【前編】スタイルマッチでHR領域に革命を生む、No Companyが提供する採用マーケティング支援とは?
人生で「働く」という行為を選択した経験がある人の中には、実際に働く前と後で仕事の内容や環境などのイメージの違いに苦しんだ経験はないだろうか?
学生時代のアルバイト(“元気で愉快な仕事仲間たち”が一人もいなかった居酒屋バイト…)、不安と緊張を抱えて入社した新卒時の会社(“風通しの良い社風”のはずが無風状態の組織…)、自分の人生を前進させるために転職した会社(“成長できる環境”どころか衰退しそうな仕事内容…)―― 仕事を求める人、人材を求める会社の間には、とてつもないギャップが存在しているようだ。
インターネットやIT技術が進化した現代においても、働く人(求職者)、雇う人(企業側)の間には情報のギャップがあり、その差異故に採用者側と企業側に”ボタンのかけ間違い”が発生してしる―― しかしそんな企業と求職者のミスマッチの問題を解決するのが、「株式会社No Company(ノーカンパニー)」だ。
株式会社No Companyは、SNS上のビッグデータから最新の「学生/求職者インサイト」「自社/競合イメージ」「採用トレンド」などを分析し、各企業に合った採用マーケティングの戦略立案から、求める人材からの認知・興味獲得につながるオンライン施策の実行まで一気通貫で支援している企業だ。
今回は、株式会社No Company・代表取締役社長の秋山氏を取材。人材採用における課題や将来的な採用のニューノーマル、採用ニーズの変化などについてお話を伺った。
代表取締役社長
THINK for HRによるSNSのビックデータ分析が、求職者と企業のギャップを埋める起点に。
―――本日は「株式会社No Company(ノーカンパニー)」の代表取締役社長の秋山真さんにお話を伺いしていきたいと思います。まずは、株式会社No Company(ノーカンパニーの事業内容から教えてください。
私たち株式会社No Company(以下:ノーカンパニー)」は、2つの事業から成り立っています。
1つ目は、自社のカルチャーに合った優秀な人材を採用したいと考える企業の採用担当者様向けに、新卒および中途採用に関する情報発信をお手伝いをする採用マーケティング支援です。現状は、新卒採用が6割、中途採用が4割の比率となっています。
これは独自に開発したSNSのデータ分析ツール「THINK for HR(シンク・フォー・エイチアール)」 を使用しており、企業の採用マーケティングの戦略策定からコンテンツ企画、配信までを一気通貫で支援できるサービスです。
後ほど詳しく説明しますが、THINK for HRは、SNS(Facebook、Twitter)上のエンゲージメント(「いいね」や「リツイート」「シェア」「コメント」などのアクション)データを定性、定量の両面で収集、分析することができるソーシャルリスニング(SNSデータ分析)ツールです。
THINK for HRでSNS上に蓄積されたデータから、企業(クライアント)が求職者からどのように捉えられているか、企業の採用ターゲットがどのような文脈の情報に興味や関心を持ちやすいのか、などのデータを収集します。
これらの情報を弊社のアナリストが分析し、企業の情報をどのように伝えればターゲットが興味を持ちやすく、共感しやすいかなどを検討し戦略に落とし込みます。最後に、戦略を踏まえて実際に最適な採用メッセージや採用コンテンツを企画し、SNSや適切なメディアで広告配信を行う所までサポートします。
そして2つ目の事業領域は、企業向けの組織開発と人材育成の支援です。こちらの支援は、社内の人材育成施策、組織開発、研修などを企画する部署の方たちに向けたサービスです。企業所有データとSNSデータを掛け合わせて人材育成、組織開発などに活かすためのコンサルティングを行います。
例えば、企業が持つ「社員の働き方に関する価値観」のデータとSNSやソーシャルメディア上で顕在化している一般的な価値観に関するデータを対比させます。その上で社内・社外の価値観のギャップを把握し、各企業に合った組織開発の取り組みや、人材育成などに活かせるような支援を行います。
起業のきっかけは、就職活動者と企業側の“あるギャップ”の発見。
―――ありがとうございます。企業様の課題を一気通貫で、解決できるソリューションの印象を受けました。元々秋山さんが、起業したきっかけは何かあるのでしょうか?
一言で言うと企業の社内カルチャーや企業の魅力が、適切な形で情報発信されていないことに課題を感じたことが、原体験ですね。
私のキャリアの話しになるのですが、私はノーカンパニーの親会社にあたる博報堂グループのスパイスボックスというデジタルマーケティング会社に新卒で入社したんです。2年間デジタルマーケティングの営業・プロデューサーを経験しており、クライアント様へ商品やサービスの購買促進を目的とするデジタルマーケティングやSNSマーケティングの支援をしていました。
この業務を経験しながら、当時の自分の就職活動時代の経験を振り返ったり、友人たちの就職活動の話しを聞いたりすると、求職者側に企業の情報が適切に伝わっていたい現状があることに気がつきました。
もし企業の情報発信が改善し、適切な形で採用のマッチングができれば、多くの人が機会を損失しないで活躍できる可能性が広がると思ったんですよね。
そして、自分の専門領域のデジタルマーケティングや、SNSマーケティングのサービスを人材採用に置き換えてサービス化することで、企業の採用広報の表現力や情報発信能力の向上に繋がると思いました。
これまで国内では、採用支援を行う会社や商品を売るための広告代理店はたくさんありましたが、双方の機能を持つ「採用マーケティング」に特化した会社は弊社が初めてだと自負しています。この独自のサービスは、今お話しした私のキャリアから生まれたものなんです。
―――なるほど、ありがとうございます。あえてSNSマーケティングに特化したのは、なぜでしょうか?
ありがとうございます。結論からお伝えすると世代によっても異なると思いますが、SNS自体が、日常的なメディアになっているからです。
もちろん、新聞やテレビ、ラジオをはじめとした様々なメディアが存在します。ですが、多くの人が、日常的にSNSに触れているケースが多く、企業が取り組むべきヒントが隠されているんです。
―――確かに、テレビや新聞よりも、SNSでの情報収集が一般的になっていますよね。若い世代は、Googleなどでも検索しなくなっているようですし…
おっしゃる通りです。SNSというプラットフォームの特性上、ユーザーはナチュラルな状態で投稿にリアクションをしたり、自分でSNSに情報を発信したりしますよね。
そのため私たちは、アンケートやインタビューで顕在化しないような、より本質的(自然体)なインサイトを得られると考えて、SNSに注力することにしたんです。
SNSに注力することで、より本質的なユーザーインサイトに到達できる。
―――ありがとうございます。企業様からの反響としては、どのような声がありましたか
クライアント企業様からもっとも多い反響は、私たちのサービスによって企業と求職者間の情報のズレがなくなったという反響です。
求職者が本当に求めている情報のニーズがわかるので、企業側はインサイトに基づいた情報発信が可能となりました。
それが企業と求職者との情報の非対称性を解消する、大きな手段となっています。つまり、企業が、どのような人材を求めているのか、求職者がどのような情報を必要としているのか、といったことが明確になります―― それにより求人広告や採用情報の質が、大幅に向上していくという仕組みになっています。
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