に利用してくださることで、需要予測が立てやすく、食材の廃棄ロスを最小限に抑えることができているんです。一般の飲食店では来客数の予測が難しく、食材の廃棄が避けられない面がありますが、当社では大規模な運営にも関わらず、廃棄をほとんど出さない効率的な運営が可能となっています。このような無駄を省いた運営により、適正価格でのサービス提供を実現しています。忙しい方が使いやすいサービスを提供されているという印象を受けます。特にLINE登録して注文する仕組みを導入したのはなぜでしょうか?当社では創業当初から、忙しい顧客層の利便性を考慮し、LINEでの注文システムを導入しています。新たにアプリをダウンロードする手間を省き、日常的に使用しているLINEを活用することで、友達登録だけで簡単にサービスを利用開始できる仕組みを整えました。また、お客様の都合に合わせて注文でき、休会や解約は無料です。毎週の注文を義務付けることなく、柔軟に利用期間を調整できる点も、働きながら家事をこなす方々から好評を得ています。お客様の声で特に印象に残っているエピソードはありますか?以前、お客様へインタビューをした機会がありました。その際、特に印象に残っているエピソードがあります。ある女性のお客様は、当初、家事の外注に対して罪悪感があり、つくりおき.jpの利用を躊躇していたそうです。しかし、周囲に当たり前のようにサービスを活用し、時間を有効活用している友人たちがいることに気付き、自分の考えが変わったと言うお客様がいました。実際にサービスを利用し始めてからは、以前は時間が取れなかった小説執筆の時間が確保できるようになり、生活に余裕が生まれたそうです。その結果、家族への接し方にも良い変化が現れ、むしろ早く利用を始めておけばよかったと感じたとのことでした。当社のサービスが目指す理念が、お客様の体験として実現された好例だったので、このお客様のエピソードは特に印象深いものとなりました。また、私たちのサービスを通じて、食を介した家族の新たな発見や成長の瞬間を共有できたことを、多くのお客様からお喜びの声としていただいています。例えば、お子様が今まで苦手だと思っていたナスを美味しく食べていたり、普段は避けていた煮物を進んで口にしたりする姿に、保護者の方々も驚きと喜びを感じられるようです。普段苦手だと思って、食卓に出さなかったものの、つくりおき.jpで届いた料理がきっかけで、お子様にとっては新しい味との出会い、保護者の方にとってはお子様の未知の一面を発見できる機会を提供できたことは、当社としても嬉しい限りです。楽になる×楽しさ。「日々のゆとりを、つくりおき。」に秘められた思い 引用:つくりおき.jp 公式ホームページここ数年で、人々の食のニーズはどのように変化していますか? また、昨今では特にどのようなニーズが多いのでしょうか?コロナ禍とその後の変化によって、食生活に関する消費者の意識と行動が変わった部分があります。在宅勤務中は自炊の時間も確保できていましたが、出社勤務が再開してからは、多くの人が出社し、通勤時間や仕事量の増加など、全体的な忙しさが増えるようになりました。その過程で、コロナ禍に普及したデリバリーサービスの利便性を実感した人が増え、食事の準備に掛かる時間と手間を省くための選択肢として、こうしたサービスを積極的に活用する傾向が強まっています。まだ完全な定着とは言えませんが、日常的な食事をデリバリーで賄うという習慣は、少しずつ社会に浸透しつつあるように感じます。「つくりおき.jp」が目指す未来の食生活とは何ですか?弊社のキャッチコピーである「日々のゆとりを、つくりおき。」には、「楽になる」と「楽しむ」という二つの意味が込められています。昨今、完璧な栄養バランスを謳う食品が増えていますが、その多くは味わいの面で物足りなさを感じさせます。一方、弊社が目指すのは、食事の手間を減らすだけでなく、食卓の豊かさも同時に提供することです。普段目にしないような野菜や魚を使った料理、その食材にまつわるストーリーなどを通じて、家族の会話が弾むような体験を創出したいと考えています。効率や利便性だけでなく、食事本来の楽しみも大切にした、より豊かな「ゆとり」を提供できるよう、今後もサービスの品質強化に努めていきたいです。一人一人の「良かった!」が変えていく社会。家事を背負いこむ義務感を手放して。最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします!休日など時間に余裕がある時の料理は、趣味や楽しみとしていいのですが、毎日の食事の支度が義務的な負担になっているのであれば、その時間を家族との時間に使うこともひとつの選択肢ではないでしょうか。両親が心に余裕を持って穏やかに過ごせることは、子供たちにとっても嬉しいことだと思うのです。家事を自分で完璧にこなそうとするのではなくて、日常の料理という義務的なタスクを外部に任せることで、新しいライフスタイルが見えてくるかもしれません。まずは一週間でも、義務のタスクを任せてしまうという暮らし方を試してほしいと思います。初めての方におすすめのプランは、最も利用しやすい3食プランです。平日が忙しい方であれば週の前半に、また週末に料理から解放されたい方は木曜日や金曜日に料理を受け取っていただくことで、土日のお昼などにも活用できます。また、朝昼晩の全ての食事を手軽に済ませたい方にも多く使っていただいているんです。ライフスタイルに合わせて柔軟な使い方が可能なので、ご自身に合った活用方法を見つけていただければと思います。共働き世帯の増加や女性の社会進出が進む中、私たちのサービスも日本社会の変化に応じた支援的なサービスとして、メディアでも積極的に取り上げていただけるようになりました。一方で、「家事は全て自分でやらなければならない」と考えている方はまだ多くいらっしゃいます。このような状況を変えていくために、サービスを利用して良かったという経験を、SNSや口コミで周りの方々にお伝えいただけると嬉しいです。一人一人の「良かった!」という声が、社会の意識を少しずつ変えていくきっかけになるのではないでしょうか。 つくりおき.jp 公式サイトはこちら つくりおき.jpの解説記事を読む -
【ウェルネスダイニング】食事制限の不安に寄り添う!ウェルネスダイニングが描く未来の制限食文化
「食事制限」という言葉に、何を想像するだろうか?味気ない食事、制限された楽しみ、そして家族との食卓の断絶。そんな固定観念を打ち砕くべくウェルネスダイニングが掲げるのは、「健康管理と美味しさの両立」だ。管理栄養士たちの知恵と情熱が生み出す、驚きの美味しさと栄養バランス。そして何より、背景にある「お客様に寄り添う」という揺るぎない信念。今回の取材では、制限食という枠を超え、新たな食の喜びを創造するウェルネスダイニングの挑戦に迫る。取材日:2024年10月9日ウェルネスダイニングは、創業者の闘病経験と管理栄養士との出会いにより誕生。 左:事業企画部の清水様、右:CS事業部の高木様今回のインタビューでは、ウェルネスダイニングの事業企画部清水様、そしてCS事業部高木様にお話を伺います。まずは、御社の基本的なサービスや企業概要について教えてください。清水:ウェルネスダイニングは、主に食事制限を専門とした宅配食の通販事業を展開しています。当社の主力商品は「気配り宅配食」と呼ばれる、食事制限が必要な方向けの栄養管理された冷凍弁当です。これに加えて、高齢者向けのやわらか食や、塩分を控えた野菜たっぷりの味噌汁なども取り扱っています。気配り宅配食には複数のコースがあり、それぞれご病気と必要な食事制限に合わせて設計されているのです。例えば、腎臓病の方向けにはたんぱく質と塩分調整食、糖尿病の方向けには糖質とカロリー制限食、高血圧や心疾患が不安な方向けには塩分制限食などがあります。さらに、食生活の見直しや予防の観点から栄養バランスを整えた食事も提供しています。 引用:ウェルネスダイニング公式ホームページウェルネスダイニングを立ち上げるに至った背景には、どのような健康に対する問題意識があったのでしょうか?清水:創業の背景には、創業者自身の糖尿病の体験と、ある管理栄養士との出会いがありました。この管理栄養士は腎臓病専門の病院での勤務経験があり、食事制限の重要性について深い知見を持っていたのです。創業者は、自身の経験から食事制限の困難さを理解し、同時に薬物療法だけでは十分な治療効果が得られないことも認識していました。そこで、自宅で適切な食事制限を実践することの重要性と、それをサポートするサービスの必要性を感じたのです。このような経緯から、ウェルネスダイニングは通常の弁当宅配事業ではなく、食事制限を必要とする人々に特化したサービスとして誕生しました。創業者のご経験をもとに生まれたサービスなのですね。特にこだわっている点や、食事の質をどのように維持しているのか教えてください。清水:「美味しさ」と「食事の楽しさ」にはこだわっています。「美味しさ」に関しては、特製のタレや出汁を用いて、制限食とは思えないしっかりとした味付けを目指しています。また、食材の硬さにも注意を払い、実際に召し上がるお客様のことを想像しながら、食べやすさと安全性を確保しています。「食事の楽しさ」では、約90種類のメニューを用意し、常に改良を重ねていることです。特に、お客様へお届けするお食事の内容には特に気を配っております。毎週配送のお客様には、メニューが重複しないよう細かな計画を立てていたり、1回の配送で7食分をお届けする場合は、肉料理、魚料理、卵料理などのバランスを考慮したりしています。高木:さらに、昨年からは食事制限をしながらも季節の食材を楽しんでいただけるように、期間限定で季節メニューの提供を始めました。例えば、夏限定のウナギを使用したメニューがあります。多くのお客様が「制限食ではウナギは食べられない」と諦めていたため、とても好評でした。 引用:ウェルネスダイニング公式ホームページ制限食であっても季節感や豊かな食体験を提供することで、お客様の食生活に楽しみをお届けすることを心がけています。季節限定メニューとして開発され、お客様からの高い評価を受けて通常メニューに昇格したメニューも少なくありません。 社員用の冷蔵庫福利厚生の一環として社員は当社の弁当を食べられますが、皆飽きることなく食べています。食事内容以外にもこだわっている部分はありますか?お客様が商品を開封した際、メニュー名を見て美味しそうだと感じていただけるよう工夫しています。食材は異なっても名称が似ているメニューがあると、お客様には同じように感じられる可能性があるため、メニュー名の選定には細心の注意を払い、社内でも活発なディスカッションをおこなっているんです。また、商品ラベルの設計にも細心の注意を払っています。メニュー名はもちろん、加熱時間や詳細な栄養成分表示など、お客様が知りたい情報をひと目で分かるように工夫しています。特に、タンパク質、糖質、脂質、食塩、カリウムの値に加え、腎臓病の方からのご要望に応じてリンの含有量も表示するようになりました。また、主菜だけでなく副菜のメニュー名も分かりやすく表記し、原材料表示も見やすいように改行を入れるなど、細部にまでこだわっています。長期利用のお客様ほど内容に注目されるため、パッケージを開封せずとも情報が得られるよう心がけています。お客様の年齢層を考慮し、文字の大きさやフォントの選択にも気を配っているのです。 商品ラベルの違い(左:改良前、右:改良後)意外と難しい!直面して初めて分かる健康管理の苦労に寄り添いたいどのようにしてウェルネスダイニングを知るお客様が多いのでしょうか?清水:多くのお客様は、健康診断や血液検査の結果を受けて、医師から食事制限の必要性を指摘されたことがきっかけで、健康に対する意識を高めるようです。お客様の行動パターンとしては、まず自分の症状や疾患に関連する食事情報をインターネットで検索し、制限すべき食品などについて調べます。調べる中で、実際に適切な食事管理の難しさや、自己管理がきちんと出来ているのか不安を感じ、宅配食サービスの存在を知ることが多いようです。制限食に特化した宅食サービスは他にもありますが、ウェルネスダイニングならではの魅力を教えてください。清水:私たちの最大の強みは、お客様の健康をサポートしたいという強い思いです。そのため、当社ではお客様の声を非常に重視しています。毎朝、前日に寄せられたすべての顧客フィードバックを全社員で共有し、迅速に対応する体制を整えているのです。例えば、特定のメニューの味付けに関する指摘があった場合、翌日には製造元に連絡し、サンプルを取り寄せて味の確認をします。お客様からのフィードバックへの対応は、通常1週間以内には必ず改善策を講じています。また、お客様とのコミュニケーション方法も重視しており、インターネットでの問い合わせだけでなく、自分の意見を直接伝えたいという思いに応えるため、電話で声を聞く機会も多く設けています。高木:お客様のお声で多いのは味に関するものです。そのため、ウェルネスダイニングは、美味しさと健康の両立に注力しています。多くの人が制限食を味気ないものと捉える中、当社は塩分2.5グラム以下または2グラム以下のコースを設け、減塩しながらも満足度の高い味付けを実現しているのです。塩分制限下での美味しさを追求するため、出汁の活用や香辛料の工夫、味噌の種類の選定など、様々な技術を駆使しています。調味料室には様々な種類の調味料が揃えられており、同じカテゴリーの調味料でも複数の製品を用意しています。これは、各食材に最適な味付けを見出すためです。実際に試食させていただきましたが、塩分2.5グラム以下とは信じられないくらいしっかりした味付けで美味しかったです。ボリュームも十分ですし、制限食に限らず毎日食べたいと思いました。高木:ありがとうございます。コンビニに売られているおにぎりの塩分量は1個あたり1gほどなので、おにぎり2個分の塩分量と同じくらいなんですよ。ちなみに、ウェルネスダイニングの具体的な味付けの選定は、科学的な数値分析よりも、実際の試食を通じた感覚的な判断に重きを置いています。製造元の管理栄養士と密接に連携し、日々のコミュニケーションと試食によるフィードバックを重視しながら、試行錯誤しています。さらに、視覚的な魅力にも注目し、カラーコーディネーターの助言を取り入れ、弁当の見た目の美しさにも配慮しています。容器の色選びにも細心の注意を払い、食材の色を引き立てる白色のトレーを採用しました。メニューの改良に際しては、味、栄養バランス、見た目の調和を同時に考慮する細やかなアプローチを取っています。例えば、ある魚料理のちゃんちゃん焼きのケースでは、味噌の種類を変更することで複数の課題を解決しました。当初、赤味噌を使用していたため、料理に含まれる赤ピーマンや緑ピーマンの色彩が引き立ちませんでしたが、白味噌に変更することで、主菜の見栄えが格段に向上しました。色味だけではなく、塩分量も抑えることができています。「制限食なのにこんなに美味しい」健康応援団として、お客様に安心感を オフィスの様子。企業理念を中心に、社長室も存在しないフルフラットな空間にすることで、健康応援団としての社員の連携がシームレスにおこなわれているそうです。持病を持つ方々に向けて、安心感を伝えるために工夫していることはありますか?高木:お客様の健康を生涯にわたって応援することが私たちの企業理念です。単なる販売者ではなく、お客様の健康をサポートする「健康応援団」として、食事制限のサポートをおこなっています。多くのお客様が医師とのコミュニケーションに悩んでいたり、クリニックに管理栄養士がいないため栄養相談ができないという課題を抱えているでしょう。当社は38名の従業員のうち半数が管理栄養士の資格を持ち、お客様対応スタッフの過半数も管理栄養士です。これにより、お客様からのお電話に常に専門知識を持ったスタッフが対応できる体制を整えています。例えば、スーパーでの買い物中に「腎臓病の私がこれを食べても良いか」といった相談にも応じています。このような取り組みを通じて、お客様との距離が非常に近く、くだけた会話ができるほど親密な関係を築いているんです。お客様にいつでも気軽に電話していただき、必要なサポートを提供することで安心感を与えられるよう努めています。ご病気を持持つ方に食事を提供する方たちにとっても、魅力的なサービスだと思うのですが、食事を提供する側が抱えている課題やお悩みはどのような点があげられますか?高木:多くの場合、食事制限が必要な方のご家族、特に食事を準備する立場の方が大きな責任感と不安を抱えていると思うのです。例えば、腎臓病患者の食事制限では、塩分制限は比較的イメージしやすいですが、カリウム制限のような専門的な栄養素の管理に関しては多くの方が困難を感じています。病院では「1日の塩分摂取量を6グラムに抑えましょう」という程度の概要的な説明にとどまることが多く、実践的な方法まで踏み込んで指導されることは少ないようです。私たちは、野菜の茹で方など「どうすればいいのか」という具体的な部分をサポートすることで、患者さんやそのご家族の不安を軽減し、実行可能な食事管理を提案しています。ウェルネスダイニングの利用頻度は様々ですが、夕食の置き換えとして利用される方が最も多いです。健康な方なら外食という選択肢もありますが、食事制限のある方にはそういった選択肢が限られているでしょう。そのため、私たちのお弁当を冷凍庫に常備しておくことで、食事準備の負担や精神的なストレスを軽減できると考えています。押し売りはしない!困った時に気軽に頼れる存在でありたい 年に1回社内で発行されるアルバム。アルバムからは社員を大切にする様子が伺えました。食事制限を必要とする方々以外にも、ウェルネスダイニングのサービスを広げるためには、どのようなアプローチが必要だと感じていますか?清水:私たちのサービスを多くの方に知っていただくため、食事制限が必要な方々だけでなく、潜在的な顧客層へのアプローチを強化したいと考えています。当社の強みである栄養相談サービスを活用し、商品購入という従来の入口だけでなく、栄養相談を新たな入口として模索していきたいです。まずは商品を購入せずとも、私たちと対話する機会を通じて、より多くの方々に当社のサービスを知っていただき、興味を持っていただけるきっかけを作りたいと考えています。お客様から寄せられるフィードバックの中で、特に印象に残っているエピソードや改善点はありますか?高木:当社は日々多くのお客様からご意見をいただいていますが、特に印象的なのは手書きのお手紙です。例えば、病気の父親のために娘さんが注文し、料理を準備する母親の負担が軽減されたという喜びの声や、同じ食事制限で悩む方々へのアドバイスを送ってくださる常連のお客様もいらっしゃいます。私たちは単に販売数を増やすことよりも、ウェルネスダイニングのファンを増やすことを重視しています。一方で、お客様の嗜好は様々です。例えば、レモン風味の料理に対して「レモンが強すぎる」という声もあれば「さっぱりして美味しい」という声もあります。改善のつもりが特定のお客様の嗜好に合わないこともありますが、そのような意見も真摯に受け止め、さらなる改善につなげています。 オフィスにいるペットロボット。2体おり社内の雰囲気を和やかにしていました。ウェルネスダイニングが目指す、食事と健康を通じた未来のライフスタイルとはどのようなものでしょうか?清水:当社は食事制限食を提供する会社として、お客様に健康的な食生活を長期的に続けていただくことを重視しています。また、お客様個人だけでなく、ご家族全体をサポートすることも重要だと考えているんです。食事を用意する方の負担を軽減しつつ、食べる方の健康も同時に支援することで、家族全体の健康と生活の質の向上に貢献したいと考えています。最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします!清水:私たちは何よりもお客様に寄り添うことを大切にしているので、商品のご購入の有無にかかわらず、お気軽にご連絡いただきたいと思っています。販売者と顧客という関係性ではなく、、お客様が困ったときに頼れる存在でありたいという思いが一番強いです。特に、健康に不安を感じたり、病気になったと思われたときは、ぜひご連絡ください。私たち管理栄養士が全力でサポートさせていただきます。また、私たちは制限食であっても、日々商品の品質向上に努めています。美味しく、健康的で、お客様の生活に寄り添える食事を提供することを目指しているので、ぜひ一度、私たちの商品をお試しいただければ幸いです。 ウェルネスダイニング 公式サイトはこちら ウェルネスダイニングの解説記事を読む -
【まごころケア食】誰もが安心して歳を重ねられる社会へ:まごころケア食で創る未来
「誰もが安心して歳を重ねられる社会の実現」――。人生100年時代といわれる現代、この理念を掲げ、食を通じて人々の健康な暮らしを支える企業がある。株式会社シルバーライフは、高齢化社会における食の課題に挑戦を続けている。健康的な食生活の維持が困難になりつつある現代社会。管理栄養士による徹底した栄養設計、素材へのこだわり、そして長年研究され抜いた調理技術を駆使することで、「まごころケア食」は、手軽さと栄養バランスを両立した画期的な食のソリューションを実現してきた。今回は、急速な高齢化という社会課題に挑戦し続ける「まごころケア食」の誕生秘話から、その独自の品質へのこだわり、そして未来への展望までを紐解いていく。取材日:2024年10月30日築き上げた技術で食卓に安心を。「まごころ」と「ケア」に込めた想いまずは、企業概要や提供サービスについて教えて下さい。田村:2007年に創業した株式会社シルバーライフは、高齢者向け配食サービスのフランチャイズ本部の運営を主軸とし、フランチャイズ加盟店などへの調理済み食材の販売を行っています。この事業を通じて培った製造技術やノウハウを生かし、冷凍弁当のEC販売や施設向け食材の販売にも事業を拡大しています。現在、当社は東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、2024年7月末時点で売上規模は約135億円に達し、順調な成長を続けています。冷凍弁当のEC販売では主に「まごころケア食」を展開しており、自社サイトを中心に大手ECモールにも積極的に出店し、多様なお客様のニーズに応える形で事業を拡大しています。まごころケア食の開発に至ったきっかけや、誕生までの経緯をお聞かせください。島倉:まごころケア食は、弊社が長年の配食サービス事業で培ってきた強みを最大限に生かして生み出されたサービスです。配食サービス事業から生まれた数百種類におよぶ惣菜のレシピを活かし、お客様に飽きのこないメニューバラエティを提供することができると考えました。また、配食サービスの事業で培った大量調理の技術により、安全で美味しい食事を、リーズナブルな価格でお客様に提供することも可能になりました。「まごころケア食」という名前にはどのような意味や思いが込められているのでしょうか?田村:「まごころ」という言葉は、配食サービス「まごころ弁当」で培ってきた商品開発のノウハウや、お客様への真摯な姿勢を受け継いだものです。我々の原点である「心のこもったサービス」との想いをそのまま名前に込めました。さらに、「ケア」という言葉には、ただ食事を提供するだけではなく、お客様一人ひとりの健康的な暮らしを支えたいという願いが込められています。日々の食生活を丁寧にサポートし、心も体も満たしていくようなサービスでありたいと考えています。「薄味でもおいしく」の追求は妥協しない!品質と美味しさを守る知恵メニュー開発のプロセスの中でどのような点に注力されていますか?島倉:メニュー開発にあたっては、管理栄養士が、「薄味でもおいしく」「食事として満足できる内容」の実現に注力しています。多くの日本人が1日当たり10.1gを超える食塩を摂取している中*1、「まごころケア食」のメニューでは食塩相当量が1食あたり2.0g以下に抑えられているのです。減塩では薄味に感じられてしまう可能性を配慮し、旨味や酸味を上手く取り入れることで「薄味でもおいしく」感じられるよう、レシピ開発には工夫を凝らしています。また、メニューでは4種類の惣菜が組み合わされていますが、「こってりした主菜にはあっさりした副菜を組み合わせる」など、食べやすさにも配慮した献立作りを行っています。メニュー開発では、まず、何を目的としたレシピなのかを企画し、その後、商品開発室で少量の試作をおこない、品質の確認をおこないます。次に、大鍋やスチームコンベクションオーブンなどを使ったラインテストを実施し、大量調理を想定した調理工程の確認を行います。その後、栄養計算をおこない、バランスの取れた献立の作成に取り組み、本製造に至るという流れです。それぞれの段階で必要に応じて社内での承認を得ながら、各段階で徹底的な検証を重ね、お客様に満足していただける商品を生み出すべく、丁寧なプロセスを経ています。 日本生活習慣病予防協会『食塩摂取量の平均値は10.1g、男性10.9g、女性9.3g 令和1年(2019)「国民健康・栄養調査」より』サービス開始から、最も苦労されている課題についてお聞かせください。島倉:まごころケア食を運営する上で、私たちが最も苦労している点は原料の安定供給です。原料の調達は、自然災害や天候不順による不作、また国際的な情勢の影響で価格が高騰するなど、私たちの力ではどうにもならない外部要因に大きく左右されます。例えば、大雨による野菜不作や漁獲量の減少などが起こると、原材料価格の高騰などを理由に使用していた食材を完全に変更せざるを得なくなります。そうすると、これまで提供していた惣菜のバリエーションが減ってしまうという課題に直面します。そのため、急いで代替できる原料を探したり、新たな惣菜の開発に取り組まなければなりません。特に、毎月数トンものボリュームで使用する主要な原料が手に入らなくなると、大変な混乱を来たします。加えて近年の食材高騰の影響もあり、「クオリティを落とさず価格も上げずに」対応することが大きな課題となっています。この課題に立ち向かうために、常に食材の状況をリサーチすることが欠かせません。「今年はこの食材の品質が良い」「今後はこの食材が使えそう」といった情報をもとに、献立の見直しを定期的におこなっています。大量調理において、これまで使ったことがない食材を使うことには臆病になりがちですが、積極的に「この食材は使えるだろうか?」と検討し、チャレンジしていく精神が大切です。「毎日」という価値を食卓へ。健康と簡単の両立で、明日の食を応援高齢化社会の中で、どんな未来を描いていますか?また、まごころケア食が果たすべき役割とは何でしょうか?島倉:多くの人々が「調理の手間をなくしたい」一方で、「でも健康的な食事がしたい」というニーズを抱えているのが現状です。まごころケア食は、このニーズに応えるべく事業を展開しています。簡単に調理できる冷凍弁当を提供しつつ、その中に十分な栄養を確保し、健康志向のニーズに応えることができる点が私たちの強みです。企業理念にも掲げているとおり、私たちは誰もが安心して歳を重ねていける社会の実現を目指しています。調理時間をかけずに済む食事の提供を通じて、皆様の健康維持に貢献していきたいです。田村:私たちは、冷凍弁当が一過性のブームにとどまらず、健康的な食生活を支える定番商品として、社会の中で広く受け入れられる存在になると考えています。自炊や食事準備の負担が増加する中、便利で栄養バランスの取れた冷凍弁当の需要は、今後ますます高まると予想されます。忙しい現代社会において、どの年代の方々にも、手軽に健康的な食事を提供できる選択肢として「まごころケア食」が広く選ばれるよう、私たちは商品開発や広告宣伝に力を入れていきます。利用者の声をどのようにサービスに反映していますか?田村:お客様から頂いたご要望は、常に商品開発の貴重な参考とさせていただいています。食の好みは人それぞれで異なりますので、すべてを一度に反映することは難しいですが、より美味しい商品をお届けするために、使用する食材や調味料の選定・調整を丁寧に行い、改良を重ねています。また、定期的なリニューアルや新メニューの開発にも積極的に取り組んでいます。まごころケア食は「ごちそう」を目指すのではなく、栄養バランスが良く、毎日食べても飽きない優しい味わいを実現することを目標としています。これにより、特別な日だけではなく、日常の食生活に自然と溶け込む存在でありたいと考えています。外食や自炊と組み合わせながら、まごころケア食を気軽に取り入れていただけるよう、今後もお客様の声を丁寧に汲み取りながら、商品改善を進めてまいります。世代を超えて広がる、健康という選択ー安心して歳を重ねられる未来へ今後、サービスをどのように拡大・進化させていく予定ですか?田村:まごころケア食は、業界でも最安値級の価格設定を実現しており、幅広い年代のお客様に気軽にお試しいただける商品です。現在、多くのお客様にご支持いただいており、特に健康を気遣いながらも手軽さを求める方々に選ばれています。どの世代の方にもご満足いただけるよう、バランスのとれた商品内容にこだわっています。今後も、さまざまなライフスタイルやニーズに寄り添う形で、より多くの方々にご利用いただけるような取り組みを進めていきたいと考えています。その上で、競合他社の参入が活発化しており知名度の向上が重要な課題となっています。これに対応するため、さまざまな企画を通じて「まごころケア食」のブランド力を高め、より多くのお客様に選ばれる存在を目指していきます。まごころケア食、最終的にどのような社会や未来を実現したいと考えていますか?田村:弊社の経営理念は、「食の観点から誰もが安心して歳を重ねていける社会の実現」です。この理念のもと、私たちは冷凍弁当を通じて、食事に関するさまざまな社会課題の解決に貢献したいと考えています。たとえば、ライフステージや生活環境の変化に伴う食生活の悩みを解消するための手助けを目指しています。まごころケア食は、栄養バランスに優れ、毎日でも取り入れやすい商品を提供することで、健康的な生活をサポートする存在でありたいと考えています。特に、忙しい方や食事の準備が負担に感じられる方にとって、気軽で便利な選択肢として広く活用いただけるよう努めています。これからも、お客様一人ひとりのニーズに寄り添いながら、日々の食生活をより豊かにし、誰もが安心して年を重ねていける、そんな社会の実現に向けて挑戦を続けていきます。 まごころケア食 公式サイトはこちら まごころケア食の解説記事を読む -
【パルシステム】忙しい生活に寄り添うパルシステム:ミールキットの可能性
「忙しい毎日の中でも、料理の幅を広げつつ栄養バランスにも配慮した食事を手間なく作りたい」。そんな願いを叶えてくれるのが、パルシステムのミールキット。短時間で本格的な料理が簡単に作れる上、メニューの種類も豊富。厳選された国産野菜や「調味料(アミノ酸等)」不使用の調味料など、食の安全面へのこだわりも徹底しています。食事を準備する負担を減らし、豊かな食卓を提供してくれるこのミールキットの魅力を、本記事で詳しくご紹介します。取材日:2024年12月2日パルシステムならではの食材を詰め込んだミールキット 引用:パルシステム公式HPまずは、パルシステムのお料理セットとはどのような商品でしょうか。黒井さん:お料理セットは、簡単に調理ができるミールキットです。世間的には、「ミールキット」と呼ばれることが一般的ですが、パルシステムでは「お料理セット」と呼んでいます。カット済みの野菜に、肉や魚といった食材、それにプラスして添付調味料とレシピがセットになっています。野菜と肉はすべて国産にこだわり、添付のたれも「調味料(アミノ酸等)」は不使用の商品を取り扱っています。このサービスは2014年にスタートし、2024年で10年目を迎えることができました。サービスを立ち上げた経緯を教えてください。黒井さん:社会的背景としては、共働きの家庭が増えてきていたことが挙げられます。その後、コロナ禍に入ったこともあり、市場全体を見ても宅配食の需要が高まっていきました。またレシピと人数分の必要な食材がセットされているミールキットは、現代のニーズにマッチした商品として様々なところで販売が開始されました。 パルシステムの方針の『組合員のくらしの課題解決』という理念から、共働き世帯をサポートする商品として、2014年から3種類のお料理セットでサービスを開始しました。特に大切にしている価値観や、他社との差別化を図っているポイントは何でしょうか。黒井さん:まず、国産へのこだわりです。肉と野菜は必ず国産のもので、顔が見える生産者(産直)の食材も多く使用しています。2017年には群馬県板倉町に自社工場を建て、子会社の『株式会社パルライン』が運営しています。 自社工場製造分はすべてパルシステムが開発した商品であり、規格外品や余剰となった野菜も積極的に活用しています。パルシステムは生協なので青果の宅配もしていますが、出荷基準があり、産地と作付計画から打ち合わせをする中で、サイズや傷などの理由で規格外品が出てくることがあります。これらはカットして傷を取り除けば食味に問題はありませんし、生産者が作った食品をなるべく無駄にならないように使用しています。このように、生産者の支援にもつながる取り組みも行っています。また、PB(プライベートブランド)商品には調味料からお肉やお魚、カットわかめ、豆腐などの副材まで幅広く揃えており、お料理セットにも取り入れています。組合員にとって普段あまりなじみのない調味料は、大容量だと手が出しにくいと思うんです。そこで、お料理セットに小袋タイプの調味料を内包し、味や使い方を知る機会を作っています。食材を調達する際に重視していることは何ですか?高橋さん:私たちの役割は、全国に広がるネットワークを活用、おいしい食材を安定的に調達することだと考えています。そのため、複数ある産直産地と連携し、それぞれに当会の基準に基づいた方法での栽培をお願いしています。近年、天災などの影響で収穫量が減少することも増えていますが、これまで築いてきた信頼関係をもとに産地の方々と協力しながら供給を維持しています。また、当会では年間契約を行うことで、食材価格の安定化を図っています。お料理セットの販売価格は変動が少ないので、市場で野菜の価格が高騰すると、より多くの組合員の方々にご利用いただける傾向があります。家庭でさまざまな食材を揃えるのは手間もお金もかかりますので、こうしたお料理セットの需要につながっているのではないかと思います。単身世帯にも需要が拡大。野菜価格が高騰しても多種多様な野菜を食卓に 引用:パルシステム公式HPミールキットページサービス開始後から顧客ニーズの変化はありましたか? また、その転機となった出来事は何でしょう。高橋さん:当初は30〜40代の共働きの主婦・主夫を主なターゲットにしていましたが、コロナ禍を機にニーズに大きな変化が見られました。テレワークの普及に伴い、一人暮らしのランチ需要が増加し、それに対応したメニューが伸びています。また、旅行の制限により、郷土料理や世界各国の料理を自宅で楽しめるメニューの需要も高まり、現在も引き続き人気があります。最近では、消費者の深層的にバランスの良い食事、野菜をしっかり摂りたいという気持ちをお持ちです。高齢の方をはじめ、「野菜は食べたいけど、さまざまな種類を買うと高いし使いきれない」というような悩みが増えており、このような方々が徐々にミールキットを利用し始めています。今までは2〜3人前のセットを中心に提供していたのですが、現在は高齢の2人世帯でも食べきれる1.5人前のセットも導入しています。今後も市場動向を見つつ組合員の声を聞きながら、選択肢を増やしていければと考えています。お料理セットの中で特に人気のあるメニューやおすすめは何ですか?また、一番メジャーな商品トマト風味のドライカレーには、国産トマトを濃縮還元したプライベートブランド商品のトマトジュース『濃いトマト(食塩無添加)』を使用しています。このトマトジュースは1本100円ほどですが通常は24本セットでの販売のため、個人で購入するには少しハードルが高いかもしれません。しかし、お料理セットに使うことで、飲むだけでなく調理にも活用できることを知るきっかけになればと思います。 スープ系の料理も人気で、煮込むだけでボリュームがあって栄養価が高い一品を、短時間で用意できるところが高く評価されています。 引用:パルシステム公式HP 商品図鑑高橋さん:有機の若芽ひじきの炒め物もおすすめです。若芽ひじきはお浸しが定番ですが、炒めるとシャキシャキとした食感が楽しめます。若芽ひじきを購入したことがない方や調理法がわからないという方にも試してもらいやすいメニューです。 あとは、「水餃子のジェノベーゼソース(ラビオリ風)」も食べてみてほしい一品です。ジェノベーゼソースと生クリームで餃子を煮込み、ラビオリのように食べるセットで、ジェノベーゼソースの新しい使い方が発見でき、料理の幅が広がるはずです。食材へのこだわりから環境配慮まで、価格以上の価値を提供するパルシステムのお料理セット再生素材を使用したパッケージなど、環境に配慮した取り組みも行われていますよね。黒井さん:当会では環境への配慮を重視しており、特にプラスチック削減を方針として掲げています。ミールキットを始めた当初から再生原料を55%使用したプラスチック製トレイを採用していましたが、2年前にはこのトレイを紙製に切り替えました。 当時、市場には食品用のモールド系紙製トレイがなかったので、たまご用のモールドパックを製造していただいているメーカーに新たに製作してもらったんです。メーカーも初挑戦で、大きさや形などを一緒に考え、何度も試作を繰り返し、強度を確認しながら一緒に作り上げました。 たまご用のモールドパックただ、紙は強度に限界があるので、少量のプラスチックのパルプ繊維を混ぜて強度を上げています。ですので、今は、このパルプ繊維を使用しない、完全にプラスチック使用量ゼロ紙製トレーを目指して頑張っているところです。また、従来のプラスチックトレイのように、回収後に溶かして再利用する水平リサイクルの仕組みを、紙製トレイにも導入することを目指しました。「紙製だから一般の資源ゴミに出せばいいよね」ではなく、リサイクル可能な仕組みを構築していました。コストと品質とのバランスを取るのが難しいところですね。黒井さん:そうなんです。ほかの生協やメーカーと比較すると単価は少し高めかもしれませんが、その分、高品質な商品を提供することにこだわり、環境に配慮した取り組みもおこなっています。忙しい毎日を送るお客様に、ミールキットを使うことは手抜きではなく、むしろ手軽に栄養のあるおいしい食事を作ることができる方法ということを伝えたいですね。御会のサービスについて、「消費者に伝えきれていない」「もっと知ってもらいたい」と感じている点はありますか?高橋さん:学習会などで工場見学をしていただいたり、ムービーで工場の様子をご覧いただくと、食材のカットや袋詰めなどを手作業でおこなっていることに驚かれることがあります。自社工場では、品質や安全性を担保するために機械化はもちろん、人の手で作業する工程も採用することで、より質の高い商品を提供できる体制を構築しています。こうした一手間を知っていただくことで、「この価格は妥当だよね」と言っていただけています。黒井さん:肉や卵の生産においても、餌や飼育環境に気を配り、ストレスを少なくできるよう育てています。このような商品の裏側をもっと多くの方に知ってもらいたいです。 ご利用された方の反響や、特に印象に残っているエピソードについて教えてください。黒井さん:お料理セットはリピート率が高い商品であり、利用した組合員から味や使い勝手も含めて、高く評価されています。学習会などで組合員と話をしていると、「来週のメニューは何にしようか」とお子さんと選んでいるとか、ミールキットを親子で作ったりしているというエピソードをよく耳にします。今まではお母さんがおこなっていた料理に子どもやお父さんも参加するようになったとか、ミールキットを使うことで家事の負担が軽減され、家族で過ごす時間が増えたという喜びの声も寄せられています。また、普段とは違う味付けが楽しめる点も好評です。食卓では「これ初めて見るけど何ていう食べ物?」「この味付けいいね」といった会話も生まれ、家族のコミュニケーションが増えたという話も非常に印象的でした。1週間あたり17万食から20万食へ! 今後は冷凍ミールキットの充実化も視野に入れたソリューションを展開 引用:パルシステム公式HP お料理セットページ10周年を迎えた今、毎週約20万食の注文があるというのは驚異的な数値ですね。高橋さん:10周年を迎えられたことで、利用者の方々に支持いただいていることを改めて実感しています。忙しい日常の中で便利さを求めている方、食品ロス削減を意識している方、産地支援のために選んでいる方など、さまざまな理由により多くの方に使っていただき、徐々に需要が増加したんです。注文数は、昨年は1週間あたり約17万食でしたが、10周年を機に一気に20万食という大幅な伸びを見せました。これは、利用者が商品にそれぞれの価値を見出し、魅力を感じていただいている証拠だと思います。黒井さん:今回、10周年キャンペーンとして、組合員のみなさんが実際にどのように召し上がっているのか、アレンジの仕方などをインスタグラムに投稿していただきました。今まではインスタグラムでキャンペーンを行っても最大100件程度の応募しかなかったのに対し、今回は外部・内部を合わせて500件以上の投稿が集まりました。みなさん思い思いの投稿をされていて、「夏休みにお子さんがおばあちゃんのために作った」とか、働いているお父さん・お母さんの帰りが遅いときにお子さんが作った食事、息子が文句を言わないお気に入りのメニューなど、それぞれの家庭の工夫が見られました。生協はもともと共同購入が目的で、みんなで集まり料理などを教え合う場でもありましたが、ミールキットを通してウェブ上でも教え合う場が作れたのではないかと思っています。今後、挑戦していきたいことはありますか?黒井さん:逆に原点に戻って、一(いち)から丁寧に出汁を取るなど、手作り感を大切にしたメニューの開発を考えています。ミールキットは時短要素が利点ではありますが、時間をかけて煮込む料理やイベント用のローストチキンセットなど、少し手間がかかるけど材料が揃っているから便利、というような商品にチャレンジしてみたいと思っています。あとは、冷凍商品ですね。ストックできる冷凍商品をもっと増やしてほしいというニーズが高まっています。冷凍でも味わいや食感が変わらない野菜の仕様や、冷蔵商品に引けを取らないおいしさとボリュームを実現したいと考えています。ミールキットの購入を検討されている方たちに向けてメッセージをお願いします。高橋さん:私自身、子育てをしながら家事や仕事をする中で、短時間で料理ができるというのは本当に助かっています。普段、自分で作る料理はレシピサイトを参考にしても、どうしても似たような味付けになってしまうのですが、このセットを使うとガラリと料理が変わり、外食気分を味わえるのでコストパフォーマンスの面からもお得感があります。また、ゴミが少なく、トレイの回収サービスがある点も便利だと思います。どんどん共働きの家庭が増えている今、世間的に求められているサービスではないでしょうか。黒井さん:ミールキットを利用することで、おいしさだけでなく、家族と一緒に過ごす楽しい時間を作り出せます。食事は生活の中で大切な時間であり、子どもにとって楽しい記憶として残ることもあるでしょう。豊かな食生活や楽しい時間をサポートする商品として、ぜひミールキットを活用してみてください。 <編集後記>今回、定番メニューの「トマト風味のドライカレーセット」の試供品をいただき、編集部員で料理・実食しました。本当に10分でカレーが作れるんです!1日に余裕ができて、短時間で料理できる魅力を味わうことができました。味に関しては、野菜のカッティングや味付け方法など、普段の料理と異なっているので、お店のカレーを食べているような気分に。また、私はカレーを作るときにトマトジュースではなくてトマト缶を使うタイプなので、こんな料理の仕方もあるんだなと勉強になりました。料理の手間を省きたい方だけではなく、料理に拘りがある方にもぜひミールキットを活用していただきたいです。 パルシステム 公式サイトはこちら パルシステムの解説記事を読む -
【Meals】食卓に変革を: デリッシュキッチンの宅配“Meals(ミールズ)”が届ける、手軽さと健康を両立させた未来の食事
忙しい日常に追われる現代人。栄養と時間の狭間で、毎日の食事に「理想」と「現実」のギャップを感じている人は多い。食のメディア「デリッシュキッチン」から始まったエブリーが、長年の知見を結集し、ついに生み出した新しい食のカタチ。栄養、美味しさ、利便性を兼ね備えた冷凍宅配弁当サービス「Meals(以下:ミールズ)」は、私たちの日常を再定義する。食のプロフェッショナルたちが描く、忙しい現代人の食生活を根本から変える挑戦に迫る。取材日:2024年12月4日レシピメディアから始まった、毎日飽きずに食べられる、罪悪感のない食事体験 引用:ミールズ公式HPミールズが誕生した背景を教えてください。弊社は、もともと「デリッシュキッチン」というレシピメディアから始まった会社です。食に関するコンテンツ配信を中心に、食を通じた課題解決を軸に事業を展開してきました。近年は、「美味しさ」と「健康」をキーワードに事業を拡大しており、ヘルシカというヘルスケアアプリも運営しています。食と健康を結びつけるサービスの展開を模索する中で、宅配弁当事業であるミールズの誕生に至りました。実は、数年前にすでにECへのチャレンジの経験があり、デリッシュキッチンのオリジナルキッチンツールや、お菓子作りキットなどを販売してきたこともあり、食とECに関する知見は蓄積されていました。これらの経験と、食・健康・ECに対する知識とノウハウが、現在のミールズ事業へとつながっています。ミールズの強みや魅力は何ですか?ミールズの強みは、「美味しさ」と「健康」を軸にした商品開発です。特に美味しさへの追求は妥協せず、多くの競合他社がトップシール型(容器とフィルムシール層で剥離する容器)を選ぶ中、真空パックにこだわり続けています。製造コストとしては少々張りますが、冷凍後も水っぽくならず、食材本来の味を損なわない仕上がりが実現されるのです。 真空パックまた、商品化前には必ず試食を重ね、味の質にこだわり、細部までチェックしています。味の追求を軸とした妥協しない姿勢が、私たちの大きな強みです。 引用:ミールズ公式HP 健康面でも、単なるカロリーや糖質管理にとどまらない、より多方面からの栄養アプローチを取っています。他社様の場合では、糖質や塩分のみは配慮しているものの、その他の栄養素は満たしていない商品も存在します。ですが、ミールズでは管理栄養士が監修した栄養バランスを基準に、8つの項目の栄養基準を設けた商品を開発しているんです。一般的に行われている糖質、脂質、塩分、野菜量などの基本的な栄養管理に加えて、エネルギー、タンパク質、糖質、炭水化物、糖質、食塩相当、野菜量、品目数などの項目を設定しています。このような基準を設けることで、栄養基準を総合的にカバーすることが可能です。 引用:ミールズ公式HP「家庭的なおいしさ」の探求の秘密を教えてください。ミールズが目指すのは、毎日の食事を想定した宅配弁当サービスです。デリッシュキッチンを運営する経験から、罪悪感なく、日常的に食べられる味付けにしています。また、デリッシュキッチンは「大根1個で何種類もの料理ができる」といった、少ない材料での多様な料理提案が得意ですが、弁当事業では健康面を考慮し、品目数や栄養バランスをより重視しています。お金を払って購入する弁当だからこそ、「冷蔵庫の中で作れるものではなく、たくさんのものが食べられる」体験を提供したいと考えています。レシピ事業で培ったノウハウを活かしつつ、弁当という新たな形態ならではの価値を模索しています。“あえての真空パック”を採用することで実現した、コンパクト収納と美味しさの両立 引用:ミールズ公式HP冷蔵庫のスペースを圧迫しがちな宅配冷凍食ですが、収納問題へのアプローチや冷蔵庫に収まりやすい商品設計へのこだわりを教えてください。容器設計には徹底的にこだわっています。特に、真空パックを採用し、食材と空気の隙間を最小限に抑えることで、コンパクトで収納しやすい設計を実現しました。 引用:ミールズ公式HP従来のトップシール型と比較して、私たちの容器は非常に薄く、冷凍庫への収納に適しています。しかし、この薄さゆえに、料理の盛り付けには高度な技術が必要です。例えば、ロールキャベツの場合、理想的にはソースをかけたり、下に何かを敷いたりしたいところですが、容器の制約により、そうした細かい盛り付けが難しくなります。食材の配置や盛り付けは、電子レンジでの加熱時間や火の通り具合に大きく影響するため、何度も試作と実験を繰り返してますね。具体的には、様々な配置パターンを試し、レンジで加熱した際に全体に均一に火が通るよう、細心の注意を払っています。さらに、レンジの連続使用による加熱むらも考慮し、ワット数の調整なども行っています。容器は石灰でできており、燃えるゴミとして簡単に処分できます。これにより、環境に優しいだけでなく、料理の後片付けも日常の調理と同じくらい簡単になります。美味しさ、使いやすさ、環境への配慮を兼ね備えた冷凍食品パッケージを創り上げることを目標に、トライ・アンド・エラーを繰り返しながら、常に改善を続けています。管理栄養士の監修により、美味しさと栄養バランスにもこだわったミールズの宅配弁当。 イメージ画像管理栄養士との協力体制はどのように形成され、どのような影響を与えていますか?ミールズのメニュー開発は、OEM先の管理栄養士と自社の管理栄養士が緊密に連携する、徹底的な試食プロセスを特徴としています。新メニュー開発には3ヶ月から1年以上を要することもありますが、それは試食を何度も重ねることで、より良い商品を追求しているためです。初期段階では金額や取引先の制約を考慮しつつ、最終的にはユーザーに喜んでもらえる商品を目指して、味や栄養バランス、食感など、何度も微調整を行っています。ミールズのメインターゲット層を教えてください。あえて絞ってはいないのですが、結果として40代以上の女性を中心に支持されています。サービス開始当初は、ターゲット層を明確に定めず、オールターゲットでスタートしたのですが、ある程度ユーザー数が蓄積したところでアンケートを取ってみると、40代~60代の方の購入比率が高いことがわかりました。小学生以上のお子様がいる家庭や、子どもと同居していない50代以上の1人もしくは2人暮らしの世帯が中心です。これは、私たちの商品設計、特に栄養バランスや使いやすさが、40代~60代の年齢層のニーズにぴったり合致したためだと考えています。コロナ禍以降に改めてサービスを展開する際に、苦労されたポイントや注力されたポイント、消費者のニーズの変化はありましたか?コロナ禍、特にサービス初期は、プロモーション費をかければある程度の新規顧客を獲得できましたが、継続率の低さが課題でした。そこで、この期間の顧客からのフィードバックを真摯に受け止め、最も多かった「味」への改善に集中的に取り組みました。味の改善により、顧客の継続率が徐々に上がり始め、サービスの質を高めることの重要性を実感したのです。 引用:ミールズ公式HPそして、当初は「おまかせコース」という独自のサービスモデルのみを展開していました。具体的には、食数と配送サイクルのみ指定すれば、毎回異なるメニューが自動的に届くスタイルです。そのため、顧客がマイページを操作する必要がほとんどありませんでした。しかし現在は、若い世代を中心に、自分でメニューを選択したいというユーザーの声も多かったため、2024年8月からメニュー選択機能をリリースし、顧客体験の改善に努めています。より良いサービス提供を目指し、常にユーザーの声に耳を傾け、改善を続けています。サービス開発の過程で、最も難しかったことや克服した課題は何でしたか?サービス開発における最大の課題は、栄養バランスを考慮したメニュー作りの複雑さでした。糖質、塩分、カロリーなど2〜3の栄養要素を調整することは比較的容易でしたが、品目数、タンパク質、野菜の量などを加えると、途端にメニュー開発の難易度が高くなりました。特に、1つの主菜に対して3つの副菜を用意し、それぞれに十分なボリュームを持たせることで、メニュー開発のプロセスはさらに複雑になります。最近、ロールキャベツ、エビクリームコロッケ、水餃子の3つの新メニューをリリースしました。これらは栄養基準を満たしつつ、やや「ジャンク」な印象のある料理で、ユーザーから予想以上に好評を博したのです。この経験から、栄養素の調整だけでなく、ユーザーの期待や満足感を考慮することの重要性を学んだのです。「Meals(ミールズ)」は人の健康をサポートし、食体験を豊かにするツール。 イメージ画像激化する宅配食の中で、どのような位置を確立していきたいですか?私たちの目標は、デリッシュキッチンやヘルシカとも連携した包括的な健康サポートエコシステムを構築することです。ミールズだけでなく、デリッシュキッチン、ヘルシカなど、エブリーが運営する各サービスを連携させ、栄養管理から食事提供、健康管理までをシームレスに行えるプラットフォームを目指しています。現在、デリッシュキッチンは既に一定のユーザー規模を持っていますが、ミールズ事業はまだ小規模です。当面の戦略は、ミールズ単体で事業規模を拡大し、最終的にはデリッシュキッチンと同等の事業規模を確立することです。印象に残ってるエピソードやお客様からの反響を教えてください。私たちのサービスは、多くの30代以上のお客様に毎日利用され、「毎回異なるメニューで飽きない」「美味しい」と喜びの声をいただいています。特に印象的なのは、家族間での利用パターンです。離れて暮らす子供や高齢の両親にミールズの宅配弁当を送っているお客様も少なくありません。例えば、社会人の息子や、70代、80代、90代の親御さんに食事を届けるケースが目立ちます。自分では食べなくても、家族に安心して食事を届けられる点がミールズの魅力です。ミールズを利用する際の理想的なライフスタイルやシチュエーションをどのように想定していますか?デリッシュキッチンやミールズを立ち上げた当初から、私たちは料理をするということに対する社会的な固定概念を変えたいと考えていました。料理や自炊が苦手という方や、仕事や家事に追われて料理が負担に感じている人にとって、料理は”毎日する負担の多い作業”となってしまいます。ですが、私たちの目的は、料理を楽しいものに変え、その楽しさを伝えることでした。デリッシュキッチンで料理の楽しさを感じてもらいつつ、疲れた日や料理する気分でない日には気軽に利用できるミールズがあることで、料理に対する精神的な負担を軽減し、食事の時間をより豊かで楽しいものにしていきたいと考えています。長年築き上げてきた食の世界観ーミールズが描く新しい食体験と未来 引用:ミールズ公式HPまだサービスを試したことのない読者の皆様におすすめのメニューを教えてください。最近リリースしたエビクリームコロッケは、栄養バランスと美味しさの両立を実現した自信作です。カロリー、糖質、タンパク質など、すべての栄養素基準をクリアしながら、塩分2.5グラム以下という制約の中で、豊かな味わいを実現しました。通常、健康的な料理は味や見た目で妥協することが多いですが、このエビクリームコロッケは、そんな常識を覆す一品です。 エビクリームコロッケおまかせコースには入っておらず、自分で選択しなければいけない商品ですが、私たちのメニューの中でも贅沢感のある、少し冒険した商品なので、ぜひ味わっていただきたいと思います。最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします! 引用:ミールズ公式HP私たちのミールズは、特に美味しさに揺るぎない自信を持っています。まだ試したことのない方もたくさんいると思いますが、ぜひ一度、私たちの料理を試していただきたいです。そして先ほどもお伝えしましたが、ミールズとデリッシュキッチンを連携しながら、栄養管理から食事提供、健康管理までを一気通貫して行えるプラットフォームを目指しています。料理からでも、お弁当からでも、デリッシュキッチンのおいしくて楽しい食体験にぜひ一度触れてみてください。 ミールズ 公式サイトはこちら ミールズの解説記事を読む -
【シン・エナジー】シン・エナジーだからできる“選べる自由”:エネルギーで未来をつくる
電気料金の高騰が続く中、新電力への切り替えを検討している方は多いではないだろうか。しかし、「新電力は本当に電気料金が安くなるのか?」という疑問や、料金体系やプラン選びに不安を感じている人もいるだろう。そこで、今回は再生可能エネルギーの開発も手掛けながら電力販売を行う「シン・エナジー」に注目。プランの魅力から電気料金の仕組み、電気を効率よく使うためのコツなどについて話を伺った。取材日:2024年10月4日 当記事は成果報酬型の広告モデルを採用しています。電力の地産地消を推進するサステイナブルな電力会社 シン・エナジー提供まずは、会社概要をお伺いできますか?当社は、1996年に、町の電気工事会社として事業活動をスタートしました。当時は主に省エネ関係の工事を手がけ、お客様に政府の補助金を活用した省エネ対策の提案などを行なってきたんです。その後、2012年から再生可能エネルギーの発電事業に着手し、2015年から電力販売事業を本格的に拡大。2018年に現在の「シン・エナジー」へと社名を変え、電力の創出から販売を総合的に手掛けています。 シン・エナジー提供現在、太陽光をはじめ、バイオマス、バイオガス、小水力、地熱、風力などさまざまな再生可能エネルギーの開発に取り組んでいます。また、電力販売では、個人の家庭や飲食店舗、大規模工場まで、合わせて10万件以上のご利用をいただいています。当社は社員140人規模ながら、多様な再生可能エネルギーを全国開発し、あらゆる施設への電力販売まで手掛けている企業として、業界内でも評価されています。 シン・エナジー提供初期費用や解約金は0円!生活スタイルに合わせて選べるプランが魅力 シン・エナジー提供 一般家庭向けの電気プランの特徴を教えてください。当社の電力プランの大きな特徴は、お客様がご自身の生活スタイルに合わせて、柔軟にプランが選べる点です。多くの電力会社では、そもそもプランが一つしかないとか、プランはいくつかあるものの、後から変更するために手間取ることや、結局最適なプランを選べているのかわからない事態も見受けられるのが現状です。そのため当社では、3つのプランを用意しています。結婚、子育て、老後など、人生のイベントや段階ごとで変わる生活スタイルの変化で、電気の使い方も変わりますよね。そういった生活スタイルの変化にも寄り添うプランをご用意しており、お客様は、毎月プランの見直しができる機能をご利用いただけます。例えば、共働きの家庭で昼間はあまり電気を使わず夜だけ使用する場合、お子さまが生まれて日中に電気を使うようになった場合、お子さまが成長して家を出られて電気を多く使わなくなった場合など、電気の使用時間や使用時期、使用量に合わせたプランを提供しています。一度当社のプランに加入いただければ、そのときの状況に合わせてお得なプランに切り替えることができ、電力会社自体を見直す手間がないところがメリットです。料金体系に関するこだわりやポイントは?やはり電気料金の安さです。お客様にシン・エナジーを選んでよかったと感じていただけるような価格設定を設定しています。また、気軽にお試しいただけるよう初期費用や解約金は0円にしているのが特徴です。 【Pro Tips】 電力会社の中には、一年縛りなどの契約期間の縛りや、解約金が設定されている電力会社もあります。 このような契約期間の縛りがなく、初期費用や解約金がかからないのは非常に親切な料金設定だと言えるでしょう。 引用:シン・エナジー公式サイト正直なところ、料金に関しては悩むこともありました。キャンペーンを利用してすぐの解約が多いこと、料金が安い分広告に使える予算が限られていることも課題です。しかし、そのような状態であっても常にお客様重視の姿勢を大切にしてきました。 【Pro Tips】 電気料金が安いと電力会社の利益率も低くなるため、広告料は自ずと減ります。 広告費が少ないということは、メディア露出が少なくなりやすく、加入者数も増加しづらい傾向があります。 そのような中で、シン・エナジーの契約件数は、10万件を超えています。この契約件数は、決して少なくない数字です。このような結果は、お客様を重視している企業努力の賜物だと言えるでしょう。 お客様が活用できる機能やメニューには、どのようなものがありますか?ライフスタイルに合わせたプランを提案するために、「ぴったりプラン診断」というサービスを提供しているんです。使用実績に応じて最も安い最適なプランを通知しています。また、マイページでは月別、日別、時間帯別の電気の使用状況を確認することができ、夜に多くの電気を使っているとか、昼と夜にバランスよく使っているなどの使用状況がわかる仕様となっているんです。 シン・エナジー提供さらに、マイページ内で省エネや節電に関するコラム、省エネ機器導入支援制度の紹介などを行っており、電気料金を安くするための具体的な提案や省エネの知識をご提供しています。このようにお客様への省エネ等に関するサービスが評価され、経済産業省が実施している「省エネコミュニケーションランキング」において、最大評価である5つ星をいただきました。 【Pro Tips】 全国で700社以上ある電力会社の中で星5つを獲得しているのはわずか30社しかありません。星5つという最大評価を獲得しているのは、非凡な成果だと言えるでしょう。 シン・エナジー提供ありがとうございます。御社が電力プランを展開する中で意識されていることを教えてください。環境の変化にあわせて、常にサービスを見直し続けなければ、電気を最適に利用することができないことです。電力販売事業を開始した当初に、電気を夜に使うお客様向けの「【夜】生活フィットプラン」をリリースしました。当時、全国的に夜間は電気の使用量が少なく、電気が余りがちだったために、夜間の電気料金を安く提供したものでした。しかし、この数年で太陽光発電の普及により昼間の電力供給が増え、逆に昼間の電気があまりがちになってきています。当社も再生可能エネルギーの開発事業者として、昼間に発電した電気を無駄にしたくないという思いから、2020年に「【昼】生活フィットプラン」という昼間の電気代が安いプランをリリースしました。 シン・エナジー提供 エリアと個人か法人か選ぶと上記が表示されます電気を使用する時間帯にとって電気料金が異なるという仕組みは、一見して難しいかもしれませんが、ぜひ認知を広めていきたいと思っています。それによってお客様はお得に電気を使えるようになりますし、限りある大切なエネルギーを効率的に使えるようになります。お客様からの反響や印象に残っているエピソードがあれば教えてください。「生活フィットプラン」を利用されている方からは、例えば、食事の準備や洗濯、掃除など、電力を多く使う家事を、お昼の安い時間帯に行うことで節約できているという声をよく聞きます。電力市場の仕組みを理解して、もっとお得に 引用:シン・エナジー公式サイト電力業界の現状や課題には、どのようなものがありますか?私たちも元々は大手電力会社のプランから、単純に単価だけを安くしたプランを提供していました。しかし、2022年のロシア・ウクライナ情勢の影響などにより燃料価格や電気代が高騰したことを受け、多くの新電力会社が燃料費調整額の請求方法や燃料費を調整する料金体系を大幅に見直し、当社もその流れに沿って、電力市場価格を参照する現在の料金体系に変更しました。 【Pro Tips】 燃料費調整額とは、燃料価格の変動を電気代に反映させた料金で、燃料の需要が高い、もしくは供給が低い場合に高くなります。 ロシア・ウクライナ情勢当初には需給バランスの乱れによって燃料費調整額が高騰し、電気代が高くなりました。 ただ、この燃料費調整額について少し複雑で、理解も難しい部分であると認識しています。料金体系を変更した際にお客様にアナウンスしたときも、ほとんど反応はありませんでした。拠点がいくつもあるような法人さまで、高圧や特別高圧の電力契約を担当している方であれば非常に深い知識を持っておられるのですが、まだまだ一般のお客様には電力市場の存在が浸透した程度なのが現状です。地域電力も苦境に立ち、新規受付を一時的にストップしたり、市場連動メニューを提供せざるを得ない時期があったので、それを経験した法人の電力契約ご担当者は、電力市場や料金メカニズムに対してすごく詳しいんです。お客様にとっては、なかなかわかりにくい領域ですよね。御社がいくら地球や地域の環境に貢献していても、価格が上がったときのネガティブな印象だけが残ってしまうこともあるかもしれないですね。そうなんです。実際に最近、電力市場の影響で料金が高くなった月があったのですが、そのときはお客様から「料金が高くなった」というお問い合わせをいただきました。しかしそうでない月、料金が安くなったときは反応がないんです。なぜ安くなったのかを深く考えることは、あまりないのかもしれません。お客様が電力市場を知るために行っているサービスや取り組みはありますか?法人のお客様向けには、市場価格の変動やその要因をつかむためのレポートを3ヶ月に1回配信し、担当者からの説明も適宜行っています。そのため弊社からは、需要と供給のバランスや燃料価格の動向、今後の価格の見通しをお知らせする―― またお客様が、電力に関する知識をつけ、ご自身で判断できるようになるためのサポート体制の確立にも力を入れていきます。しかし、一般家庭のお客様に対しては、担当者がお客様ごとにご説明できる体制をとれておらず、このような情報提供・ご説明が難しいというのが現状です。なるほど、電気料金の仕組みを理解することは大事ですね。実は、昨年「生活フィットプラン」の料金体系を改定し、夕方の電気料金を高く設定しました。夕方の電力料金を高くした理由は、お客様に「この時間帯はできるだけ電力の使用を控えてほしい」というメッセージを伝えるためでもあります。全国的に、夕方は太陽光発電の供給が減少します。その代わりに主に火力発電等を稼働させて供給量が調整されています。この供給量の調整は、発電所を稼働させたり、停止させたりする際に生まれるコストにより、電気料金がどうしても高くなってしまいます。また、火力発電はCO2の排出量が多いため、この時間帯は環境への負荷が増えることも理由の一つです。電力を使用するタイミングを昼間や夜間にシフトしたり、給湯器や蓄電池をお持ちであればぜひご活用いただければと思います。電力に対するリテラシーを高め、家計にも環境にも配慮した行動を! 引用:シン・エナジー公式サイト今後、挑戦したいことはありますか?お客様が、電力に対するリテラシーや知識を高めるための情報発信をしていきたいと考えています。価格だけに焦点を当てるのではなく、なぜこの時間帯に電力を使ってほしいのか、なぜこの時間帯は控えてほしいのか―― という理由を理解していただき、ご自身の電力の使い方をより深く考え、行動していただくことが必要だと感じています。それが結果的に、地球にやさしい行動にもつながります。そのためにも、お客様が生活を見直すきっかけとなるようなメッセージを伝えていきたいと思っています。地球環境の問題も深刻化する中で、一人ひとりがリテラシーを高めることが求められますね。電気会社の見直しを考えている方にメッセージをお願いします。解約金や契約期間に縛りがなく、月ごとにプランを変更できる点は、迷っている方にとって安心材料になるはずです。「ぴったりプラン診断」でご自身に合ったプランを検討することもできるので、最初の1年間は手探りになってしまうかもしれませんが、2年目以降は楽しみながらプランを見直していただければと思います。当社のサービスは、お客様が安心して切り替えていただけるような内容だと自負しておりますし、3社分に匹敵するくらいの料金プランを取り揃えています。もし迷っているのであれば、悩むよりもひとまず試しに切り替えてみてはいかがでしょうか。 シン・エナジー 公式サイトはこちら シン・エナジーの解説記事を読む -
【大阪ガスの電気】電力供給の先にあるもの:大阪ガスが描く新しい生活とエネルギーの未来
私たちの暮らしに欠かせないエネルギー。その供給を担う大阪ガスが、いま新たな挑戦を始めている。140年にわたりガス供給で培ってきた技術とノウハウを活かし、電気事業にも本格参入。ガスと電気を組み合わせることで、より快適で環境にやさしい暮らしを実現する—。そんな大阪ガスの想いと、未来のエネルギー社会への構想に迫る。エネルギー供給の先にある、関西の人々の豊かな暮らしづくりへの取り組みとは?取材日:2024年11月19日 当記事は成果報酬型の広告モデルを採用しています。ニーズに合わせ、お客さまの暮らし回りを丸ごとサポートするという使命「大阪ガスの電気」は電力自由化に伴い誕生しましたが、エネルギー業界の変革期において、御社が電気事業を始めた理由とその背景にはどのような想いがあったのでしょうか?大阪ガスは1990年代後半から、酉島発電所や中山共同発電所での発電事業を手始めに、電気事業への取り組みを開始しました。その後、電力市場の段階的な自由化という時代の流れに応じて、1999年からは工場や病院といった大規模施設向けに電力供給を展開しています。さらに2004年には風力発電事業にも参入し、環境に配慮したエネルギー供給の幅を広げいったんです。そして2016年の電力小売全面自由化を機に、一般家庭向けの電力供給を開始し、電力事業を本格的に拡大しています。創業以来培ってきたエネルギー供給のノウハウを活かし、電気・ガスの両方を安定的に供給することで、お客様の生活インフラを支える総合エネルギー企業としての役割を果たしていきたいと考えています。ありがとうございます。ガスと電気のセットプランによる生活改善への貢献は具体的にどのように感じていますか?その点で最も利用者に伝えたい価値は何ですか?大阪ガスは、「お客さまのライフスタイルや個々のニーズに合わせ、お客さまの暮らし回りを丸ごとサポートする」という使命のもと、多様なニーズに応える料金プランを展開しています。まず、大阪ガスならではの特徴は、ガスと電気をまとめることで料金が割引になる仕組みの提供です。さらに、インターネットサービスとのセット割引も実施しており、複数のサービスをまとめることでガス料金の節約が可能です。また、お客さまの生活スタイルに合わせた電気料金プランも充実させています。たとえば、一人暮らしや二人暮らしの方向けには、新生活のスタートを応援する「新生活応援プラン」※を提供しており、基本料金は無料です。一方、3人以上のご家族向けには「ファミリー応援プラン」※をご用意しており、電気使用量が多いご家庭の負担を軽減できるよう設計しています。さらに、お客さまの多様なライフスタイルに対応するため、Amazonプライムの年会費相当額を大阪ガスが負担するプランや、dポイントが貯まるプランなど、付加価値の高いサービスも展開中です。大阪ガスは、単にエネルギーを供給するだけでなく、お客さま一人ひとりのライフスタイルやニーズに合わせて、暮らし全体の質を向上させる提案を行っています。お客さまにとって最適な料金プランを選択していただくことで、より快適で経済的な生活を実現することができるのです。 新生活を始めるお客さま・使用量が少ないお客さま向け「新生活応援プラン」 公式|大阪ガスの電気 ファミリー応援プラン 電気をたくさん使うご家庭ならおトク/大阪ガス大阪ガスが提供する「環境配慮型エネルギー」の具体的な取り組みや、持続可能な社会への貢献について教えてください。大阪ガスが、カーボンニュートラル社会の実現に向けて取り組んでいることは、ガス事業と電力事業の両面から環境配慮型エネルギーの提供です。ガス事業においては、カーボンニュートラル実現までの移行期間における取り組みとして、天然ガスへの燃料転換やコージェネレーションシステムなどの省エネ技術の導入を通じて、低炭素化を推進しています。さらに、2050年のカーボンニュートラル化を見据えた長期的な取り組みとしては、「e-メタン」という新しい都市ガスの導入への挑戦です。この「e-メタン」は、既存の都市ガスインフラやお客さまの燃焼機器をそのまま活用できる水素キャリアであり、カーボンリサイクル技術により大気中のCO2を増やさないという特徴を持っています。現在、この実用化に向けて技術開発や実証実験を進めるとともに、国内外でのサプライチェーン構築に取り組んでいますね。電力事業では、2030年度までに国内外で合計500万キロワットという具体的な目標を掲げ、再生可能エネルギーの普及に貢献することを目指しており、この目標の達成に向けて、太陽光、風力、バイオマスなど、多様な再生可能エネルギー源の開発を積極的に進めるとともに、再生可能エネルギー由来の電力調達にも注力しています。VUCAの予測困難な時代に、大阪ガスのグリーンチャレンジ!電力事業を展開する中で、特に重視している顧客満足のポイントは何でしょうか?そして、今後さらにどのように顧客体験を向上させていきたいと考えていますか?大阪ガスでは、お客さまの顧客満足を高めるため、個々のライフスタイルやニーズに合わせた柔軟な料金プラン展開を重視しています。たとえば、料金の節約を重視されるお客さまには経済的なプランを、また、自身の生活スタイルに最適なプランを探されているお客さまには、ライフスタイルに応じた選択肢を提供し、お客さまの多様なご要望にきめ細かく対応できるプラン設計を心がけています。現代は、VUCA(Volatility=変動性、Uncertainty=不確実性、Complexity=複雑性、Ambiguity=曖昧性)と呼ばれる予測困難な時代です。このような時代の中でも、大阪ガスは時代の変化や社会のニーズを敏感に捉え、常に新しいプランやサービスを開発・提供することで、お客さまの期待に応え続けたいと考えています。再生可能エネルギーの導入において、御社が特に注力している分野は何ですか?また、今後の成長戦略として見据えている新しいエネルギー技術やイノベーションについてお聞かせください。再生可能エネルギーの分野では、これまで太陽光、陸上風力、バイオマスといった多様な電源開発に取り組んできました。特に今後は、大きな開発可能性を秘めた洋上風力発電に注力していく方針です。ただし、単一の電源に偏ることなく、それぞれの再生可能エネルギー源の特徴を活かしながら、バランスの取れた電源ポートフォリオの構築を目指しています。また、将来に向けた新たな取り組みとして、再生可能エネルギーの開発・調達・販売の強化に加え、革新的な都市ガス「e-メタン」の実用化も進めているんです。この「e-メタン」の社会実装に向けては、技術開発や実証実験を重ねるとともに、国内外でのサプライチェーン構築にも力を入れています。「大阪ガスの電気」を通じて、どのような未来の暮らしやライフスタイルを提供したいと考えていますか?御社の描く理想の顧客像を教えてください。大阪ガスはこれまで、太陽光発電、陸上風力発電、バイオマス発電など、さまざまな再生可能エネルギーの開発に取り組んできました。現在はこれらに加えて、今後の成長が特に期待される洋上風力発電の分野にも力を入れていく予定です。その際、それぞれの発電方式の特徴や長所を最大限に活かせるよう、バランスの取れた開発を心がけています。また、当社の成長戦略は再生可能エネルギーの開発・調達・販売にとどまりません。次世代の環境配慮型エネルギーとして期待される「e-メタン」の実用化も重要な柱としています。この新技術の社会実装に向けて、技術開発や実証実験を進めるとともに、国内外でのサプライチェーン構築も並行して進めています。200拠点が紡ぐ信頼ー手間なく、安心してお客さま目線の寄り添う力。「大阪ガスの電気」を通じて、どのような未来の暮らしやライフスタイルを提供したいと考えていますか?御社の描く理想の顧客像を教えてください。大阪ガスは、長年培ってきたガス事業を基盤としながら、お客さまの暮らし全体をサポートする総合生活サービス企業として発展してきました。ガスや電気の供給にとどまらず、生活に必要な機器の提供やリフォーム、住まいのトラブル解決サービス「住ミカタ」など、お客さまの日常生活における様々なニーズにワンストップでお応えできる体制を整えています。 引用:大阪ガス公式HP 「住ミカタ」ページさらに、未来の暮らしをより豊かにするための革新的な技術開発にも取り組んでいるのです。例えば、CO2と水素から生成する次世代の都市ガス「e-メタン」の開発を進めているほか、エネルギーを使用せずに外気温よりも温度を下げることができる画期的な放射冷却素材「SPACECOOL®」※の開発と実用化にも力を入れています。「SPACECOOL®」は、宇宙空間への熱放出という新しい原理を活用したもので、出資先企業との連携により開発中です。大阪ガスは、お客さまの現在の生活をより快適にするサービスの提供と、環境に配慮した革新的な技術開発の両面から、未来のライフスタイルの創造に取り組み続けることで、より豊かで持続可能な社会の実現を目指しています。 e-メタンって、「世の中変えちゃうかも」ガス。 SPACECOOL® (炎天下でも宇宙に熱を逃してゼロエネルギーで冷え続ける新素材)今回ホンネのアワード※で、総合評価が最も高い結果がでました。この結果に関して、何か工夫されたことなどはありますか?このような評価をいただけること大変ありがたく思っております。大阪ガスがお客さまから高い評価をいただいている理由は、「WEBからまとめて申し込める」・「検針票がまとめて届く」などの点です。まず、お客さまの利便性を重視したサービス設計が特徴です。大阪ガスのWEBサイトでは、電気・ガス・インターネットの契約をまとめて完了できる仕組みを整えています。また、申込内容に不備があった場合でも、コールセンターや開栓作業員が丁寧にフォローする体制を構築しており、長年のガス事業で培ったノウハウを活かした安心のサポートを提供しているのです。検針票についても、他社が有料のデジタル化を進める中、当社では無料での紙面発行を継続しています。これは、お客さまが日々の使用量や料金を確認し、節電・節約に活用していただきたいという想いからこのようなサービス設計にしているんです。また私たちが、特に力を入れているのが、地域に根差したサポート体制です。大阪ガスの都市ガス供給区域内には200カ所以上のサービスチェーン拠点があり、約1,200名のサービスマンが地域のお客さまのお困りごとに対応しています。ガスや電気の使用開始は、お客さまにとって頻繁に行う手続きではありません。だからこそ、契約から開通までの不安を解消し、スムーズにご利用いただけるようサポートすることが、大阪ガスの重要な使命だと考えています。 HonNe Award(ホンネ アワード)競合他社との差別化ポイントとして、「大阪ガスの電気」が提供する独自の価値や強みは何だとお考えですか?大阪ガスの最大の特徴は、お客さま一人ひとりの生活スタイルに合わせた柔軟なサービス提供にあります。競合他社が従来型の電力供給を主軸としているのに対し、大阪ガスは個々のお客さまのライフスタイル、ニーズ、趣味や嗜好などに細かく対応した多様な料金プランを用意しています。これにより、お客さまは自身の生活パターンに最も適した料金プランを選択することが可能です。さらに、大阪ガス独自の強みとして、地域密着型のサービスチェーン網があります。長年のガス事業で培ってきた地域とのつながりを活かし、単なるエネルギー供給にとどまらない、暮らし全体をサポートするサービスを実現しています。描こう、関西の未来図!変わるエネルギー、変わらぬ想い 引用:Daigas Group 公式HP今後、エネルギー供給の分野で特に力を入れていきたい取り組みや挑戦について、どのようなビジョンを持っていますか?10年後に目指す未来像を教えてください。大阪ガスは、ガス事業と電力事業の両面から、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを進めています。ガス事業では、2030年度までに次世代の都市ガス「e-メタン」の1%導入が目標です。これは単なる通過点であり、その先の更なる拡大も視野に入れています。また、この目標達成に向けた社会実装の取り組みを加速させていく考えです。さらに、現在進めている天然ガスへの燃料転換と利用拡大を継続しながら、将来的には天然ガスからe-メタンへとスムーズに移行することで、段階的な低・脱炭素化を実現していきます。電力事業においては、2030年度までに二つの具体的な目標を掲げています。一つは、国内外で合計500万キロワットの再生可能エネルギー電源の普及に貢献することであり、もう一つは、国内の電力事業における再生可能エネルギーの比率を50%程度まで高めることです。これらの目標達成に向けて、再生可能エネルギーの電源開発から販売まで、一貫した取り組みを強化していきます。読者の方へメッセージをお願いいたします。大阪ガスの電気は、単なる電力供給を超え、ガスと電気のセット利用による生活の質の向上、さらには環境への配慮を含めた持続可能なエネルギー供給を目指しています。地域に根差して140年、関西の暮らしを支え続けてきた大阪ガスが、より快適な毎日をお届けします。新生活をスタートされる方も、今お住まいの方も、安心と信頼の大阪ガスのサービスで、暮らしをもっと便利に、もっと心地よくしませんか?関西二府四県(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県、和歌山県)にお住まいの方、これからお住まいになる方は、ぜひ一度大阪ガスのご利用をご検討ください! 大阪ガスの電気への切り替え を検討の方はこちら 引っ越し先で大阪ガスの電気 を検討の方はこちら 大阪ガスの解説記事を読む -
【JCB Biz ONE 】その一歩を支えるー新時代の伴走者Biz ONE始動
個人事業主やフリーランスという働き方が広がりを見せる中、JCBが満を持してローンチした法人カード「JCB Biz ONE」。業界トップポイント還元率と、クラウド会計連携による業務効率化を実現し、注目を集めています。その開発の裏には、変化する事業環境への深い洞察と、新たなビジネスの一歩を支える「伴走者」としての願いが込められていました。「その一歩に幸あれ」というメッセージに込められた想いと、JCBが描く法人カードの未来像に迫ります。取材日:2024年11月6日変革期に挑む!キャッシュレス時代の新たな事業決済今回は「JCB Biz ONE」について取材させていただきます。まずはじめに現在、フリーランスや個人事業主が増加する社会的背景がありますが、このようなニーズに対して、御社はどのような対応をされていますか?大倉:まず前提として*『フリーランス実態調査結果』によると日本では約209万人がフリーランスとして就業しています。副業の浸透やリスキーリング支援などの社会的な風潮もあり、今後フリーランス・個人事業主の人口は増えていくことが予想されます。しかし、小規模事業者が増加する一方で、約束手形の廃止や金利上昇など、事業環境におけるキャッシュフローに関する変化や課題も多く存在しています。 引用:総務省統計局(2022年把握構造基本調査)なるほど、その上で法人カードに求められる要素はどのような点なのでしょうか?大倉:法人カード市場全体を見渡すと、これまで決済手段の一つとして存在はしていたものの、活用は十分とは言えない状況でした。しかし、私たちは、この状況は大きく変わっていくのではないかと考えています。なぜなら近年では、関連法令の拡充により業務効率化の必要性が高まっていることや、労働人口の減少に伴う省力化の要請が強まっていることから、従来の振込による仕入れ決済などもキャッシュレス化へと移行している傾向にあるからです。企業にとって決済方法を変更することは、生産方法の変更に匹敵する大きな課題ですから、単なる決済手段の提供という従来の発想から脱却する必要があると考えています。その中で重要なキーワードとなるのが「キャッシュフロー」です。従来の振込による決済では、取引時点でキャッシュを用意する必要があり、手数料も発生します。一方、クレジットカードのスキームでは、支払いを40日から50日後に設定できるため、企業の仕入れサイクルと売上金の入金サイクルをより効果的に調整することが可能です。このような特性を活用することで、企業の資金調達面での改善にも貢献できると考えています。「JCB Biz ONE」の開発の背景と注力したポイントについて教えてください。青戸:「JCB Biz ONE」の開発は、JCBが既に展開していた個人事業主・フリーランス向けのJCBカード「Biz」の経験を基に始まりました。開発にあたり最も重視したポイントは、“顧客が本当に求めるカードの要件を満たす”という点です。そのため、まずは顧客ニーズを把握する目的で、詳細な市場調査を実施しました。その結果、キャッシュフローの他にも、3つの主要なニーズとして、信頼できるブランド力・年会費の手頃さ・事業用の大型決済に見合うポイント還元率の3つを期待していることがわかりました。さらに、事業拡大期にある経営者特有のニーズにも着目したのです。事業規模の拡大に伴い、リスクマネジメントを強化したいというニーズが特に高いことがわかりました。そこでJCB Biz ONE ゴールドでは「サイバーリスク保険」を付帯しています。また、フリーランスや個人事業主は、会社員時代と違い、健康診断などを自分で手配する必要があり、健康管理が一層重要になります。そのため、多忙な経営者の健康をサポートする目的で、人間ドックの優待サービスもご用意しました。JCB Biz ONEは、フリーランスや個人事業主が抱える潜在的なニーズにも応える形で、ゴールドカード以上の上位券種のサービス内容を設計しています。ありがとうございます。「JCB Biz ONE」という名前には、どんな想いが込められているのでしょうか?青戸:「JCB Biz ONE」という名称の「ONE」には、ビジネスの第一歩を踏み出す人々を支援したいという願いが込められています。また、カードの券面デザインとも連動し、洗練された印象を通じて、事業の成長とともにビジネスパーソンとしても成長していく姿を表現しているのです。このように、カード名称とデザインを通じて、ビジネスの前進と洗練を象徴的に表現することで、カードを使用する事業者の方々の成長をサポートしたいという想いを形にしました。成長への願いを込めて。ビジネスの第一歩を表現する「JCB Biz ONE」高いポイント還元率を実現できた背景は何でしょうか?青戸:JCB Biz ONEは、当社のオリジナルシリーズの一つとして位置づけられています。オリジナルシリーズは、ビックカメラやAmazonなどの優待店での利用で、すでに高いポイント還元率を実現しているカードです。今回、お客様のニーズにより一層応えるため、通常の1000円で1ポイントという還元率を思い切って2倍にして2ポイントに引き上げました。同時に、既存のオリジナルシリーズで実現していた優待店での高い還元率も維持することで、二重の特典を実現しています。大倉:このような高い還元率の実現は、企業として厳しい決断でしたが、JCB全体で展開しているOki Dokiポイントプログラムのアセットを効果的に活用することで可能となったのです。企業努力が凄いですね!ポイント還元率以外に、おトクな面はありますか?「JCB Biz ONE」は、個人事業主の方々が最初に手にする法人カードとして位置づけています。そのため、一般カードは年会費永年無料です。また 「JCB Biz ONE ゴールド」というゴールドカードは、初年度年会費無料、かつ年間100万円以上のご利用で翌年度も年会費無料になります。つまり月々8万円強のお支払いをする方であれば、ゴールドカードを発行いただくことで空港ラウンジなどのワンランク上のサービスも利用可能です。このカードを通じて、これから成長していく事業者の皆様と長期的な関係を築いていきたいという思いから、初期の導入障壁を低く設定したのです。Biz ONEは、個人事業主向け市場において後発での参入だったので、競合他社がすでに専用カードを展開している中で、市場でのインパクトを重視した商品設計を行いました。その結果、カードの申し込み件数は当初の想定を上回り、お客様から高い支持をいただいています。さらに、カードのデザインについても「かっこいい」といった好意的な評価をいただくなど、市場投入は成功でした。「キャッシュフロー」の改善において、「JCB Biz ONE」をどのように役立てられますか?青戸:先述のように、そもそものクレジットカードの機能として、お支払いタイミングを40日から50日で設定できます。さらに、「請求書カード払い(JCB × Digital Garage)」という付帯サービスをご活用いただく事で、資金調達の手間をかけずに、請求書の支払い期限を先延ばしにすることができます。ほかに機能面では、どのようなメリットがありますか?大倉:Biz ONEは、クレジットカードの機能にとどまらず、個人事業主やフリーランスの方々のビジネスを総合的にサポートすることを目指しています。付帯サービスについても、本当に必要で使っていただけるものに厳選していますが、特に注力しているのが、クラウド会計との連携による業務効率化です。これは、JCBがこれまで法人カード事業で培ってきた、会計ソフトや経費精算ソフトとの自動連携サービスをBiz ONEにも搭載しています。決済データが会計システムと自動連携することで、売上データの管理や会計処理が大幅に簡略化されます。また、私たちが事業者へのヒアリングを通じて把握した現状として、個人事業主の多くは税理士に会計業務を依頼せず、自身で処理を行っているという実態があるのです。さらに、サーバー利用料などのクラウドサービス利用において、従来の振込決済では支払いのタイミングによってビジネスが停滞するリスクも存在していました。JCB Biz ONEでは全ての支払いをカード決済に集約することで、これらの課題を解決したいと考えています。そして個人事業主の方々が、日常的な決済をスムーズに処理できる環境を提供することで、ビジネスの効率化に貢献したいと考えています。法人格を持たない事業者はそもそも法人カードを作ることができないという根本的なハードルもありました。この課題を解決するため、Biz ONEは、個人名義でも発行できるような設計にしています。お客様からの反響はいかがですか?大倉: SNS上では既に好意的な反応が見られています。特に、ポイント還元率の高さが注目を集めており、現在実施中のキャンペーンと相まって、「ポイントがざくざく貯まるカード」として個人事業主やフリーランスの方々から歓迎の声が上がっています。ただし、サービス開始から間もないため、まだカードを利用されていない方も多く、実際のユーザー評価については、今後時間をかけて追跡調査していく予定です。今後、より具体的な顧客の声を収集し、サービスの改善に活かしていきたいと考えています。「その一歩に幸あれ」共に歩む!JCBの事業者支援への想い今後、「JCB Biz ONE」をさらに発展させるために、どのような追加機能やサービスを検討していますか?大倉:具体的な検討課題の一つとして、キャッシュフローの支援や業務効率化のサポートが挙げられます。なぜなら今後の発展に向けて、私たちが重視しているのは、変化する時代やビジネス環境に適応したサービスの開発だと思います。私たち自身もまだ学びの途上にあり、個人事業主の方々が実際に何に困っているのか、どのような支援が必要なのかを常に考えながらサービスの改良を進めていく必要があります。特に重要なのは、固定概念にとらわれず、実際に使用されている個人事業主の方々の声に真摯に耳を傾け、それに基づいてサービスを改善していくことです。事業者の方々が気づいていない課題に対しても、私たちからソリューションを提案していきたいと考えています。「JCB Biz ONE」を通じて、JCBが描く法人カードの未来像はどのようなものでしょうか?青戸:JCBが描くJCB Biz ONEの未来像は、個人事業主が事業を始める際に、当然の選択肢として認識される「必須の一枚」というポジショニングを確立することです。さらに、事業の成長段階に応じて伴走できるパートナーとしての存在価値を高めていきたいです。実際に個人事業主の知人に法人カードの利用について尋ねると、「そもそも何?」「法人じゃないけど使えるの?」といった反応が多く、カード会社側の情報発信がまだ不十分だと感じています。事業を始める際、確定申告は避けて通れない作業ですが、法人カードを活用することで、この作業が格段に楽になります。現状では、個人事業主の方々への法人カードの浸透度はまだ十分とは言えませんが、「事業を始めるなら、このカードが当たり前」という認識を広めていきたいと考えています。今後法人カード市場はどのように変化していくと考えられますか?大倉:これまでJCBの法人カード事業は、主に大企業向けの経費決済を中心に拡大してきましたが、社会全体のキャッシュレス化を推進するために、今後は中小企業や個人事業主の領域にも今まで以上に注力していきます。また、法人カードの利用シーンについては、従来型の出張費などの経費精算に加え、今後はBtoB取引、特に仕入れ領域での活用が拡大すると予測しています。その背景には、ビジネスのグローバル化や非対面取引の増加があります。今後は、従来の振込と請求書発行という仕組みから、より効率的なキャッシュレス決済への移行が進むと考えられるでしょう。このような市場認識のもと、JCBは特に仕入れ領域でのキャッシュレス化が進むと考えています。「その一歩に幸あれ」独立をサポートする「JCB Biz ONE」の挑戦最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします!大倉:新たなステップを踏み出す事業者の皆様に対して、私たちJCBは共に歩む伴走者でありたいと考えています。事業者の方々は様々な課題を抱えていらっしゃると思いますが、そのような声に真摯に耳を傾け、適切なサポートを提供することで、お客様とJCB双方が成長できる関係を築いていきたいです。青戸:私たちの会社では、「その一歩に幸あれ」というメッセージを掲げています。新しい一歩を踏み出す時には、誰しもが自信と不安の間で揺れ動くものです。そんな時、JCBがいつでもそばにいる存在として認識していただき、新たな挑戦への相棒として選んでいただけることを願っています。私たちは、お客様からのご意見やご要望を大切にしながら、サービスの改善を重ね、皆様の事業の発展に貢献できるよう努めてまいります。 JCB Biz ONE 公式サイトはこちら -
【ViVi Water】コスパとデザインを両立させたViVi Waterが描く次世代の水生活
近年、家庭用ウォーターサーバーの需要が急速に高まっており、さまざまなブランドが市場に登場しています。特に、水道水を浄化して使用するタイプの浄化型サーバーは、手軽さやコストパフォーマンスの高さから多くの注目を集めています。なかでも、今年誕生した「ViVi Water」の浄化型サーバーは、高品質な浄水フィルターを採用。安全でおいしい水が楽しめるだけでなく、6段階の温度設定やECO機能など、充実した機能が魅力です。今回はViVi Water担当者に取材を行い、ブランドの特徴や機能について詳しく伺いました。ウォーターサーバーの乗り換えや導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。取材日:2024年10月23日使い勝手、機能性、デザイン性を兼ね備えた浄水型ウォーターサーバー 引用:ViVi Water公式HPまずは事業概要を教えてください。私たち株式会社VISIONは水事業をメインに行っている会社で、2024年5月に浄水型ウォーターサーバー・ViVi Waterをリリースしました。もともと他社製ウォーターサーバーの代理販売をしており、催事場での顧客獲得業務などを行っていたのですが、現在は自社ブランドの展開にも注力しています。ViVi Waterのウォーターサーバーはどんな特徴がありますか。ここ1、2年の間にウォーターサーバー市場ではボトル型から浄水型への移行が進んでおり、ViVi Waterもこの浄水型を採用しています。従来のボトル型ではボトルの交換や保管スペースが必要でしたが、浄水型は水道水を浄水して使用できるため、ボトルゴミが出ないというメリットがあります。 引用:ViVi Water公式HPまた、一般的な浄水型ウォーターサーバーは貯水タンクが上部に設置されているものが多いのですが、ViVi Waterは中央に設置しているので、女性や子ども、お年寄りでも簡単に水道水を補充できますし、取り外しができるのでこまめに洗うことができます。老若男女問わず使い勝手の良い設計と衛生面にも配慮したウォーターサーバーとなっているんです。 引用:ViVi Water公式HPウォーターサーバーを静かな環境で使用する際には動作音が気になることもあるかもしれません。ですがViVi Waterは静音性に優れたペルチェ方式を採用していますので、動作音を気にせず過ごせるところも特徴です。long、short、+mistと3種類のサーバーをご提供されていますが、それぞれどのようなユーザーが利用されていますか。一番人気があるのはlongで、主に一般的なファミリー層にご利用いただいております。コンパクトサイズのshortは一人暮らしの方に多く選ばれていますね。+mistはlongに加湿機能を加えたタイプで、基本的な機能やお客様の層はlongと同じですが、特に小さなお子様がいるご家庭や健康に配慮されている方に多く選ばれています。 引用:ViVi Water公式HP 引用:ViVi Water short紹介ページいずれも6段階の温度設定機能が備わっており、お好みの温度で水を飲むほか、コーヒーや紅茶、赤ちゃん用のミルク作りなど、さまざまな用途に活用いただけます。またリヒート機能という再沸騰機能も搭載していますので、カップラーメンをはじめとしたお湯を注ぐだけで食べることができるインスタント食品を作る際にも便利です。実際にお子様がいるご家庭の方から「ミルク作りの際に非常に使い勝手が良い」との声をいただいたり、当社の製品に切り替えて本当によかったというご評価をいただいたりしています。 引用:ViVi Water公式HP 引用:ViVi Water公式HP+mistは加湿機能を備えているとお伝えしましたが、業界初の噴霧機能を搭載しており、水道水を利用し加湿器としても使用可能です。また、人感センサー機能を備えているので、噴霧中に人が近づくと自動的に噴霧を抑えるよう設計しています。また、+mistの初回お届け時には、「ViVi Water Fresh Air」という次亜塩素酸水をプレゼントしております。こちらは加湿に加えて、除菌・消臭効果をプラスし、空間をクリーンに保つことができるため、ペットを飼っているお客様からも評価されています。 引用:ViVi Water公式HPスタイリッシュなデザインも魅力ですよね。当社のサーバーはすべて、部屋になじみやすいスタイリッシュなデザインとカラーで展開しています。給水口は、他社の場合お湯と冷水用に2つ設置しているのに対し、当社は一つに統一し、より洗練された印象に仕上げています。また、longタイプはタンクが中段にあることによって上部にティッシュなどの物を置くことが可能です。またshortタイプは、華やかなサクラピンクのカラーも用意しています。 引用:ViVi Water公式HPこれらのサーバーを開発する上で苦労した点はどのようなところでしょう。まずは引き出しの構造です。+mistは飲料用の貯水タンクに加え、もう一段噴霧用の水を入れるスペースがあります。この二段構造を実現するために、100種類を超える部品と干渉しないよう設計し、引き出しやすさを追求しながら、トライアンドエラーを重ねて完成させたんです。また、噴霧量は弱・中・強と3段階に設定できますが、サーバーごとに噴出量に個体差があるため、噴出量を安定させるために試行錯誤しました。そしてカートリッジの浄水機能には特にこだわったんです。最近、水道水から検出される「PFAS(有機フッ素化合物)」が健康リスクにつながる懸念があるという報道が増えていることもありますので、ViVi WaterのカートリッジはPFASを含む23物質を除去する機能を備えています。実際に天然水や他社からの乗り換えが多い中、PFASへの不安から当社の製品を選ばれるお客様も多くいらっしゃいますね。 引用:ViVi Water公式HP 引用:ViVi Water公式HP導入、継続しやすい料金設定も魅力ランニングコストを抑えるための仕組みはありますか?冷水や温水の温度をキープするECO機能を全サーバーに搭載しておりますので、消費電力を削減できます。1か月の電気代金は業界トップクラスの水準を実現することができました。 引用:ViVi Water公式HPまた、部屋の明るさを自動で感知し、夜間には不要な電力の消費を抑えるというSLEEP機能も備えている点も特徴です。SLEEP機能の稼働しているときはランプの明かりも自動で抑えられるため、単身の方でベッドの近くに設置している方や、ペットや赤ちゃんのいる家庭でも、睡眠を妨げることなく安心してご使用いただけます。 引用:ViVi Water公式HP料金プランやキャンペーンを設定する際、どのような点を意識されましたか?天然水の場合はどうしても水の購入費用がかさんでしまうという課題があります。そこでViVi Waterは、浄水型を採用し利益のギリギリまで調整して、毎日安心して飲み続けられるよう月々の負担が少ない価格帯に設定しました。また、業界屈指のECO機能も電気代節約につながるかと思います。 引用:ViVi Water公式HPキャンペーンについては、導入のハードルを下げるために初月無料に加え、新規のお客様には3,300円のAmazonギフト券をプレゼントしておりますので、実質2ヶ月無料で始められるようになっています。 引用:ViVi Water公式HP※キャンペーン期間は異なる場合があります。ウォーターサーバー業界では価格競争などもあるかと思いますが、どのような課題があると感じていますか?契約期間の縛りは、お客様のハードルになっていると感じています。実際に契約期間の縛りを設けずに展開されている事業者もあり、これが契約数の大幅な増加につながっていると聞いています。実際、お客様のなかには契約期間に縛りがあることで利用をためらう方もいらっしゃいますね。ただ、現状では対応できるメーカーが少ないのも事実です。どうしても原価がかかってしまうので、回収することを考えると難しい施策なんですね。しかし、商品が良ければお客様は継続して利用してくださると思いますので、当社では商品力を高めるとともに導入のハードルを下げる努力をしています。「ViVi Water(ヴィヴィウォーター)」で毎日水を飲む習慣を! 使い勝手のよさを追求ViVi Waterを利用することで、どのようなライフスタイルを楽しんでほしいですか?まずは、水を飲む習慣を身につけていただきたいと思っています。厚生労働省も推奨しているように、毎日2Lから2.5Lを飲み続けることが大切です。そのため、ViVi Waterなら続けやすく、習慣化できると感じていただけるような使いやすいデザインや設計を重視しています。 引用:ViVi Water公式HPまた、キャンペーンや取り組みなども行なっていく予定で、その一つとしてマイボトルの展開も検討しています。大きすぎると邪魔になりますし、小さすぎると何度も補充が必要になってしまいますので、ちょうどいいサイズのマイボトルを作ってみようと検討している段階です。まだ検討段階ではあるのですが、毎日摂取することを考えるとビタミンなどの栄養素を摂取できるような機能があるのもいいなと思っており、そういった機能が備わった機種の開発を考えています。 今後、どんなことに挑戦していきたいですか?環境への取り組みを強化していきたいと考えています。もともとボトルがない浄水型サーバーを採用することでプラスチックゴミが出ないよう配慮したり、節電対応にしたり、できる限りエコな製品を作ることを心がけてきました。ほかにも、UV-LEDによる殺菌機能を搭載しているんです。これによってカーボンニュートラルで殺菌ができ、タンク内部を清潔に保つことができるので、頻繁にお手入れする必要がなくなり、洗う手間や水道代の削減につながると思います。 引用:ViVi Water公式HPこういった取り組みをさらに加速させ、今後はグループ会社と共同開発を進めながら、環境に配慮した製品制作に取り組んでいく予定です。詳細はまだお伝えできないのですが、環境配慮とウォーターサーバーを組み合わせた施策を考えています。これからウォーターサーバーを契約しようか悩んでいる方にメッセージをお願いします。ウォーターサーバーを利用することで水を飲む量が増えれば、健康や生活習慣の改善にもつながります。私自身、過去に天然水からウォーターサーバーに乗り換えたのですが、本当に使い勝手が良いと実感していますし、特にゴミが出ないというのは大きなメリットだと思います。水を汲むだけで冷たい水や温かいお湯がすぐに使えるのは非常に便利ですし、毎日の料理にも役立っています。当社ではコスト削減に向けた取り組みも進めており、利用しやすい価格で提供できるよう努めておりますので、もしウォーターサーバーの導入を考えているのであれば、ぜひViVi Waterを試してみてください。きっとよりよい毎日が実現できるかと思います。 引用:ViVi Water公式HP ViVi Water 公式サイトはこちら