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ヴィーガンレシピ投稿サイトVcook(ブイクック)代表 工藤氏が目指す未来とは?


「ヴィーガン」とは、『完全菜食主義者』と訳されます。しかし、「ヴィーガン」の定義は、英国ヴィーガン協会によると、動物を利用した商品を可能な限り避ける考えやライフスタイルを指します。

最近では、海外セレブなどの有名人が「ヴィーガン」であることを公表する人も多くなり、メディアでも「ヴィーガン」の特集が組まれ、年々注目度が上がっています。

今回は、ヴィーガンレシピ投稿サイト「ブイクック」を運営する株式会社ブイクック代表の工藤さんに取材をしました。ヴィーガンレシピ投稿サイトの他、「ヴィーガン」に特化した事業を推進するブイクック。

なぜ今、世界中で「ヴィーガン」に注目が集まるのでしょうか?その理由と、ブイクックが目指す未来、そして工藤さんのビジョンをお伺いしました。


vcookブイクック工藤柊(くどうしゅう)プロフィール
インタビューイー
工藤 柊
(くどう しゅう)
株式会社ブイクック 代表取締役CEO
1999年生まれ。 高校3年生から環境問題と動物倫理を理由にヴィーガンを実践。誰もがヴィーガンを選択できる社会をつくるために、ヴィーガンレシピ投稿サイト「ブイクック」、ヴィーガン惣菜のサブスク「ブイクックデリ」、ヴィーガン商品の通販サイト「ブイクックモール」を運営。他にも、レシピ本の出版、食品メーカー等へのマーケティング支援などを手掛ける。


ブイクック3つの事業と挑戦

────まずは、ブイクックの事業内容について教えていただけますでしょうか?

ブイクック事業の説明画像(ブイクック・ブイクックデリ),so-gud(ソウグウ) 工藤さん:
ブイクックでは、「ヴィーガンの人たちが生活しやすい環境」、または「ヴィーガンを始めたいと思った人たちが簡単に挑戦できる環境」を作っています。

そのために、ヴィーガンに特化した3つの事業を展開しています。まず1つ目は、ヴィーガンレシピ投稿サイトの「ブイクック」です。

世界中の誰もがヴィーガンレシピを投稿できるレシピ集のプラットフォームを提供しています。現在は3,000以上のレシピが集まり、毎月10万人のユーザーがブイクックを利用しています。

2つ目が、ヴィーガン惣菜のサブスクリプション「ブイクックデリ」を今年の3月にリリースしました!主菜1種+副菜2種がセットになっており、これにご飯を付ければバランスの取れた栄養がとれるようになっています。

宅配頻度は、週1回・2週に1回・4週に1回とご自身のペースで注文することができます。まだリリースして間もないですが、およそ3ヶ月経過した2021年6月の時点で合計7,000食以上を販売しました!



────3ヶ月で7,000食はすごい反響ですね!やはり、ヴィーガン料理が簡単に食べられるという利便性がポイントでしょうか?

ブイクックデリの写真 工藤さん:
そうですね!やはり新鮮なまま冷凍されて届いたものを、食べたい時に温めるだけという手軽さ、そして栄養バランスの良い食事がおいしく簡単に取れるという点が大きなポイントです。

それに加えて「ブイクックデリ」の特徴として、ヴィーガン食品を取り扱うメーカーとのコラボ商品を出しているため、便利なだけでなく新しいヴィーガンの商品を試せるのもポイントです。

例えば、現在はオムニミート(ひき肉の代替肉)、アースミート(オランダ発チキン風代替肉)、カゴメの根菜と大豆ミートのボロネーゼなどを採用中です。食材を買う前に実際に味を確かめてから購入できる点もヴィーガンの人たちにとってメリットになっています。

そして3つ目は、まだ開発中ですが「ブイクックモール」というオンラインモールのリリースに向け、ヴィーガン商品の買い物ができる仕組み作りに取り組んでいます。今年の6月に1ヶ月の期間限定で「ブイクックモール」を公開したのですが、大変反響がありました。

中でも、ヴィーガンバーガー専門店の「LUNA BURGER(ルナバーガー)」との限定コラボ商品「ヤンニョムソイチキンバーガー」は大人気でした!
限定商品なので、もう食べる事はできないのですが……笑

ユーザーの中には、短い期間にも関わらずリピートする方や、大量に購入される方がいました。また、コロナ禍だからこそ「外食を控えている」「地方で東京に行けない」という理由で、購入されるパターンも多かったですね。



実は多くの選択肢があるヴィーガン

────なるほど!ブイクックのヴィーガン事業の内容がよく分かりました。では、工藤さん自身がヴィーガンを始めるきっかけは何だったのでしょうか?

養鶏場の様子,so-gud(ソウグウ) 工藤さん:
私は高校3年生の時にヴィーガンをはじめました。学校の帰りに轢かれた猫を見て、「人と人の格差だけではなく、人と動物の格差がある」と気づいたんです。この日から、色々調べて動物倫理・環境問題を理由にヴィーガン生活をはじめました。

最初は何を食べていいのかわからず、おにぎりとお鍋しか食べていなかったので…

この不便さを感じたままヴィーガンを続けるべきか考えた時期もありました。

しかし、実際に養鶏場や養豚場を見に行った時「彼らに生きてて欲しい」と強く感じたんです。その時の感情が決定打となり、ヴィーガンを続ける決意をしましたね。



────実際に養鶏場などを見に行かれたんですね。では、なぜヴィーガンを事業としてはじめようと思ったのでしょうか?

ソイミートの唐揚げ 工藤さん:
はじめはコンビニや外食で食べれる物がなかったり、選択肢が少ないことに困っていました。しかし、自分でヴィーガンについて調べてみると、本当はたくさんの選択肢があることがわかったんです。

例えば、豆腐で出来た唐揚げや、卵を使わない卵サンドなどです。「ヴィーガンでも色々な種類の食事が食べれるんだ!」とその時はじめて知ると同時に、「もっと早く知っていたら簡単にヴィーガンをはじめられたのに…..」とも思いました。

私がヴィーガンをはじめたときに苦労したので、同じ思いを他の人にしてほしくなかったんですよね。なので、ヴィーガンに興味を持った人たちが、簡単にヴィーガンへ挑戦できる世界にしたいと考えました。

また、私がSNSで出会ったヴィーガン仲間の中には、ヴィーガンであるがゆえに傷ついたり、日常生活で不便を強いられていたりする話を聞いたんです。

その時、動物愛護や環境問題の課題を解決するために行動している人たちが、辛い思いをしないようにしたいと思ったことがきっかけです。



────なるほど。まだ日本ではヴィーガンの人たちが快適に暮らすための方法が整っていなかったわけですね。その後すぐに起業されたのでしょうか?

NPO法人立ち上げ時の様子,so-gud(ソウグウ) 工藤さん:
いえ、1人での活動に限界を感じ、まずは全国のヴィーガン仲間を集めてNPO法人を立ち上げたんです。翌年2019年に、ヴィーガンレシピ投稿サイト「ブイクック」をリリースしました。

「ブイクック」は、ヴィーガンの人が知っているレシピをヴィーガン初心者や、ヴィーガンではない人に共有できるコミュニティです。同年、よりサービスを拡大するために、「株式会社ブイクック」を立ち上げました。



個人レベルで環境問題に貢献できる

────では、自身もヴィーガンであり、ヴィーガン事業もしている工藤さんにお伺いします。なぜ今、さまざまなメディアでヴィーガンが注目を集めているのでしょうか?

放牧された牛たち 工藤さん:
実は、ヴィーガンは最近始まったわけではありません。ヴィーガンは、1940年代にイギリスで生まれたとされ、昔から存在します。これまではヴィーガンといえば、動物倫理の視点で注目されていました。

今は動物倫理に加え、環境問題の解決策として大きくヴィーガンが注目されています。今まで、温室効果ガスの要因として、エネルギーや交通(移動)の部分が指摘されていました。

しかし、畜産に由来するCo2の排出量は、全ての交通機関から排出される1年間の量とほぼ同量ということが明らかになっています。また、家畜を育てるために大量の水資源が必要なことや、Co2、メタンガスが排出されているという問題点も報道されるようになりました。

このように畜産が環境破壊への大きな影響を与える原因となっているという事実が、科学的な根拠で裏付けされたのです。報道の広がりとともに、食への意識変容が広まりヴィーガンに注目が集まったのではないでしょうか。

実際に、3食のうち1食をこれまでの食事からヴィーガンに変えた場合、水資源に換算すると370L、Co2で換算すると9.6kgも環境負荷を減らすことが可能です。食事は毎日するものなので、皆さんが1食変えるだけで、環境問題を改善するためのとても有効な手段となるのです。



当たり前にヴィーガンを選択できる世界へ

────なるほど。ヴィーガンが環境問題へ与える貢献度は、意外と知らない方も多いかもしれませんね。では、ここまでヴィーガンの課題を解決するサービスをリリースしてきた工藤さんに、この先の展望についてお伺いしてもよろしいでしょうか?

工藤さん:
「ブイクック」としては、今まで同様にヴィーガンの人たちからヒアリングした問題を1つひとつ解決するプラットフォームを展開したいと考えています。

たとえば自炊だけでなく、ヴィーガンを続ける上で必要な買い物が簡単にできるサービスや、外出時に近くのヴィーガンレストランを検索できるサービスです。

最終的に、ブイクックのサービスを使えば誰でも簡単にヴィーガンがはじめられる環境を目指しています。そして、困っている人をみんなで助ける事業構造にしたいので、誰でも参加できるコミュニティとして確立していきたいと考えています。



────工藤さんのお話を聞いていると「困っている人を助けたい」という気持ちがとてもよく伝わってきます。

工藤さん:
今はヴィーガンの人たちが暮らしやすくするための事業をしていますが、ヴィーガンではなくても、同じように「格差や不条理」を感じている方たちはたくさんいます。

私の個人的なビジョンとしては、社会課題に取り組んでいる人たちが、その活動のせいで苦しんで欲しくないと思っています。そのためにも、行動を起こしている人たちが報われる取り組みをしていきたいですね。



────ありがとうございます!工藤さんの今後のビジョンも気になりますね。では、最後に今ヴィーガンをはじめたいと思っている方に伝えたいことはありますか?

ヴィーガン料理,so-gud(ソウグウ) 工藤さん:
ヴィーガンに興味のある方は、まず試して欲しいと思います!「ヴィーガンって意外と選択肢が広いんだ」とか色々な料理やレシピがあることを知ってもらいたいですね。

いきなり完全なヴィーガンを目指さなくても、まず試してみることで、案外簡単だと気づくことにも繋がります。自炊する際はヴィーガンにして、外食の時はいつもの食事をするのでもいいと思います。

先ほどもお伝えしたとおり、1食ヴィーガンに置き換えるだけでも、大きく環境問題に貢献できます。もっとも簡単な持続可能な社会を実現するための取り組みとして、ヴィーガンを選択肢に入れてみてくれると嬉しいですね。


ブイクックの詳細を見る

<編集後記>

高校生の時からヴィーガンをはじめた工藤さん。大学時代には、学食にヴィーガンメニューを入れる活動をしたりと、自分のまわりでできる事から変えていく行動力にとても驚きました!

「実はヴィーガンって、選択肢がたくさんあるんです」という言葉が印象的で、私自身も外食以外は動物性食品を取らないフレキシタリアンなのですが、そのとおりだと感じます。

実際に自炊すると、パスタや麺類も食べられますし、東京に暮らしているとヴィーガンレストランも増えてきたなと感じます。

毎日食べる食事の小さな積み重ねが、5年後10年後の地球環境に大きく影響を及ぼすかもしれません。ぜひ1食から気軽にヴィーガンへの挑戦をしてみてはいかがでしょうか?

ブイクックデリが気になっている方は、お試しプランとして1回から注文ができますので、ぜひホームページをご覧になってみてくださいね!

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。



ライター松中朱李
ライター
So-gúd編集部
松中 朱李
神奈川県・横浜市出身。アパレル企業にて販売からバイイングを経験したのち、流行に流されないプロダクトを学ぶためイタリア・フィレンツェへ留学。現地で2年間を過ごし、気づけば靴職人に。帰国後は、メンズシューズブランドにて広報PR、メディア運営、ECサイトディレクション等に従事し、現在に至る。うさぎの散歩とヨガが日課。
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