2023.03.07

貸付ファンドで資産運用する「Funds(ファンズ)」とは?貸付投資で資産運用を実現。


昨年2022年9月、約32年ぶりの円安水準が更新され、円相場は一時1ドル=150円台まで値下がりした。また昨今の社会情勢に伴い、物価が上昇。毎日の生活でかかるお金という問題を、今まで以上に意識せざるを得ない世の中になってきた。

そんな中、毎月の積立貯金だけではなく、資産運用に目を向ける人も多いのではないだろうか?

しかし『資産運用に挑戦したいけど、何から手をつけていいのかわからない…』

『円安や世界情勢の問題で、マーケットの変動が激しくて運用するのが大変…』

『資産運用は変動金利の商品ばかりで、将来のリターンがあるのか正直不安…』このようなお悩みを抱えている方も多いのではないだろうか。

しかし個人が、企業にお金を“貸す”という投資方法による資産運用を実現するのが、今回紹介する「Funds(以下:ファンズ)」というサービスだ。

今回は、ファンズの運用会社である「ファンズ株式会社(旧社名 株式会社クラウドポート)」・代表取締役の藤田氏を取材。ファンズの魅力や固定利回り型の投資の可能性についてお話をお伺いしてきた。

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インタビューイー
藤田 雄一郎氏
ファンズ株式会社
代表取締役CEO

早稲田大学商学部卒業後、株式会社サイバーエージェントに入社。2007年にマーケティング支援事業を行う企業を創業し、2012年上場企業に売却。2013年に大手ソーシャルレンディングサービスの立ち上げに経営メンバーとして参画。2016年11月に株式会社クラウドポート(現ファンズ株式会社)を創業。



Funds(ファンズ)は 固定金利型の資産運用。市場の乱高下があっても安心して投資ができる。



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―――本日は、ファンズ株式会社の代表取締役・藤田様にお話をお伺いします。まずは、読者向けに貴社の概要から教えてください。

ファンズ株式会社は、1円から企業にお金を“貸す”という方法で資産形成を実現する「Funds(ファンズ)」という金融商品を提供しています。

ファンズは、資産形成をしたい個人が、資金調達をしたい上場企業に対して、間接的に資金の貸付が可能です。個人の方が、ファンズのサービスを介して企業に投資し、その後一定期間後に企業から支払われる利息を原資として分配金を受け取ります。個人の方は、貸付の利息によって資産を増やすことができる仕組みとなっているんです。

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金利型の資産運用になります。昨今の円安や海外情勢に起因するマーケットの乱高下が激しい状況でも、安定的に資産運用ができるのがポイントとなります。

資産運用をはじめたくて、毎日の仕事や家事・育児で資産運用の勉強をする時間がなかったり、値動きが激しい金融商品の動向をチェックするのが、ストレスに感じたりしている方たちからご愛用いただいているサービスですね。

ファンズのサービスを動画で見る

――――企業に資金を貸し付ける形で投資して、利息で資産運用できるというのは、資産運用の初心者には嬉しいですね!ファンズの特徴は、何かありますか?

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1つ目は先程もお話した通り、ファンズの場合は、予定利回りと運用期間が設定されているので、基本的には投資したら待つだけで資産運用ができるという点です。

このような企業に資金を貸すという形で、資産運用を実現する金融商品は日本だと珍しいかもしれませんね。

またマーケットによる値動きもないので、運用期間中に値動きをチェックする必要もありません。またファンズでは、様々な企業が参加しているので、取り扱うファンドのリスク・リターンや資金用途も多種多様です。個人の方の資産状況や目的に応じて、ファンドを選択することができます。

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2つ目は、ファンズに参加できる企業様への審査体制です。

ファンズに参加できるのは、ある一定基準をクリアした上場企業や監査法人などの監査を受けた企業に限定されています。

当社の公認会計士、元株式アナリストなどで構成された審査部門で審査をおこない、条件を満たした企業様のみがファンズを利用できようになっているんです。

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そして3つ目は、*手数料 が無料で1円から投資ができる点です。またクーポン券や優待券などの投資特典を得られるファンドがあるのもメリットと言えるでしょう。

*お客様がご利用の金融機関からデポジット口座に送金する際の振り込み手数料はお客様のご負担となります。

――――なるほど、痒いところに手が届くような、素晴らしい金融商品ですね。実際にファンズを利用された方の反響はどうですか?

個人投資家の方からは、株やFXのような投資とは異なる珍しいサービスという声をいただいています。過去の投資で、株やFXに挑戦して、失敗してしまったという経験がある方も、安心感をもって資産運用できると言っていただけますね。

またファンズを通して、知った企業へ投資するうちに企業のファンになり、株を購入した方もいらっしゃいました。人は自分の資産の一部を投資という形で、企業へ支援することで、その企業を応援したくなるという傾向があります。

投資をすることで、応援している企業の情報を能動的に取りにいこうとします。そうすることで、企業が発信する情報もお客様へ届きやすくなるんです。

一方企業様側は、ただ単にお金を集めたいというだけではなく、企業やサービスのファンを作りたいというニーズが存在します。そのため、企業の活動を投資という形で知っていただき、ファンになってもらうことは、消費者側の意見がもらえたり、繋がりができたりするので企業側のメリットにもなるんです。

資産運用の世界への一歩を踏み出せるサービス。



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――――ファンズを立ち上げた背景について教えてください。

起業の背景は、海外に比べて日本は、個人向け社債が普及していないので、貯蓄から資産形成まで、一気通貫でできるようなサービスがあれば良いなと思ったのがきっかけです。

日本における資産運用は、二極化している印象がありました。FXや仮想通貨は、値動きが激しい分リスクも高いですよね。一方で普通預金をはじめ、安定しているものの、金利が得られないローリスク・ローリターンな金融商品です。主にこの2パターンしかなくて、その中間にあたる金融商品があっても良いと思いました。

そして固定利回りで資産運用ができる金融商品があれば、日々の値動きにハラハラしながら資産運用をする必要もなく、安心して資産運用の世界に一步を踏み出すことができると思ったんです。このようなサービスがあれば、貯蓄から資産形成まで一気通貫でおこなうことができ、一人ひとりのお金に対する不安も軽減できるのではないかと考えました。

―――ありがとうございます。素晴らしいアイディアだと思うのですが、もともと金融業界出身ではない中で、このような発想が生まれたのが面白いですね!

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そうですね。もともと私は、金融業界出身ではありませんでした。元々は、マーケティング関係の仕事をしていましたが、レッドオーシャンの市場でした… 市場を拡大する難しさを感じていました。

そんな中、時代の波に乗ったビジネスを手掛けることで、サービスが伸びていくのを横目で眺める時期がありました―――― その時に『ビジネスは誰がやるかも大切だけど、それ以上に何をどのタイミングでやるのかが重要』ということをマーケット選定や参入タイミングも含めて、痛感したんですよね。

―――なるほど…そしてフィンテックの領域で挑戦することになったんですね。

そうですね。次に自分が起業するときは、今後成長する領域に最適なタイミングで参入したいとおもいました。そんな中アメリカでは、クラウドファンディングやP2Pレンディングがすでに注目を集めていました。このメインストリームには、ビジネス的な関心があったんです。

そんな時に知人から投資型のクラウドファンディングの事業をおこなうので、手伝ってほしいと誘っていただいたんです。立ち上げ期を経験するなかで、金融事業の面白さに気がつきました。そして、金融機関を通しての資産運用や個人での資産運用の課題に気がつき、先程お話した通り、ファンズを立ち上げることとなりました。

―――ありがとうございます。これまで金融業界にいなかったからこそ、見えてきた課題なのかもしれませんね。

そうですね。最初はビジネス的な興味から業界に足を踏み入れましたが、気がつくと10年この業界に身をおいていました。今はこの業界をより良くしたいという気持ちが強く、使命感もあるので、人生をかけて挑むテーマだと思っていますね。

ベンチャーのスピード感×コンプライアンスファーストで、投資のニューノーマルを切り開く



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―――サービスの立ち上げで一番苦労した点は何ですか?


ファンズの立ち上げで一番苦労したのは、ライセンス登録ですね。事業をはじめるには、「*第二種金融商品取引業」と呼ばれる認可が必要となります。ライセンス登録をするための社内体制の整備、コンプライアンス関連の人材採用、事業内容の申請など、ビジネスをはじめる前の準備にかなり時間がかかりました…その上、申請してからライセンス登録の完了まで1年半近く時間がかかったんです。

1年半事業がスタートしないので、従業員はもちろん、株主さんも不安になったり、自分もプレッシャーでかかったり…立ち上げまでは、本当に苦労しましたね(汗)。先の見えないトンネルを常に走っている状況だったので、今思えば辛い時期だったかもしれません。

――― なるほど…ベンチャーならではのスピード感の速さが、1年半も事業がはじまらないと、良さを活かしたいけど、活かせない歯痒さがありそうですね…。

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そうですね…ですが、どの事業もそうですが、コンプライアンスファーストでないといけないと思っています。成長や事業スピードを重視するあまり、コンプライアンスが希薄になってしまっては本末転倒です。

法令遵守を前提とした経営は、当たり前のことかもしれませんが、私たちの場合は、「コンプライアンスファースト」をバリューの一つに掲げるほど、全社員がコンプライアンスの意識を強く持っていると思います。

またベンチャーならではのスピード感と、コンプライアンスファーストのバランスを保つことがライセンス事業では重要だと考えています。コンプライアンスでガチガチに縛った結果、新しい発想が生まれずにリード企業としての立ち位置がなくなってしまうリスクも存在しますよ。そのため、私は、スピード感×コンプライアンスファーストを高い次元で実践し、ビジネスを成長させることで、新しいチャレンジができると考えているんです。



*「第二種金融商品取引業」とは、基本的には、ファンド(集団投資スキーム持分)や信託受益権などの流動性の低い有価証券、すなわち株や社債等のメジャーな有価証券以外の金融商品取引法第2条第2項各号に掲げるみなし有価証券を販売する業務を指す。

Fundsを国民的なサービスにし、誰もが資産運用をできる社会にする。



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――――昨今、積立NISAや株での資産運用などに取り組む方も増えた印象があります。そのうえで、投資の領域での課題感などは何かありますか?

日本人は特に、お金の話をタブー視する傾向があると思っています。これまでは、投資は怪しいというイメージや一部の富裕層のみが行うような印象が強かったかもしれませんが、時代は変わりました。金融教育の義務化もそうですが、一人ひとりが、将来のために資産運用をおこない、お金の話をオープンにするべき時代になったと思います。

そのために、弊社は資産運用のネガティブなイメージを払拭し、正しい知識を届けるためにメディアを通して情報発信をおこなっているんです。InstagramをはじめとしたSNSを利用したり、インフルエンサーの方とコラボしたりして、今まで情報が届きにくかった年齢層にも情報発信をしています。

―――なるほど…素晴らしいですね。そのうえで、これから挑戦したいことは何かありますか?

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Fundsを国民的な資産運用サービスに成長させていきたいですね! “国民的”というのは、アパレルだったらUNIQLO、インターネットショッピングならAmazonのように皆が使うサービスになりたいと思っています。

国民的なサービスに成長するためには、日本人にとって安心感のある企業様の案件を増やしたり、アプリのUIを改善したり、弊社の事業の知名度を上げていったり―― やらなければいけないことは、山積みです(汗)。

ですが、Fundsの存在が世の中に広がることで、多くの人に資産運用の新しい価値観を提示できると思っています。『資産運用は変動金利だけではなくて、固定利回りの投資もあるんだ』と認識していただくことで、資産運用から距離を置いていた人たちも挑戦できる機会を作れるはずです。

その先には、誰もが当たり前に資産運用ができる世界がつくれると思うんですよね。資産運用に抵抗がある人が、Fundsを通して資産運用の一歩を踏み出す―― このような世界観が実現できたら、私たちにとって何よりも嬉しいですし、事業をやっている意味があると思いますね。

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▲2019年1月のFundsサービス開始以来の累計募集額が300億円を突破。

Fundsを通して、より良い社会を作りたい。



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―――最後に藤田さんにとって、Fundsはどのような存在ですか?

最後に難しい質問がきましたね(笑)。自分の人生そのものなので、表現するのが難しいですがFundsという会社は、より良い社会を実現するための存在ですね――― ちょっとカッコつけすぎたかもしれませんね(汗)。

日本人の誰もが、当たり前に資産運用ができることは、毎日の生活を安心して過ごすことにも繋がると思っています。そして自分のお金を使って、企業に投資するということは、企業の成長に繋がります。本当に世の中を良くしようとしている企業に投資することで、新しいサービスが生まれたり、サービスが成長したりしますよね。

その結果、社会課題を解決するサービスが人に届いて、社会が良くなる――― つまり自分の投資したお金が、社会を良くするきっかけになるわけです。こういった新しい価値基準を生み出すために、会社の皆で協力して、色々な壁を突破していきたいですね。

―――――ありがとうございます。自分も今日のお話を聞いて、資産運用の抵抗がなくなった気がします!本日は、ありがとうございました。



ファンズの詳細を見る

<編集後記>

今回の取材を通して感じたことは、ファンズは、人々の金融リテラシーを上げるだけではなく、資産運用への一歩を後押するということだ。自分自身も資産運用に関しての知識が乏しく、資産運用をするにも何から手を付けたら良いのかわからなかった。ファンズを通して資産運用することで、お金や経済に対する漠然とした疑問が解消される気がする。

そんなファンズは、9月に楽天証券を通じた募集の取り扱いや、ソウグウでも以前取材した「マネーフォワード Me」との連携、10月には三菱UFJ銀行の資産運用プラットフォーム「Money Canvas」上で、取り扱うファンドの共同販売を強化したりするなど、躍進を続けている。またサービス開始以来の累計募集額が300億円を突破したことを記念し、新規口座開設と初回投資でAmazonギフト券を最大10,000円分プレゼントするキャンペーンを実施予定だ。今後ともファンズの取り組みと、貸付投資という新しい投資のあり方に目を光らせていきたい。



新井那知
ライター
So-gúd編集部
新井 那知
埼玉県・熊谷市出身。渋谷の某ITベンチャーに就職後、2016年にフリーランスライターとして独立。独立後は、アパレル、音楽媒体、求人媒体、専門誌での取材やコラム作成を担当する。海外で実績を積むために訪れたニューヨークで、なぜかカレー屋を開店することに—-帰国後は、クライアントワークを通してライターとして日々取材や編集、執筆を担当する。料理と犬、最近目覚めたカポエイラが好き(脚技の特訓中)。
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