RPAの導入費用を解説!価格相場や安いツールも紹介します
当記事ではRPAの導入費用や価格相場について網羅的に紹介します。
具体的には、RPA導入の際のコスト構造やRPAの選定方法から、無料で使えるツールや安い費用で導入できるRPAを紹介します。
当記事を参考に、RPAの導入価格や価格相場について理解を深めたうえで、導入に進みましょう。
価格だけでなく特徴や機能も含めて、RPAツールを比較したい方は、以下の記事をご覧ください。
目次
RPA導入費用を解説!まずはコスト構造を理解しよう
まずはRPA導入費用を解説します。前提として、RPAツールの費用には以下2つがあることを押さえておきましょう。- 導入時の初期費用
- 運用時のランニングコスト
導入にあたって最も重要なのは、RPAツールによる費用対効果の改善度です。費用対効果を踏まえた上で、PRA導入価格の相場から実際に運用する中でコストパフォーマンスを高くするために大切な点にも触れて解説します。
RPAのコスト構造について
初期費用(ライセンス料)
RPAの導入時には、初期費用(ライセンス料)が掛かります。中には無料のRPAツールもありますが、初期費用が一千万円単位になることもあります。というのも、大規模に導入する場合には導入支援の専門コンサルタントを活用することも多いためです。その他、RPAロボットの利用に伴ってPCを購入したり、新たにサーバーを構築したりする場合にも費用が発生しますね。また、ライセンス料にもサポート対象となる内容が異なるため、RPAロボットを導入する前にしっかりと確認することが必要です。
月額費用(ランニングコスト)
RPAツールは、導入して継続的に活用していくものであり、基本的には月額利用料が掛かります。そのため、RPAを長期的に運用することを前提に初期費用からその他で掛かる費用まで総計した上で費用対効果を見積もる必要があります。サポート費用/保守運用費用
RPAのベンダー(販売者)によるサポート費用は導入支援から運用管理、開発サポートまで多岐に渡ります。その他、操作方法のレクチャーから研修サポートなど、利用するRPAツールによって費用は異なります。そのため、自社の体制を踏まえた上で、どの程度サポートが必要になるかを考慮する必要があるでしょう。
その他関連費用(バージョンアップ等)
RPAは長く継続的に使うことが基本となるため、都度バージョンアップなどの対応が必要です。また、RPAをスモールスタートしてから大規模展開する場合は、サーバーを新たに増設することもあるでしょう。さらに、自社でロボットを運用管理する場合には専門スタッフを雇用、もしくは派遣してもらうこともありますね。初期費用と月額費用、サポート費用だけでなく人件費含めたその他の費用が掛かることは念頭に置いておきましょう。
以下では、各種類による初期費用やランニングコストを記載しているので、それぞれ確認していきましょう。RPAの種類ごとにおける費用相場は下記になります。
RPAの価格相場を各種類ごとに紹介
RPAの種類 | 初期費用 | ランニングコスト |
---|---|---|
デスクトップ型 RPA |
0~50万円程度 | 月額5万円~ ※買い切り型も あります |
サーバー型 RPA |
10万円~ ※数千万円掛かる 場合もあります |
月額30万~120万円程度 |
クラウド型 RPA |
30万~50万円程度 | 月額10万円~ ※上記はあくまでも 参考価格です |
それぞれのRPAの種類における価格の相場は上記となります。ただし、長期的に活用していくことが基本であるRPAは、導入しても費用対効果を得られず無駄コストとなってしまう懸念があります。
そのため、RPAツールの導入・運用には次項でご紹介する下記の注意点を必ず押さえましょう。
また以下の記事では、3種類のRPAツールについて詳しく解説しています。ご興味ある方はご一読ください。
導入費用における必ず押さえたい注意点や選定方法
それではRPAツールの導入前に注意しておきたいポイントや選定方法を紹介します。- 長期運用の視点で投資対効果を算出
- 既存システムとの連携について
- ツールごとの機能について
- サポートの充実度
- 無料トライアルについて
- 異なる部署間(拠点ごと)でも使用可能か
- セキュリティ対策について
導入後の費用対効果に大きく関わる内容なので、1つずつ確認していきましょう。
長期運用の視点で投資対効果を算出
RPAツールの導入費用は上記で述べてきた「初期費用+月額費用++サポート費用+その他関連費用」の合計です。中長期的に使う場合はランニングコストの割合が増えるため、どの程度の期間で費用を回収するのか踏まえた上で全体費用を考える必要があります。月額費用が安いRPAツールを選ぶと、その他の関連費用が高く全体で莫大な費用が掛かってしまうケースもあります。そのため、RPAツール導入には、初期費用やバージョンアップ費用、サポート費用や人件費などを含めて全体でいくらかかるのかという視点で検討しましょう。
既存システムとの連携について
RPAツールを使わずにパソコン操作を自動化しようとすると、自動化できる範囲が1つのソフトウェアのみに限定されている場合があります。さらに、それぞれのソフトウェアを連携させるためのプログラムを別で組む必要があることも。そのような場合には、既存システムとの連携でさまざまなことに手を加える必要があり、システム自体が煩雑化したり、そもそも専門的な技術が必要なケースも多いので注意が必要です。
ツールごとの機能について
RPAツールは、それぞれのツールごとに特徴やサポート体制、セキュリティ機能なども異なります。特に、セキュリティ機能を標準装備しているのかどうかであったり、全履歴などを暗号化して保存する機能であったり、詳細で強固なセキュリティ対策ができるかは非常に大切です。自社の体制や使用しているシステム、重視したい機能や適用したい業務などに合わせて選択するツールは変わるので、各社の特徴をしっかりと理解する必要があります。
サポートの充実度
サポート体制も各社、各RPAツールによって異なります。特に適用されるサポートは開発段階のみか、導入後のサポート支援もあるのか、サポートの体制はメールや電話対応だけなのかなどそれぞれ大きく異なるでしょう。ちなみに、RPAの運用上のサポートは下記のようなものがあります。- ヘルプデスク対応
- 適用業務の簡易診断
- RPA適用のプロセスシナリオ作成
- 追加ロボット作成のフォローアップ
ITリテラシーが低く、人材に不安を抱える中小企業やベンチャー企業においては特に重要な項目と言えるでしょう。
無料トライアルについて
無料トライアルのあるRPAツールを活用すれば、まずはお試しでRPAを利用可能です。無料トライアル期間で、自社に合いそうかの判断や、効果の確認からRPAツールの導入に向けて最終判断ができます。異なる部署間(拠点ごと)でも使用可能か
離れた拠点や部署間で使えるか、共有して利用できるかどうかも重要なポイントです。特に、大規模に導入する場合には重要な項目ですね。1つのライセンスを複数のPC端末で使える場合もあるので、各社の情報を詳細に調査しましょう。セキュリティ対策について
RPAツールだからといって、特別なセキュリティのリスクがあるわけではありません。既存で利用している従来のシステムと紐づけて、セキュリティ対策を実施することが必要になります。以上、RPAツール導入時に注意したい7つのポイントでした。
RPAツールは、自社でどのように活用し発展させていくかを考えることが重要です。それぞれの利用用途や目的によって、重要視すべき項目は異なります。
ベンチャー企業や中小企業においては、RPAツール利用方法を習得するのが簡単で、RPAロボットに対する設定変更が簡易なツールを選ぶことが重要です。また、ユーザーインターフェースが見やすいという視点も重要でしょう。
各ユーザーのスキルによっても最適なツールは異なるため、まずは導入前に無料トライアルを使用するのがおすすめです。
無料で使えるツールもある?おすすめフリーソフト3選
RPAツールは、無料で提供されているものもあります。価格を気にせず導入できる点はとても魅力的ですね。ただし利用上の条件などもあるので、その部分についても触れながらおすすめのフリーソフトRPA3選を紹介します。マクロマン(MACROMAN)
コクー株式会社が開発するマクロマンは、価格無料の国産RPAツールです。こちらは1企業に対する登録人数の制限から、その他のランニングコストも完全に無料です。そのため、とにかく価格を抑えてPRAを導入したい企業におすすめです。
サポートに関するサービスも充実していますが、※「RPA女子」というオプションサービスを契約して依頼する場合は別途費用が発生することは念頭に置いておきましょう。
※「RPA女子」とは
「RPA女子」は、RPAを用いて業務効率化を図るプロフェッショナル集団のことです。開発はもちろん、要件のヒアリングから運用サポートまで一貫して行える方にサポートいただけるサービスです。
マクロマンの
公式サイトはこちら
また以下の記事では、上記で紹介したマクロマンの詳細を紹介しています。ご興味ある方はご一読ください。
Automation Anywhere Community Edition
世界3,100社以上で利用実績があり、世界的なPRAツール提供会社である「Automation Anywhere社」。その会社が価格無償で提供しているフリーソフトが「Automation Anywhere Community Edition」です。- マシンの台数が250台未満
- 利用するユーザー数が250人未満
- 年間収益が500万ドル未満
- 上記に当てはまる法人、該当しない場合でも学生や開発者は可
- IQ Bot を使用して処理/アップロードできるのは、月に 100 ページまで
機能などに関する制限は特になく、全ての機能が利用可能です。RPAの導入価格が気になり、なかなか一歩踏み出せない、という企業におすすめの無料ソフトと言えます。
ただし、無料版ではRPAロボットの同時実行数が1つに制限されるため注意が必要です。また、無料版はクラウド型のみの提供なので、セキュリティ面を気にする場合はよく検討しましょう。
UiPath Community Edition
UiPath社は、世界的なRPAソフトウェアベンダーです。こちらの企業が提供している個人開発者と小規模事業者向けの無料版が「UiPath Community Edition」です。利用する場合の条件は、下記となっています。- 関連会社を含め従業員が250人未満で、売上高が500万ドル未満の組織
有料版との大きな違いは自動化できるロボットが3台に限られている点です。サポートについてはフォーラム上に限られていますが、その他の機能や期間に関する制限はないようです。
こちらも小規模事業者向けであり、RPA導入に向けて価格が気になるベンチャー企業や中小企業向けであると言えるでしょう。
これら無料のRPAツールは導入のハードルは低くなりますが、運用する上で一番考えなければいけない点は効率良く運用し業務を効率化できているかどうかです。次項ではその点についても触れながら解説します。
安いRPAツールはどれ?2024年10月最新の価格を紹介
ここからはRPAツールの価格を紹介していきますが、各社見ていただくとわかるとおり、RPAツールは価格がオープンにされていなかったり、「要問い合わせ」や「参考価格」となっているケースが多いです。というのも、RPAツールは、それぞれの企業に合わせてカスタマイズしながら開発する必要があるためです。また、各社それぞれの業務体制に応じてフォローアップするサポート体制も必要になるので、価格が明らかになっていない場合が多いのです。
つまり、RPAは導入価格だけでなく、開発・導入・運用の全てにおける部分でかかる費用を確認することが重要だとわかります。
もし、導入価格が無料であるツールだからといってとりあえず導入しても、RPAの活用が進まないということにもなりかねません。
上記のことから、RPAの導入運用で掛かる費用の各フェーズを理解する必要があり、その内容は下記の通りです。
- 初期開発費用(ライセンス料)
- 月額費用(ランニングコスト)
- サポート費用/保守運用費用
- その他関連費用(バージョンアップ等)
上記の前提を踏まえ、ここでは主要なRPA提供会社を価格が有料・無料なツールどちらも紹介します。導入時の費用感を確認し、自社にあったRPAを探していきましょう。
※横スクロールできます
提供会社 | 価格 | |
---|---|---|
WinActor | NTTアドバンステクノロジ株式会社 | フル機能版 908,000円/PC1台(1年間) 実行版 248,000円/PC1台(1年間) |
BizRobo! | RPAテクノロジーズ株式会社 | 要問い合わせ (参考価格) BizRobo! Basic(サーバー型 ロボット実行数無制限)720万円(1年間) BizRobo! Lite(サーバー型ロボット同時実行数1台)120~180万円(1年間) BizRobo! mini(デスクトップ特化型 ロボット同時実行数1台)90万円(1年間) |
RoboTANGO | スターティアレイズ株式会社 | (最低価格) 初期費用 10万円 月額費用 5万円(1ライセンスあたりの金額/1つのライセンスを切り替えて複数のPC端末で利用可) ※最低利用期間は1ヶ月です |
UiPath | UiPath株式会社 | 要問い合わせ 無料版と有料版での2通りのツール展開有料版は年間利用料形式で要問い合わせ |
SynchRoid | ソフトバンク株式会社 | 要問い合わせ (参考価格) ライトパック(1ライセンスで1つの実行)900,000円(1年間) ベーシックパック(1ライセンスで10人同時アクセスが可能)600,000円(1ヶ月) |
Blue Prism | Blue Prism社 | 要問い合わせ (参考価格) (サポート込)1,380,000円(1年間) |
NICE | ナイス・ジャパン株式会社 | 要問い合わせ (参考価格)全自動型ロボット1体 350万円〜 半自動型 ライセンス料 35.5万円〜 |
BizteX cobit | BizteX | 要問い合わせ トライアルプラン(1週間)無料 |
以上、RPAツールの価格紹介でした。
最初にお伝えしたとおり、導入時にかかる費用だけでなく、開発・導入・運用の全てにおける部分で考えることが重要です。
RPAの導入自体が目的とならないよう注意しましょう。
また以下の記事では、上記で紹介したRoboTANGO、Winactorの詳細を紹介しています。ご興味ある方はご一読ください。
まとめ
以上、RPAツールの価格はいかがだったでしょうか?RPAツールの導入においては、無駄な投資とならないよう費用対効果を必ず見ていきたいところ。その中で、価格だけに囚われず中長期的に運用活用していくことをベースに、業務の洗い出しから開発、導入、運用など全てにおいて、どの程度サポートが必要かを考える必要があります。
その上で、各社によってどの程度サポートしてもらえるかを知ることが重要です。自社の現場社員のITリテラシーや体制状況に合わせて、各社比較をすると良いでしょう。
最後に現在資料請求が可能な、RPAツール一覧を紹介します。
- 資料請求可能なRPAツール一覧
-
RPAロボアシスタントサービス
ニスコム株式会社
NEC Robotic Desktop Automation Solution
NECソリューションイノベータ株式会社
Power Automate Desktop
株式会社アシスタント
QueenBOT RPA
SBI AntWorks Asia株式会社/株式会社テクノサーキュレーション
AUTORO
オートロ株式会社
RoboTANGO(ロボタンゴ)
スターティアレイズ株式会社
アシロボ
ディヴォートソリューション株式会社
robop
BizteX株式会社
ロボパットDX
株式会社FCEプロセス&テクノロジー
ロボオペレータ
富士通コワーコ株式会社
ClickerAce
株式会社オンサイト
ナビ搭載 業務自動化RPA RKシリーズ
株式会社キーエンス
MinoRobo
SCSK Minoriソリューションズ株式会社
pengu
オムロン株式会社
OCEVISTAS
株式会社大崎コンピュータエンヂニアリング
WinActor
スターティアレイズ株式会社
Robo-Pat
スターティアレイズ株式会社
Q&A よくある質問
RPAのコスト構造は?
「初期費用+月額費用++サポート費用+その他関連費用」です。デスクトップ型RPAの価格相場は?
初期費用:0~50万円程度、ランニングコスト:月額5万円~※買い切り型もあります