nosh(ナッシュ),ソウグウ,ソーグウ,so-gud
2021.10.18

食事のサブスクで毎日の栄養管理を。月間150万食!宅食サービス「nosh(ナッシュ)」の魅力


コロナ禍で私たちの「食事」の仕方は大きく変化しました。調査によれば、20代の67%が「自宅での食事頻度が増えた」と回答しています。
*引用元:株式会社マクロミル2020年6月2000名に実施「新型コロナによる食生活と健康に対する意識調査」

また、「フードデリバリー」と「テイクアウト」の利用率は、それぞれ22%、58%と高い数字を示しており、その多くが「食事の準備が面倒だったから」という理由であることが分かっています。

コロナ禍で大きく成長したのは、デリバリーだけではありません。食品、食事のサブスクリプション(定額制)サービスも急成長を遂げています。

今回は、低糖質の食事宅配サービス「nosh(ナッシュ)」を運営する「ナッシュ株式会社」に取材を行いました!

コロナ禍で月間販売食数がなんと8倍にも成長した「ナッシュ」。思いもよらない起業のきっかけから、気になる成長の理由など詳しくお伺いしていきます。



「nosh(ナッシュ)」で生活習慣病を解決したい

────広報担当の藤原さんにお話伺っていきます。さっそくですが、「ナッシュ」のサービス内容を教えていただけますでしょうか?

nosh,ナッシュ 藤原さん:
「ナッシュ」は、糖質・塩分に配慮したお食事を全国に定期配送にてお届けする宅食サービスです。

『 社会全体を健康に。』という理念のもと、「生活習慣病」を解決するために作られました。

「生活習慣病」は、文字通り日々の生活習慣が引き起こす病気の総称です。だからこそ、毎日食べてもらい食習慣を変えていただきたいと考えています。

そして、毎日食べていただくために「おいしくないといけない・安くないといけない・飽きさせない」という3つのミッションを掲げています。


  • おいしくないといけない
自社専属シェフと管理栄養士によるレシピ開発

  • 安くないといけない
続ければ続けるほど1食あたりが安くなる会員サービス「nosh club(ナッシュクラブ)」・自社で製造から販売までしているD2Cなので中間マージンが省ける

  • 飽きさせない
新メニューが毎週2品登場



────毎週新メニューが出るのは楽しみですね!「生活習慣病」の解決を目指して始まった宅食サービスということですが、どのようなきっかけがあったのでしょうか?

藤原さん:
弊社代表の田中は、Webでお葬式を売る事業の創業者でもありまして、低価格、高品質なお葬式を売るサービスを提供していました。

その時、死因の8割以上が生活習慣病だと気づいたんです。そして生活習慣病が増え続けている事を課題と感じ、解決するためのサービスは何が効果的だろうかと調べはじめました。

論文を読み漁り、運動・睡眠・アルコールと様々な要因がある中で、やはり口から入る食事が大きな要因であると検証されている事がわかったんです。そこから「ナッシュ」の構想が始まりました。

しかし、炭水化物が半分を占めるお弁当や、菓子パンにカップ麺と、原価は安く儲けも出ますが、糖質過多な食べ物で溢れている……

医者や社会も生活習慣病を無くそうと言うのに、生活習慣病を引き起こすものばかりなんです。そこで生活習慣病を毎日の食事で解決しようと立ち上げたのが「ナッシュ」です。



────まさかのお葬式が「ナッシュ」立ち上げのきっかけになっているとは…
「ナッシュ」は健康に配慮した独自の栄養価基準を設けていますよね?

藤原さん:
はい、「ナッシュ」では “ 糖質30g以下・塩分2.5g以下 ” という基準でお弁当を作っています。この数値も「1日の糖質接種量が100g以下だと生活習慣病を引き起こしにくい」という検証結果に基づいています。

塩分についても同じで、3食「ナッシュ」を食べる前提で効果的な量を設定しています。

実は、「ナッシュ」ローンチ前に臨床試験も行っているんですよ!「ナッシュ」を一定期間食べてもらった結果、血圧と血糖値が下がったという結果が得られています。



────なるほど!ではこの検証に基づいて糖質30g以下、塩分2.5g以下に設定されたメニューは、どのように開発されているのでしょうか?

藤原さん:
「ナッシュ」のメニューは、縦軸が「和食・洋食・中華・その他」、横軸が「魚・鶏・豚・牛・その他」というマトリックス上で構成しています。

新メニューが毎週2品加わるので、自動的に2品が廃盤になります。このマトリックスによって偏りなくメニューの構成が組める仕組みです。



────人気の無いメニューはどのように判断しているのでしょうか?

藤原さん:
人気の無いメニューは、リピート回数と口コミ評価で判断しています。やはり新メニューが登場すると頼む方が多いのですが、おいしくなかったら2回目は頼まないですよね。

なので詳しくは登場2ヶ月後からのリピート回数を見ています。また副菜との組み合わせが良くないという場合は、1度廃盤にしてリニューアルすることもあります。



────確かにおいしくなかったら2回目はリピートしませんね。自社に専属シェフがいるとの事ですが、メニューは基本的にシェフが考案されているのでしょうか?
noshchef,ナッシュのシェフ 藤原さん:
そうですね!まず商品開発部が、マトリックスを見て「今何が減っているか」を教え、そこからシェフがメニューを開発します。

基本的に、やはりシェフはおいしいモノを食べさせようとするので、糖質や塩分も高くなりがちになってしまう事も多いんです。

ここで管理栄養士が、糖質と塩分などのコントロールをしていく役割を担っています。なので、シェフと栄養管理士はわりと言い合ってます笑



────お互い譲れない部分がありそうですね汗
では、続いて料金についてお伺いできますでしょうか?

藤原さん:
「ナッシュ」の料金プランは6食・8食・10食の3プランご用意しています。10食プランですと、1食あたり568円。「nosh club」の会員特典が受けられると、1食499円まで安くなります。

この最安金額になるまでには、10食プランで累計170食が必要になります。これは、10食プランを週2回頼んだ場合およそ8ヶ月ほどで到達する数です。



────なるほど!他社の宅食サービスに比べると「ナッシュ」は元々の金額も1食あたりがお安いですよね?

藤原さん:
ありがとうございます!おそらく他社様の場合はOEMで生産を委託してる分、手数料がかかります。しかし、弊社は自社工場を持っているのでコストを抑えられるんですよ。

それ以上に低価格にできているのは、正直なところ原価ギリギリで頑張っているからですね笑



環境に優しいパッケージでSDGsに貢献

────ありがとうございます。ところで「ナッシュ」はパッケージもおしゃれですよね。容器にも何かこだわりがあるのでしょうか? noshのパッケージ

藤原さん:
実は、容器にも強いこだわりがあるんです。1つは、容器の素材、2つ目はパッケージに使用するインクです。

容器は、2度のリニューアルをしており、1度目は2021年2月にプラスチック容器から「パルプモールド容器」に切り替えました。

「パルプモールド容器」とは、原材料にサトウキビの絞りカスを使用しています。そのため以下のようなメリットがあるんです。


「パルプモールド容器」のメリット

  • 木の伐採をしない
  • 燃えるゴミとして捨てられる
  • 可燃しても有害物質がでない
  • 誤って食べても人体に影響がない
  • 土に返る素材

────なるほど、地球環境にも優しい素材を使用しているんですね。2回目のリニューアルはどう変化したのでしょうか?

藤原さん:
2021年5月に2回目のリニューアルをしました。容器は同じ「パルプモールド容器」で、トップシール(フタ)も紙素材になり、より環境に優しくなったんです!

どうやら紙の容器に紙のフタを接着することはとても難しい事だったみたいで、協業の容器企業の方をだいぶ困らせました。

軽くて加熱が不要なら簡単なのですが、お弁当なので重さもあり、冷凍して加熱もできるものを紙同士で接着する技術は、とても難しい事だったんです。

出来た時は、容器業界の方がザワついていました笑



────容器もすごい発明だったんですね!

藤原さん:
そうなんです。また紙のトップシールになり、使用するインクにもこだわりました。

「水性フレキソインキ」という、有機溶剤の含有量がゼロに近く有毒ガスがでないインクなんです。コストが高いので、大企業でないとなかなか使われる事はないんですよ。

「ナッシュ」は、毎日食べてほしいからこそ、容器にも人と環境のどちらにも良いモノを使いたいと考えれています。



人気メニュー3選

────では続いて、気になる「ナッシュ」の人気メニューを教えていただけますでしょうか?

藤原さん:
では人気メニューベスト3をご紹介いたします!

チリハンバーグステーキ
チリハンバーグステーキ
旨だれペッパーチキン
旨だれペッパーチキン
ロールキャベツのチーズデミ
ロールキャベツのチーズデミ
1位2位は圧倒的な人気を誇るメニューです!「チリハンバーグステーキ」は、牛肉メインの合い挽きを使用しており、冷凍とは思えない味とジューシーさが魅力。

そして副菜のそら豆のポテトサラダも大好評で、「丼ぶり鉢いっぱいに食べたい!」と言った声もあるほどです笑

「旨ダレペッパーチキン」は、唐揚げに甘辛いタレと黒胡椒を和えたボリュームと満足感の高いメニュー。3位の「ロールキャベツのチーズデミ」も同じくボリュームがあり、食べごたえがあります。

10食選ぶとなると、やはりボリューム感のあるメニューが、上位になる傾向がありますね!



コロナ禍で月間販売食数8倍!ユーザー層にも変化

────聞いてるだけでおいしそうな事が伝わります!では続いて、コロナ禍で感じた変化についてお伺いいたします。ユーザー層や販売数はいかがでしょうか?

藤原さん:
まずユーザー層の変化についてお話しますね。もともと「ナッシュ」のユーザー層は、夫婦共働き・1人暮らしなどの若い層をターゲットにしています。

男女比でいえば、女性8:男性2の割合でした。それがコロナ禍では、ほぼ5:5と同等に。やはり今まで外食していた人や、コロナ太り(外出自粛による運動不足、フードデリバリーの使用過多など)で健康志向にシフトした人が増えたことが要因だと考えています。

ユーザーの声の一部をご紹介すると、「温めるだけで簡単に食べられるので、仕事やゲームの邪魔にならない」という理由で「ナッシュ」を利用される方もいました。

他には「出産前後などで旦那さんやご自身のご飯を作る時が難しい時」、「時短目的」、「旦那さんの夜食としてストックする」など理由は様々です。



────男性が増えているのですね。では、販売数の変化はいかがでしょうか?

藤原さん:
コロナ前の2020年1月の月間販売食数は18万食、コロナ禍の2021年8月では月間販売食数は150万食を突破しました!



────8倍ですか!?

藤原さん:
そうなんです!そのため生産数を上げるために新工場を設立したり、人材の確保をしたりとバタバタしていました…汗

また、事業の拡大フェーズで、去年設立した新工場の生産上限もそろそろ到達します。そのため、また来年新しい工場を設立する予定になっています。



────それは嬉しい悲鳴ですね!ここまで急成長を遂げる中で、今までとは違う課題に直面することもありましたか?

藤原さん:
1日の生産食数を達成するためには、工場のレーンがとても早いんですよ。すると、「盛り付けやすい同じ食材を使いすぎてないか?」と社内の試食会で指摘が上がりました。

例えば、ブロッコリーやナスです。このように、毎週開催する試食会では、今まで以上に厳しい審査を行うようにしています。

また、1食(ワンプレート)として、和食なら和食の世界観を細部にまでこだわり、食感まで楽しませ品質をさらに向上させていきたいと考えています!



────では最後に、「ナッシュ」の今後のビジョンや展望をお伺いできますでしょうか?

藤原さん:
初めにお話したとおり、私達は生活習慣病を毎日の食事から解決することがミッションです。

だからこそ、たまに外食で食事を楽しみ、日常食として「ナッシュ」を利用するという、食習慣を作ることを目指しています。

そのために、「ナッシュ」をもっと全国の皆さんに知ってもらい、そこから食事の楽しさを感じながら健康的な食生活を送っていただきたいですね!

また、個人的な話になりますが、既婚女性がお惣菜や冷凍食品を使いづらい社会の風潮を、「ナッシュ」から変えていきたいと考えています。

最近は、少しづつですが冷凍食品の活用を “ 効率的 ” と捉える方も増えてきていますが、やはりまだまだ日常的に冷凍食品を使うことに対して、あまり良い印象を持たない方も多いかと思います。

「ナッシュ」は、忙しい女性たちをサポートする食事としても、冷凍食品のイメージを変えていければ嬉しいですね。



nosh(ナッシュ)の詳細を見る

<編集後記>

皆さん気になるのが味ではないでしょうか?今回なんと、藤原さんのご好意で「ナッシュ」を体験させていただきました!これぞ編集部の特権です!

5食+低糖質ロールケーキが冷凍便で届きました。中には、上記で紹介したベスト3のメニューも。お弁当毎に温め時間は異なり、だいたい6分~8分程度レンジで温めるだけで出来上がります。

開けてみると「メイン+副菜3種類」が入っており、人参・じゃがいも・パプリカ・ナス・枝豆・ブロッコリーと1食で6種類もの野菜が入っていることに驚きました!(メニューにより異なります)

1人暮らしだと野菜が少なくなりがち。1食でここまで野菜を取ることができるのは嬉しいですよね。そして気になる味ですが、冷凍とは思えないクオリティのおいしさです!

個人的ベスト1は、おそらく日本人が皆んな大好きな甘辛いタレが絶妙な「旨だれペッパーチキン」。低糖質・低塩分、カロリーも抑えられてこのおいしさは、驚きです…

ぜひ皆さんも試してみてはいかがでしょうか?



ライター松中朱李
ライター
So-gúd編集部
松中 朱李
神奈川県・横浜市出身。アパレル企業にて販売からバイイングを経験したのち、イタリア・フィレンツェへ留学。現地で2年間を過ごし、気づけば靴職人に。帰国後は、メンズシューズブランドにて広報PR、メディア運営、ECサイトディレクション等に従事し、現在に至る。うさぎの散歩とヨガが日課。
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