ココグルメ・ミャオグルメが、ペットフードの常識を変える?「株式会社バイオフィリア」代表取締役・岩橋氏が語る食から変える動物と人間の関係とは
『僕のワンダフル・ライフ』という、洋画をご存知だろうか? この作品は、愛する飼い主に再び再会するために、転生を繰り返す犬の姿を描いた作品だ。『転生したら◯◯だった』ジャンルでは、涙なくしては見られない“ワンちゃん転生系”の作品なのだが、犬と人間、強いて言えば人間と動物の絆がとことん描写されている。
この映画の作中では主人公・イーサンの愛犬・ベイリーが、「僕はこの時決めたんだ、絶対この子を離さないって。」というセリフを残している。犬は人間の言語は喋れないがきっと彼らにとって見返りを求めるという感情はない。
動物は、人間を助けたり、支えたり、癒やしたり、時には自らの命をもって命の尊さを気づかせてくれたりするーーーー そんな最高の友であり、家族であるワンちゃんや猫ちゃんたちが、健康な毎日を過ごしてくれることを望まない飼い主はいないはずだ。
「すべての動物を幸せにする」「動物を憂う全ての人たちを幸せにする」「全ての人たちを動物と共に幸せにする」というミッションを掲げ、動物と人間がより深い愛情を持って共存する社会の実現を目指す企業が、株式会社バイオフィリア(Biophilia Inc.)だ。
今回は獣医師監修の手作りペットフード「ココグルメ」「ミャオグルメ」をはじめとした、ペット関連事業をおこなう株式会社バイオフィリア(Biophilia Inc.)・代表取締役の岩橋 洸太氏を取材。ペット業界の可能性や人間と動物の垣根を食事から取り払うという想いについてお話を聞いてきた。
創業者 / 代表取締役 / CEO
ココグルメやミャオグルメを食べることが、ワンちゃんや猫ちゃんにとっての幸せな時間になってほしい。
────まずは会社の概要を教えてください
「株式会社バイオフィリア(Biophilia Inc.)」は、ワンちゃんや猫ちゃん向けのフレッシュフードの販売や飼い主向けのアルバムアプリ「ぺっとる」の運営をおこなっています。主力商材は、獣医師監修の手作りフレッシュフード「ココグルメ」と「ミャオグルメ」の製造販売です。
従来のペットフードは、栄養摂取を目的とした「餌(エサ)」としての考えが根付いていました。私たちが提供するフレッシュフードは、ワンちゃんやネコちゃんのための“餌”ではなく“食事”というコンセプトのもとに商品を開発してきました。自分たちの大切なワンちゃんや猫ちゃんたちの食事が、幸せな時間になってほしいと願っています。
────ココグルメやミャオグルメは、フレッシュフードという新しいドッグフードだと思うのですが、そもそもどうして、ワンちゃんやネコちゃんの食にフォーカスしようと思ったのでしょうか?
きっかけは、自分が飼育していた愛犬の死でした。動物の健康を考えた時に、食という分野にフォーカスすることが、結果的に飼育しているワンちゃんや猫ちゃんの幸せにつながると思ったんです。
株式会社バイオフィリアは、もともと保護動物の支援事業としてスタートしました。ですが、まずはじめに食の分野に取り組むことが一番動物の健康を考えた時に大切だと思ったんですーーーその結果誕生したのが、獣医師監修のフレッシュフード・ココグルメでした。
────なるほど…そもそも人間と暮らす動物の健康は、生活環境もそうですが、食の影響が大きいですよね…人間も毎日ジャンクフードばかり食べていたら病気になるのと同じというか…
そうですね…私が愛犬を病気で亡くした時、いわゆるペットロスになったんです…そのペットロスの感情は、自分への後悔だったんですよね。『病気になったのは、自分が原因だったんじゃないか…』『もっと健康に配慮してあげていたら…』という後悔の感情が大きかったんです。少しでも私たちのココグルメとミャオグルメを通して、ペットが健康で幸せになって、飼い主さんたちが少しでも後悔しないためのお手伝いができればと思っています。
────素晴らしいですね…実際にココグルメやミャオグルメを食べたワンちゃんやネコちゃんの反応や飼い主さんの反響はどうでしたか?
フレッシュフードというペットフードの事業をはじめた際は、飼い主さんたちからのポジティブな声が非常に多かったです。一般的なドライフードのドッグフードを美味しく食べる子もいれば、食べない子もいますよね。
飼い主さんからすると愛犬がご飯を食べないのは、不安になると思うんです…ですが、ココグルメに食事を変えてから、愛犬の食事の問題が解消されたという感謝の声が多く届きました。
────うちの犬もパピーの時は、ドライフードを食べなくてとても心配でした… 一人の愛犬家として、ココグルメでご飯の問題が解決するのはとても嬉しいですね!
長文の手紙や感謝のメールが届いたのですが社員メンバー全員が、感動してましたね! 感動で涙ぐむメンバーもいたほどです(笑)愛犬が幸せだと飼い主さんも幸せになると思うんですよね。そういったお手伝いができていると思うととてもやりがいを感じます。
犬の保護団体にも貢献。ココグルメという食の分野からアプローチする課題の解決
────新型コロナウイルスの流行に伴い自宅で過ごす時間が増えて、動物を家族としてお迎えする方も急増していると思います。動物を家に迎える方も多い一方で、課題感などは何かありますか?
コロナ禍での自粛生活で新たにワンちゃんや猫ちゃんをお迎えする人が増えた一方で、飼育放棄されてしまうワンちゃんやネコちゃんも多いのが現実です。やはり動物を飼育する前には、飼い主さんたちもメリット・デメリットをしっかりと考えることが大切だと思います。
またペット事業者側(ペットショップやブリーダーなど)も動物を提供する側も、メリット・デメリットを正しく伝えることが大切です。例えば『このワンちゃんは散歩させなくても大丈夫な子です』『この子は、飼いやすいので手はかかりませんよ』など偏った情報を伝えてしまっているケースも多くあると思います。その結果、動物の飼育を検討している方も、過度な期待が膨らんでしまうと思うんです。
『実際に飼ってみたら、言われていた割には、ハードルが高い…』と感じてしまい、飼育放棄することに繋がってしまう気がします…
────なるほど…また海外に比べると動物と人間の共同生活には、縛りも多いと思います。動物と人間がより共存しやすい環境になるには、どのようなアプローチが必要ですか?
イギリスやドイツをはじめとした「ペット先進国」と呼ばれる国のような環境を整えるためには、動物が苦手という人にも配慮した考えをするべきだと思います。 例えば、ワンちゃんと同伴で乗れる専用車両の設置、時間制限付きの動物専用車両にするなどですね。このような動物が苦手な人への配慮もすることで、よりワンちゃんや猫ちゃんをはじめとしたすべての動物と人間が生活しやすい世の中になっていくと思います。
────なるほど…ここまでお伺いした課題に対して、貴社ではどのようなお取り組みをしているのでしょうか?
「わににゃるプロジェクト」というCSR(Corporate Social Responsibility)活動をおこなっています。その根幹には、ワンちゃんや猫ちゃんの殺処分を何とかしたいという思いがあります。事業としては直接取り組むことが今はできていないのですが、ココグルメの購入で保護犬を支援する活動をしているんです。
例えば愛犬がなくなってしまったり、健康の問題でココグルメを食べることができなくなってしまったワンちゃんのご自宅には、ココグルメが余ってしまいますよね。その余ったココグルメを弊社で回収し、動物愛護団体へ寄付しているんです。
また食べられるのに、販売できていないココグルメを寄付する活動もおこなっています。
配送先が間違っていたり、一度出荷したものの返送されてしまったココグルメがあるのですが、品質を確認したうえで問題がない商品も保護犬たちへ寄付しているんです。
利益の1%分のココグルメ、または資金を動物愛護団体へ寄付する活動にも力を入れています。このような活動を通して、結果的に動物と人間の社会に良い影響を与えたいと思っています。
ココグルメやミャオグルメを通して食事から動物と人間の壁を無くす
────ペット産業はこれからも拡大すると思いますし、動物を家族として迎える方も多くなると思います。その上で、5年後10年後動物と人間を取り囲む環境はどのように変化すると思いますか?
人間と動物(ペット)という壁が、今以上になくなると考えています。例えば昔ワンちゃんは、狩りや警備(番犬)のために飼育されていました。しかし今は、ワンちゃんやネコちゃんを家族として考える方が多いです。
人間と動物の壁がなくなることで、将来的には飼育放棄の選択肢がなくなってほしいと思います。自社としては、ココグルメやミャオグルメを通して食事から動物と人間の壁を無くしていきたいです。
────食事という切り口で、動物と人間の壁を無くすという考えは、素晴らしいですね…
まだまだ世の中的には、人が食べる食品を製造する工場とペットフードを製造する工場では、産業的にも違いがあるんです。
ペットフードは、「ペットフード安全法」という基準に即して製造されるのですが、人間の食品工場に比べると基準が低い部分があります…ペットフードやおやつを食べたワンちゃんが、サルモネラ菌で何頭も亡くなってしまったケースがあるんです
これが人間なら大問題になるのですが、世の中的にはあまり取り上げられませんでした。飼い主さんが、動物への健康や幸せを食に求めることで、常識事態も変えていきたいと思っています。ココグルメやミャオグルメで、食から動物と人の障壁を無くして、人間も動物も幸せになってほしいですね。
ココグルメ、ミャオグルメを世界一愛されるブランドに成長させる。
────私も愛犬と生活していますが、動物と一緒に生活するうえで一番大切にすべきことは何だと思いますか?
「これが正解!」という答えはないかもしれませんが、人と動物が幸せになる循環が大切だと思います。飼い主さんが、動物を可愛がるーーーーそうすることで、目には見えないポジティブな効果がいっぱいあります。ワンちゃんの目を見つめたり、ネコちゃんを撫でたりするとオキシトシンという幸せを感じるホルモンが出ると言われています。その結果ストレスの緩和になったり、*鬱病(うつびょう)の予防にもなると言われているんです。
このように動物と生活することで感じる幸せなどを見える化できるような活動ができたら良いと思っています。
*出典:「Pet dogs can help reduce ADHD symptoms in kids」
https://www.theweek.in/leisure/lifestyle/2018/07/19/pet-dogs-can-help-reduce-adhd-symptoms-in-kids.html
────犬と生活する飼い主の一人として、共感できるポイントが多すぎます…そのうえで、これから貴社が挑戦したいことは何でしょうか?
ココグルメやミャオグルメを通してフレッシュフードを食事の当たり前にしていきたいです。ワンちゃんや猫ちゃんにとっての餌ではなく、食事としてフレッシュフードが更に広がれば嬉しいです。
その結果、ココグルメもミャオグルメも世界一愛されるブランドに成長させたいです。自社の商品だから大げさに言っているのではなくて、お客様から集まる声や反響を見ていると『こんなに愛されているブランドあるのかな…』と思う時があるんです(笑)
飼い主の方から『病気がちだったうちの子が、元気になった』『アレルギーがあるうちの子でも食べることができた』『命の恩人です…』という熱量の高い言葉を見ていると、お客様のブランドに対しての愛情の深さを感じますーーーー飼い主さんと動物のためにも、ココグルメとミャオグルメの品質の向上には、今後も徹底して注力していきたいですね。
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この原稿を書いている時、私の膝の上には愛犬のファイブが丸くなって寝ているーーーー
愛犬を見ていると『僕のワンダフル・ライフ』の「今を一緒に生きる。犬はそのためにいるんだ。」というセリフが頭に浮かぶ。
今回の取材を通して、株式会社バイオフィリア様の「全ての動物を幸せにする」「動物を憂う全ての人たちを幸せにする」「全ての人たちを動物と共に幸せにする」というミッションの本質を知ることができた気がした。そして近い将来、フレッシュフードというペットフードが、広く浸透する社会は近いはずだ。
ワンちゃんやネコちゃんは、人間と違って、友達と好きな時に遊びに行ったり、旅行に行ったり、夜飲みにいったりすることはできない。つまり、飼い主が彼らにとっての世界の中心だ。彼らの健康も含めた人生の豊かさは、飼い主によって決められていると言っても過言ではないだろう。“今を一緒に生きる”ーーーー そんなペットという相棒が、ココグルメやミャグルメを通して最高の人生を過ごすきっかけになってほしいとつくづく感じた取材でだった(ちなみに、私の愛犬は、取材中に株式会社バイオフィリアのメンバーの方のワンちゃんと遊んでもらっていました(笑))
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