-
【ママの休食】ママと家族の未来を支える食事—ママの休食の挑戦とその先
疲労と不安に満ちた産前・産後の日々。その中で、ママたちは自らの健康と赤ちゃんの成長のために奮闘している。「ママの休食」は、そんな彼女たちに寄り添い、手軽に栄養バランスの取れた食事を提供する。本記事では、このサービスの誕生秘話から未来への大胆なビジョンまで、創業者の熱い想いに迫る。そして、現代のママたちの生活をどう変えていくのか、その可能性を探っていく。取材日:2024年10月3日従業員の9割が子育て中のママ!従業員の実体験と思いから生まれた次世代の宅食まずは、御社の概要や提供されているサービスの基本情報について教えてください。当社は2021年に設立され、個人向けには「ママの休食」ブランドによる宅食サービスを提供し、法人向けには企業の従業員の健康管理と働きやすさをサポートする社食サービスを展開しています。さらに、食品開発支援や血液の栄養状態分析とアドバイスを行う栄養解析サービスなど、多岐にわたる事業を手がけているんです。従業員の9割が子育て中の母親であり、全員が女性という独自の特徴がある会社となっています。「ママの休食」サービスの誕生背景について、教えてください。「ママの休食」サービスは、私自身の経験から生まれたんです。事業構想の段階で、健康課題が大きく、かつ健康に対して前向きに取り組むターゲット層を模索していました。管理栄養士としての知識を持ち、前職では女性の月経管理アプリ「ルナルナ」を開発する会社に勤務していた経験から、かねてより女性のヘルスケアには深い関心を持っていたんです。そして、妊娠する時期は健康に目覚めるとても大切な時だと気づきました。この時期にうまく働きかければ、子どもの小さい頃からの食事、そして家族全員の健康的な生活につながると考えました。大人になってからの食育は難しく、子どもの頃から健康的な生活が普通になれば、長い目で見てとても良いことだと考え、妊娠中や子育て中のお母さんたちのための「ママの休食」サービスを始めることにしたんです。そうしたら、「ママの休食」ファンの子育て中のお母さんたちが集まってきて、仲間として、このサービスを支えてくれるようになりました。働くスタッフが出産や育児など、お客さまと同じ経験をしているので、お客さまの気持ちがよくわかり、私たちのサービスにつながっています。 引用:ママの休食 公式ホームページ妊娠期のお母様に寄り添ったサービスを展開する中で感じる社会的な課題は何でしょうか?管理栄養士として妊婦の栄養相談に携わった経験から、妊娠前からの体調管理の重要性を認識しました。日本の健康啓発には課題があり、特に妊娠初期の栄養管理が赤ちゃんの発達に極めて重要であることが十分に理解されていません。妊娠に気づく頃には既に胎児の重要な器官形成が始まっているため、妊娠中期からの栄養管理では遅すぎます。この考え方は「*プレコンセプションケア」として、昨今特に助産師の間で注目されています。2021年、15年ぶりに妊婦の食生活指針が更新され、栄養管理の重要性が再認識されました。多くの研究で、出生時の低体重が将来の健康リスクに繋がることが示されており、「小さく産んで大きく育てる」という従来の考え方の誤りが明らかになっています。日本では妊婦への公的な栄養教育も不十分なため、『10人に1人が低体重児』という先進国の中では特に高い数字を出しているんです。現代の妊婦たちが抱える問題は、SNSの影響も大きいと、私自身は考えています。15年ぶりに妊婦のための食生活指針が改定された背景の一つに、若い女性の「やせすぎ」の問題があります。細身の有名人やインフルエンサーへの憧れから、無理なダイエットをする女性が少なくありません。やせすぎの状態で妊娠すると、妊娠中に必要な栄養が十分に取れず、体重があまり増えないことが、妊婦さんや赤ちゃんの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、現在は体重増加の推奨値が引き上げられ、むしろ少し多めに増えることが推奨されています。加えて、妊婦向けの宅食サービスが増えている一方で、必要な栄養素が不足している商品も存在し、「妊婦におすすめ」とされているものもあります。手軽さは魅力ですが、正しい栄養情報の提供も必要です。正しい知識をインプットした後には、「分かってはいるけれど、できない!」といった行動の課題が出てくるので、そのような時に具体的なソリューションとして私たちのサービスを活用してほしいです。 *プレコンセプションケア 女性やカップルを対象とした将来の妊娠のための健康管理のこと。不安な時期だからこそ寄り添いたい。「休む」×「食事」=「休食」への思い「ママの休食」の会員になると無料で使える公式LINE限定サービス「ママ休ほけんしつ」について、教えてください。ママ向けの栄養相談「ママ休ほけんしつ」は、妊娠期間や産前産後も含めて、いつでも何度でも利用できるサービスです。この相談では、体重が増えない悩みから増えすぎる心配まで、個々の状況に応じた多様な問題に対応しており、妊娠中の方にも多く利用されています。妊婦向け栄養相談で私たちが特に強調しているのは、体重管理の本当の目的です。単に体重を気にするのではなく、赤ちゃんの健康的な成長のために管理することが大切なのです。栄養相談では、体重はゴールではなくプロセスの一部だと説明しており、エコー検査も合わせて赤ちゃんの成長を確認しながら、体重管理をおこなってほしいことを伝えています。実は、妊婦さんの栄養管理は、アスリートや持病のある方と同じように、個別の対応が基本です。「ママ休ほけんしつ」は、妊婦の皆様が安心して相談できる場所となることを目指しています。ありがとうございます。「ママの休食」のネーミングにはどのような思いが込められていますか?当初は、妊婦さんの栄養管理や健康課題に焦点を当てることで、妊娠をきっかけに高まる健康意識に訴えかけられると考えていたんです。妊婦さんが抱える最大の課題は何かを探るため、様々なリサーチを行った結果、栄養以前の問題として、時間的余裕の不足が浮かび上がりました。共働きの増加やつわりの影響で、多くの妊婦さんが食事について考える余裕すら持てない状況にあることがわかったのです。この発見から、まず時間的余裕を作ることで、栄養や赤ちゃんのことを考える余裕も生まれるはずだと考えました。そこで、「適切な休養」と「栄養バランスの取れた食事」という二つの要素を組み合わせた「休食(きゅうしょく)」というコンセプトが生まれました。 引用:ママの休食 公式ホームページこのコンセプトは、ブランド名とロゴデザインにも反映されています。ロゴは幾何学模様で表現された栄養素が散りばめられたお弁当箱のような形をしており、よく見ると「休」の字が浮かび上がる仕掛けになっているんです。また、ロゴが旗のような形状をしているのは、次世代の子育てカルチャーを作り上げていくという私たちの意志を表現しています。 引用:ママの休食 公式ホームページ 引用:ママの休食 公式ホームページ自分も体験したからこそ......「ここまで寄り添ってくれる」が生み出す満足感 川端さんとお子さんのお写真「ママの休食」サービスの強みや特徴を教えてください。私自身、管理栄養士としての経験から、「管理栄養士が作った食事」というと「病院食」のようなイメージを持たれがちだと感じております。私たちが目指しているのは、そうした固定観念を覆す商品づくりです。サービス開発のきっかけは、私自身がキャリアと子育ての両立をしようと思った時に「こんなサービスがないと無理だ!」と感じたからです。また、冷凍食品を使うことで「ママとして失格」と思われがちな文化に疑問を感じ、それを変えたいという思いもありました。私たちのサービスの最大の強みは、栄養面での充実です。特に、女性に極めて重要な葉酸や鉄分を1日分の3分の1も摂取できる点が大きな特徴です。 引用:ママの休食 公式ホームページしかし、どんなに健康的な食事でも、美味しくなければ続きません。単なる数字上の健康ではなく、精神的にも楽しめるものでなければならないと考えているため、宅食サービスとして最も重視しているのは「おいしさ」です。添加物に頼らず、様々な野菜や香味野菜、だしなどを使い、見た目も美しく、香りも良く、そして味も深みのある食事を作り上げています。これは、自分の大切な人や妊娠中の自分が毎日食べたいと思えるような食事を提供したいという思いからです。 引用:ママの休食 公式ホームページ多様な食材を使用することで、自然と栄養価も高まり、食物繊維も豊富になり、「美味しさへのこだわり」が栄養バランスの良さにもつながっています。調理方法にもこだわっており、冷凍食品でありながら、煮るタイミングや炒めるタイミングまで細かく指定し、委託工場での製造にも私自身が必ず立ち会っています。例えば、盛り付け方一つとっても、「ぎゅっと詰めすぎるとまずく見えるから、もう少しふんわりと」といった具合に、直接提案を行っています。商品開発では、「おいしさを作るプロ」である元シェフの顧問や元パティシエのスタッフが中心となっています。私の役割は、彼らが作った料理の栄養バランスを確認し、必要に応じて調整することです。 引用:ママの休食 公式ホームページまた、従業員の9割がママであることも、私たちの強みです。従業員の家庭料理をメニューに取り入れたり、新商品の試食会やフィードバック会を綿密に行ったりしています。さらに、私たち独自のサービスの特徴は、実際に妊娠・出産・子育てを経験したスタッフの意見が商品開発に反映されていることです。例えば、私自身が経験したつわりの際の体験が、商品開発に大きな影響を与えました。つわりには、酸味のある食べ物が良いとよく言われることから、トマトやマリネのメニューを商品化したのですが、私は妊娠中酸っぱいものが一切食べられませんでした。つわりの感じ方は人それぞれなのだと実感し、今では酸味にこだわらずに多様な味付けを心がけています。私たちのサービスは単に商品を提供するだけではありません。例えば、つわりの影響で商品が合わなかったお客様に対しても、サービスを終了するのではなく、栄養相談を継続して利用していただくことを勧めています。一度でも商品を購入していただいたお客様は、サービスを停止しても無料で栄養相談を利用できるシステムを設けているんです。また、妊婦さんの辛さを少しでも解消したいという思いから、自社商品だけでなく、他社の優れた商品もセレクトして提供するセレクトショップの運営も行っています。例えば、乳化剤を使用していないアイスクリームなど、私自身が妊娠中に良かったと感じた商品も取り扱っているんです。これは、「ママの休食」サービスを通して、生活全体をどう整えていくかという視点で支援を行いたいという私たちの思いの表れです。サービスを利用された方からのフィードバックや印象に残るエピソードがあれば、教えてください。私たちのサービスで最も嬉しい瞬間は、出産後に料理ができるようになり、サービスを「卒業」されるお客様からの感謝の言葉です。多くの方が、妊娠期間中の不安な時期に私たちのサービスに救われたと仰ってくださいます。また、「野菜嫌いの子供がママの休食の副菜なら喜んで食べます」といった声も多く、家族全体の食生活改善にも貢献できていることを実感します。カスタマーサービス(CS)担当者の多くが子育て中のママであり、お客様に寄り添った対応を心がけているんです。例えば、緊急入院などの予期せぬ事態で、通常のルール外の対応が必要な場合でも、柔軟に対処しています。この「ママの目線」での対応が、単なるサービスへの満足だけでなく、「ここまで寄り添ってくれたから安心して利用できました」というホスピタリティへの高い評価につながっているのでしょう。結果として、クレームはこれまでほとんどなく、お客様からの感謝の声が多く寄せられています。同じママとして、一人の女性として、家事や育児にも生産性を!将来的に挑戦していきたいことや取り組んでいきたい課題を教えてください。私たちの大きな挑戦は、国や企業の支援を活用し、子育て世帯が経済的負担なくサービスを利用できる環境の実現です。現状では、国や自治体の産後ケア支援は主に客観的に見て支援の手が足りていない人を優先しているケースが多いですが、支援の手があったとしても、産後の負担は非常に大きいです。これを改善するため、企業向けの食の福利厚生サービスを通じて、子育て支援の強化や、福利厚生としての両立支援の普及を目指しています。また、産後ケア先進国である韓国や台湾、中国などではすでに一般的なものになっている産後ケアホテルとの提携も重要です。ある産後ケアホテルでは、ママの休食の商品が宿泊中のお食事として提供されています。さらに、より本質的なサービス提供のためには、医療機関との連携も重要です。ある産科病院では、私たちのサービスを入院食として導入していただいています。私が提案するのは、企業、医療機関、行政が一体となって子育て支援に取り組む新しい形です。そのための第一歩として、現状の個人向けのサービスに加え、法人向けのサービスも積極的に展開していきたいと思っています。一方、技術的な課題として解凍ムラの問題があります。一つの食事セットには、主食、主菜、副菜など、形状や素材の異なる様々な食材が含まれ、これらすべてを同じ時間で均等に解凍することは、技術的に大変難しい課題なのです。食材の盛り方や量によっては、厚みのある食材が温まりきらないなどの問題が発生することがあり、食材の盛り付け方や容積にも細心の注意を払う必要があります。解凍ムラの問題も、「手間のない休養をお届けする」という私たちのサービスの本質を見失わないために、取り組んでいきたい課題の一つです。最後に読者の皆様にメッセージをお願いします!現代社会において、ママたちは依然として多くの偏見や制約に直面しており、宅食サービスを利用することに対しても、罪悪感を感じる人が多いのが現状です。「自分が楽をするために買っている」という後ろめたさや、周囲からの批判など、様々なプレッシャーにさらされています。私たちの会社では、このような状況を考慮し、配送箱にサービス名を入れないなどの配慮をしています。しかし、夫や男性パートナーからのプレゼントとして利用される場合では、宅食サービスの利用がポジティブに受け止められるケースがあります。SNSでは、「夫が体調を気遣って注文してくれた」といった投稿が好意的に拡散されています。また、社会には未だに「自炊が最も健康的で栄養バランスが良い」という神話が存在しますが、これは専門家の目から見ても根拠のない考えです。「自炊しないママは“ていねい”ではない」という偏見も、現代の生活スタイルにそぐわないものです。私は、冷凍食品や宅食サービスを上手に活用して家事や生活をこなしていくことが、次世代の子育て世帯にとって重要なスタイルだと考えており、これは、ママに限らず、パパにも当てはまることです。私は、家事や育児といった無償労働にも生産性を求めることが重要だと考えています。効率的に家事をこなし、自分時間や家族時間を確保することは、決して批判されるべきことではありません。私自身、選択的シングルマザーとして、このような課題に日々直面しています。だからこそ、誰もが自由に自分らしく生活を楽しみ、充実させることができる社会を目指したいと強く思っています。私たちは、家庭や仕事、育児において無理なく豊かな時間を過ごせるよう、必要なサポートや選択肢を提供し、柔軟な環境づくりに貢献していきたいと考えています。 ママの休食 公式サイトはこちら ママの休食の解説記事を読む -
【トラリピ】人気投資家も大注目!手間なくコツコツ稼ぐ中長期戦略のFX「トラリピ」の魅力
グラドルとして活躍するかたわら、23歳のときに30万円で投資をはじめ、今や資産1億円を超える「億り人」になった杉原杏璃さん。自身のオフィシャルYouTubeでは、誰にでも始められるやさしい投資法などについて情報発信しています。そんな杏璃さんがある日、マネースクエアHDが開発し、特許を持つ新しいFXの注文方式「トラリピ®」についての運用状況と結果を同チャンネルで公表し、大きな反響を呼んでいます。これにすかさず目をつけたのは杏璃さんと同じく、人気投資YouTuberとして活躍するぽんちよさん。「トラリピって何?」、「普通のFXとどう違うの?」、「実績はどんな感じなの?」といったさまざまな疑問を解消すべく、杏璃さんに対談を申し込みました。果たして、ぽんちよさんはどんなことを杏璃さんに教えてもらったのでしょうか。取材日:2025年1月17日FXを経験してよかったのは、投資についての知識が深まったことFXとは、2つの通貨(通貨ペア)を選択して、一方を買って一方を売る取引のこと。為替レートが変動することで差益や損失が生じ、その差益をねらって取引します。対談の冒頭では、そのイメージについての杏璃さんからの質問で始まりました。杏璃:ぽんちよさんは、FXについて、どんなイメージを持っていますか?ぽんちよ:実は数年前に半年ほど、FX投資を経験したことがあるんですが、やる前は「ギャンブル性の高い危ない投資なんじゃないの?」とか、「借金をして首がまわらなくなる」といったネガティブな印象を持っていました。ただ、実際にやってみると、理解が深まり、考え方が変わりました。率直な感想を言えば、やってよかったと思っています。杏璃:確かにネガティブな印象を持つ人が多かった時期もありましたけど、FXが広く普及して認知度が高くなると、取引のチャンスが多くて自由度が高い面が注目されることも多くなりましたよね。ぽんちよさんは、どんな点で「やってよかった」と感じたんですか?ぽんちよ:僕は米ドル/円で運用していたんですけど、FXはドラスティックにテクニカル分析が反映されるので、アメリカの雇用統計や消費者物価指数とか、FOMC(連邦公開市場委員会)の報告書などを読む癖がついて、知識がかなりグレードアップしたんです。米ドル/円が動くと、日本の株価にも大きな影響が出るので、結果的に株式投資に対する理解が深まりました。杏璃:なるほど!ちなみにFXは1998年の外為法(外国為替及び外国貿易法)改正による規制緩和で登場した投資法で、「外国為替証拠金取引」と呼ばれていますが、それを開発して名付け親となったのは、(株)マネースクエアの創業者の山本久敏さんだということは知っていましたか?ぽんちよ:恥ずかしながら、まったく知りませんでした(笑)。 (株)マネースクエアのオフィスの様子杏璃:ぽんちよさんもマネースクエアさんのオフィスに飾っている社員の一言をご覧なられたと思いますが、トラリピは顧客視点が強い印象があるんですよね。そういうところも信頼しています。忙しくても普段の暮らしのジャマにならない。それがトラリピの最大の魅力 引用:マネースクエア公式HP トラリピ紹介ページFXの投資経験を持つ人のなかには、ぽんちよさんのように、たくさん勉強して投資についての知識を深めた人は多いでしょう。ただ、その一方で「そんなに勉強する暇がない」と感じて、敬遠する人も一定数いるのではないでしょうか。そのことについて、おふたりの意見をうかがってみましょう。杏璃:FXの大きな特徴は、24時間いつでも取引ができるという点にありますよね。外国為替市場では米ドル/円、ユーロ/米ドルなどといった通貨ペアが世界共通で取引されていて、交換レートはつねに変動するので、たとえ日本時間の深夜であっても取引が可能です。ぽんちよ:ただ、その一方で「24時間変動するなら、おちおち夜も寝ていられない」と感じる人も多いかもしれません。杏璃:確かにそうですね。実は私もそのひとりでした。だから、ぽんちよさんのように自分から積極的にFXを始める気にならなくて、トラリピの話を聞いてようやく、「やってみようかな」という気になったんです。ぽんちよ:えっ、そうなんですか?杏璃:ちなみに、テレビや新聞、Webサイトなど、投資に役立つ情報が入手しやすいのもFXの利点だと言われていますが、経済のことや、チャート分析をイチから勉強したり、レポートや経済指標をこまめにチェックしたりするのもできればやりたくありませんでした。ぽんちよ:そんな杏璃さんがなぜ、トラリピをやってみる気になったんですか?杏璃:トラリピは自分が決めた価格で、自動的に売買をくり返す注文方法です。私に代わって24時間、システムが利益をねらってくれるので、普段の暮らしのジャマにならないんです。通勤中も、仕事中も、家事をしているときも、寝ているときも、トラリピが24時間、私の代わりにレートを見張り続けてくれるわけです。ぽんちよ:ええーっ、それはとても魅力的ですね!杏璃:そうなんですよ。私は「成立カレンダー」で様子を見ているだけです(笑) 杏璃さんの成立カレンダー(2024年11月分)リスクを管理しながらコツコツ稼ぐトラリピの驚くべき仕組みとは?杏璃さんの言う通り、FXは24時間取引することができますが、レバレッジを効かせた取引を行えることも最大な特徴です。レバレッジとは「てこの原理」を意味する言葉で、個人口座では最大25倍の資金を動かすことができます。FX取引に必要な資金を必要証拠金といいますが、これは取引総代金の4%以上と定められています。つまり、取引総代金が1000万円だとしたら、必要証拠金は最低40万円でいいわけです。レバレッジの倍率が高ければ高いほど、儲けは大きくなりますが、損失のリスクもそれだけ大きくなります。そのリスクを回避するには、どうすればいいのでしょうか?杏璃さん、ぽんちよさんの話から、それを探っていくことにしましょう。杏璃:実は、トラリピというのは愛称で、正式名称は「トラップリピートイフダン」と言うそうです。「トラップ」と「リピート」という2つのキーワードを足して並べた言葉なんですね。ぽんちよ:なんだか初めて聞く言葉もあるような気がします。 引用:マネースクエア公式HP トラリピ紹介ページ杏璃:では、マネースクエアさんの方に聞いた説明して頂いた内容を私なりに解説しますね。「トラップ」とは、相場の値動きを「点」ではなく「面」で捕らえることを目的とした注文方法のこと。つまり、これからレートが上下しそうな範囲(面)を予想するので、相場の「上がり」「下がり」(点)を予想しなくていいんです。トラップトレードは、予想した範囲内で指値注文を小分けにして、等間隔に複数本を罠(トラップ)のように設置していきます。ぽんちよ:「イフダン」というのは、その指値注文のことですか?杏璃:そう、その通り。指値と逆指値の決済注文を同時に発注するやり方です。決済注文を指値で発注すれば利益確定、逆指値で発注すれば損切りを自動で行えます。「○○円になったら新規で買い、その後に○○円になったら利益確定の売り決済をする」という注文ができるわけです。ただし、通常のイフダンでは、指値と逆指値の注文がふたつ成立すると、その時点で取引が終了してしまうんです。そこで必要になってくるのが「リピート」するという考え方です。ぽんちよ:なるほど、「イフダン」を繰り返し行えるから「リピート」なのか。杏璃:さすがぽんちよさん、理解が早いですね。利益確定の決済が成立すると、リピート機能によって新たに新規の注文が自動発注されます。 引用:マネースクエア公式HP トラリピ紹介ページトラリピでは、利益確定が成立した回数を「リピート回数」といって、その回数が多ければ多いほど利益がコツコツと積み重なる可能性があります。 引用:マネースクエア公式HP トラリピ紹介ページぽんちよ:FXには、口座に預け入れている金額よりも大きな損失が発生して資金が一定の割合まで目減りしたとき、自動的に取引を終了させて損失を確定する「ロスカット制度」というものがありますよね。実は、FXを半年でやめてしまったのは、夜勤のある仕事をしていたころ、夜中に急に相場が動いて強制ロスカットされて取引停止になってしまったのがきっかけなんです。杏璃:そうだったんですね。少しトラウマになりそうですね…。ぽんちよ:はい。でも、トラリピならリスクを把握しながら、運用ができそうですね。杏璃:もちろん、トラリピにもロスカット制度はありますよ。有効証拠金÷必要証拠金×100で算出した数値を証拠金維持率といいますが、これが100%を下回った場合、ロスカットになります。株式市場に依存しないトラリピの魅力的な投資戦略 引用:マネースクエア公式HP トラリピ紹介ページ相場には、「トレンド相場」と「レンジ相場」というものがあります。トレンド相場は、継続して価格が上昇・下降している相場のことで、レンジ相場は一定の変動幅の中で価格が上昇と下降を繰り返している相場を指します。トレンド相場の例はリーマンショックやコロナウイルス感染症の流行、金融政策になどによって相場が大きく動くことです。トラリピでは、後者のレンジ相場を扱うとされているのですが、それはなぜなのでしょう?杏璃さんとぽんちよさんの対談も、いよいよ佳境に入ってきました。ぽんちよ:僕だったらついついトレンド相場に手を出したくなるのですが、トラリピがレンジ相場を取り扱うのはなぜですか?杏璃:それは、トラリピが一回の取引で大きな利益をねらうよりも、小さな利益を積み重ねていくタイプの投資方法だからです。相場の一定期間中の「高値と安値の価格差」を指すデータを「高低差」といいますが、トレンド相場は、これをねらう投資法に向いています。それに比べて、期間中の「トータルの値動き」を「総推移」といって、これをねらって利益を積み重ねるにはレンジ相場のほうが向いているのです。つまりトラリピは、相場の読みを必要とする高低差をねらわずに、たくさんの注文を広い範囲に仕掛けておくことで、日々の上下(総推移)をリピート機能で時間をかけて手間なくねらい続けるという戦略を取っているのです。 引用:マネースクエア公式HP トラリピ紹介ページぽんちよ:要するにトラリピに向いているのは、総推移が大きく、高低差が小さい相場ということになりますね。でも、そういうレンジ相場って、どうやって見つければいいんですか?杏璃:トラリピでは、取引を行う2カ国の通貨の組み合わせ、すなわち「通貨ペア」で相場を探ります。実は通貨ペアには、同じ経済圏に属し、関係が深い国同士の通貨を組み合わせた通貨ペアは「レンジ相場を形成しやすい」という特徴をもっているんですぽんちよ:同じ経済圏で、関係が深い国同士……?例えばどんな組み合わせですか?杏璃:トラリピが最初に導入したのは、「オージーキウイ(AUD/NZD)」といって、オーストラリアドルとニュージーランドドルの通貨ペアです。このふたつの国は、「主に中国を相手に貿易をしている」、「国の場所が近い」、「観光資源が多い」といった共通点があって、対円、対米ドルでは同じような値動きをすることが多いんです。その結果、過去の相場を見てみると、この通貨ペアは3年以上もレンジ相場を形成しています。 引用:マネースクエア公式HPトラリピ戦略ページぽんちよ:ホントだ。相場がつねに上下を繰り返して、きれいなレンジ相場になっていますね。総推移を時間をかけてじっくりねらえるのがわかります。杏璃:そうなんです。一般的には相場の乱高下の局面は敬遠されますが、トラリピのリピート機能は売買チャンスを逃しません。むしろ、予想した範囲内で乱高下するほど収益チャンスが高まります。これもトラリピの大きな強みのひとつだとマネースクエアの方にお聞きして「始めてみよう!」と思いました。ぽんちよ:「オージーキウイ(AUD/NZD)」のほかには、どんな通貨ペアがありますか?杏璃:EUと英国の「ユーロポンド(EUR/GBP)」、それから米国とカナダの「ドルカナダ(USD/CAD)」があります。あと、ノルウェークローネとスウェーデンクローナを組み合わせた「ノックセック(NOK/SEK)」もマネースクエアさんで2024年に取引できるようになったのですが、こちらも過去10年以上にわたってレンジ相場を形成していて、かなり話題になっています。ぽんちよ:ちなみに杏璃さんは、どの通貨ペアで運用しているんですか?杏璃:私がトラリピを始めたのは2022年5月からなんですけど、「オージーキウイ(AUD/NZD)」を資金200万円で運用しました。その後、2023年3月からは「ドルカナダ(USD/CAD)」も取引を始めました。ぽんちよ:複数の通貨ペアで運用するのって、何か意味があるんですか?杏璃:マネースクエアさんでは、「トラリピ世界戦略」といって、複数の通貨ペアを並行して運用する分散投資を推奨しているんです。というのも、トラリピにも、政治・経済の変化や災害、戦争といった「地政学リスク」と、相場が予測と異なる方向に動いて含み損を抱える「価格変動リスク」というふたつのリスクがあるんですけど、大陸が違う複数の通貨ペアを運用して地理的に分散することでリスクの影響を最小限に抑えられるんです。その際には、通貨ペア同士が相関関係にない組み合わせが推奨されています。ぽんちよ:通貨ペア同士の相関関係が薄いと、リスクとリターンを同時に分散できるわけですね。杏璃:おっしゃる通りです。株式と並行して行う分散投資にも効果を発揮 (株)マネースクエアのオフィスの様子さて、この対談もそろそろ終盤になりました。ぽんちよさんは、杏璃さんの話を聞いて、トラリピに対する理解がだいぶ深まったようです。彼がトラリピについて、どんな感想を持ったのか、締めくくりとして聞いてみることにしましょう。ぽんちよ:杏璃さんがトラリピを始めたのが2022年5月からというと、運用期間は2年半ということになりますね。教えていただける範囲で結構なんですけど、運用益はどれくらいなのか、教えていただけませんか?杏璃:もちろんです。私のYouTubeチャンネルでは、1年半の運用実績で通算損益が70万9357円だったことを報告しましたけど、それから1年後の今は100万円を超えました。年利で言うと、20%強ということになりますね。 杏璃さんの資産推移(年)ぽんちよ:それ、めっちゃ成績よくないですか?米国の代表的な株価指数であるS&P500が過去30年の年間平均リターン率を発表しましたけど、円ベース・配当金込みで12.5%でした。S&P500が米国株式市場全体に対して約80%の時価総額比率を占めていることを考えると、そのすごさがよくわかるような気がします。杏璃:さすがぽんちよさん。S&P500と比較するとわかりやすいですね。ところで、ぽんちよさんなら、2024年8月5日に起こった「令和のブラックマンデー」のことはよく覚えてらっしゃいますよね? 1987年10月20日に記録された3836円安の日経平均株価が史上最大の下げ幅となる4451円になったときのことです。私は優待株主で暮らしている投資家の桐谷さんとたびたび対談する機会があって「株は最安値になったときに買え」という認識を共有しているため、いろいろな株を買いに走るので忙しくしていました。そのせいもあり、トラリピから送られてくるレポートを見る暇もなかったんですけど、後から見直してみると、このころのトラリピの実績は株価からの影響を受けていなかったことがわかったんです。実際、トラリピ世界戦略の通貨ペアは、過去のショック相場の例を見ても、さまざまな点で影響を受けにくいという結果が出ています。 引用:マネースクエア公式HP トラリピ紹介ページぽんちよ:そういう話を聞くと、トラリピは「株式市場に依存しない投資戦略」として、ますます魅力を感じますね。杏璃:ただ、この対談の冒頭でお話した通り、私自身はFXそのものにあまり興味がなかったし、トラリピが特別な勉強を必要とせず、普段の暮らしをジャマしないという理由で始めたので、実を言うとその成果にあまり大きな実感はないんです。ぽんちよ:なるほどなぁ……。杏璃さんにとって、トラリピの魅力って、どんなところにあると思いますか?杏璃:なんといっても、相場の「上がり」「下がり」を予想しなくていいということに尽きると思います。これからレートが上下しそうな範囲を予想するだけなので、相場を読むことに一喜一憂する必要はないし、相場を予想する頻度を大幅に削減することができます。ぽんちよ:僕は2022年3月に、それまで勤めていた会社をやめてフリーランスの投資家として独立したんですけど、それと同時に安定収入がなくなったため、高配当報酬が望める株式投資に力を入れるようになったんです。ただ、今回、杏璃さんからトラリピのことを教えてもらって俄然、興味を持つことができました。杏璃:トラリピは、株式投資と並行して分散投資にあてるのに向いていると思います。なにしろ心理的・時間的リソースを最小限に抑えられるのがトラリピの大きな魅力ですから。まずはミニマムからでも始めてみてはいかがですか。ぽんちよ:そうですね。私も実際にトラリピを始めて、SNSでその様子を発信していきたいと思います。杏璃さん本日はありがとうございました!杏璃さん、ぽんちよさん、ありがとうございました! 株式会社マネースクエア 公式サイトはこちら