EXIDEA
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2019.08.19

笑顔の裏に秘めた覚悟。EmmaTools™エンジニアチームを牽引する開発マネージャーの仕事の流儀。

こんにちは、コミュニケーションデザイン室の山本です。

今回私がインタビューしたのは、プラットフォーム開発事業部のマネージャーを務める西川 浩人さん。 実は、私山本がEXIDEAに入社して、一番最初に採用内定が決まったのが西川さんだったので、当時のことは今でも鮮明に覚えています。

長髪、マンバン、愛するレッド・ツェッペリンのドラマー、ジョン・ボーナムTシャツの出で立ちとは裏腹に、繊細さと優しさに溢れ、時にうちに秘めた情熱がほとばしるEXIDEAの”フルスタックおじさん”こと西川さんのインタビューをお届けします。

西川 浩人(Hiroto Nishikawa)
執行役員/システム開発部長。前職のコガソフトウェア株式会社では、金融系大規模 PJ の常駐 SE を4年半、某国内 IaaSの受託開発を6年半経験。専門とする言語は「Java」、「Ruby」、「PHP」。サーバーサイド、マネジメントに加えて、クラウドサービスの内側を構築する経験から培った OS(Linux)、ネットワークを得意とする。自社製品の開発に挑戦するため転職活動を行い、EXIDEA の組織文化やコアバリューに惹かれてジョイン。現在は、「EmmaTools」の開発責任者として、開発、運用、組織作りに従事している。

喜んでくれる人が目の前にいる幸せ。

まずは簡単に西川さんの業務内容を教えてください。

大きくわけて3つの仕事をしています。
プラットフォーム開発事業部が何をしているのかというと、社長が掲げるMissionとVisionを達成するために、SEO/コンテンツマーケティングプラットフォーム“EmmaTools™”の開発、運用を行なっています。私はそのマネージャーとして、

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①新機能の検討、設計、開発

②システムのトラブル対応、品質向上のための改修

③エンジニアチームのマネージメント、組織づくり、採用
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この3つの仕事を担当しています。

入社して5ヶ月ですね、振り返っていかがですか。

期待していた通り、いやそれ以上に大変というか、「鍛えられてるぜー」て感じですね(笑)。

開発スピードだったり、仕様書がない環境だったり、想像はしていたのですが、軽く超えてくるというか。
10年間色々経験してきたつもりではいましたが、有難いことにそれでも新しいことやチャレンジすることが多いです。ただ大変なことの中でも、良かったと思えることはあります。

それは喜んでくれる人が目の前にいるということ。

EmmaTools™を使ってくださるお客様に喜んでいただきたいというのは当然ありますが、
社内のエンジニアではない人からもらえるフィードバック。

「もうこんなのできたんですか!すごい!」

エンジニアからしたら技術的には大したことないものだったりするんですけど、
技術的なこと以上に一緒に仕事している人の役に立てているという感覚。

みんなの「これやりたい」「こうだったらいいのに」という願いや思いを、
エンジニアが代わりにプログラムに落とす、それが喜ばれる。

これ以上幸せなことってないと思います。

自分の人生なんだから自分でなんとかしなさい。

お話聞いていると、熱いものが込み上げてきますね。
ちなみにEXIDEAにご入社される前はどんなご経歴だったんですか?

そうですね。少し私の経歴をお話させて頂くと、
「音楽」と「家族」と「仕事」っていう3つのキーワードがあります。

まず学生時代から20代中盤までは「音楽」ですね。
もう少し具体的に言うと、バンドのドラマーをやっていました。

中学3年の時に友人が半ば強引に勧めてきたレッド・ツェッペリンの楽曲にはまってしまい、
大学進学と同時に1人暮らしを始めたタイミングで自由を与えられ、そこからはもう完全に音楽一色。

平日はバンド(サークル)メンバーとの練習かバイト、土日は社会人バンドへの参加と個人練習をひたすら繰り返す日々を過ごしていました。

とにかくレッド・ツェッペリンのドラマーにすごく憧れていて、来る日も来る日も叩いてましたね。

そんな私も大学4年生になりとりあえず就職活動をしてみたりもしたんですが「働きたくない」と思っていたもんですから最終選考で全部不合格。卒業後は親戚の会社を手伝うために地元に戻るも諦めきれず、音楽活動に専念することを選びました。

良い演奏さえできればうまくいくと考えていたので「おれはレッド・ツェッペリン全部叩けるんだ」ってイギリスの音楽事務所の門を叩いたり、アメリカの音楽テーマパークに自分を売り込んだり、思いつくことはなんでも。

今考えると、相当浮いていましたね。
自慢でもないですが、Youtuberが流行る遥か前に、Youtubeに自分の演奏動画あげてましたし(笑)。

すごい!ただ、いつエンジニアと言う言葉が聞けるのでしょう?(笑)

これからお話します(笑)。

お話しした通り、色々と音楽活動をしていたわけですが、1人で出来ることには限界があったのと、
学生の頃から音楽一色の私を理解し支えてくれていた妻の妊娠をきっかけに区切りをつけました。
ここから私の経歴における「家族」と「仕事」が出てきます。

ただ、当時の私は「まだ音楽がやりたい」というのが本音でした。
なので、「レッド・ツェッペリンがめちゃくちゃうまく弾けるギターの人がいる」「働き口も多い」「妻の転勤先も東京」という理由で上京し、その時に縁があったのが前職のコガソフトウェアという会社で、エンジニアのキャリアを始めることになったんです。

なるほど!ではエンジニアとしてのキャリアは順風満帆だったのですか?

仕事を始めてしばらくは正直ボチボチといった感じでした。
なにせ音楽を第一にした生活を送りたいと思っていたので、月曜はキツイし、なかなか勉強をする気にもならない。いわゆる、ただ与えられた仕事をこなすような日々を過ごしていました。

なんとなくモヤモヤした日々を送るなかで、転機となる出来事が起きました。
それは2010年、リーマンショックの影響で会社が倒産の危機に直面した時の上長面談です。

外部の会社に出向していたのですが、ある日上長から会社に呼び出され面談をすることになりました。今後の人事制度や待遇面に関する変更の説明を受けると。

今考えれば、業績が傾いているのですから会社が生き残るための致し方ない変更を社員として受け入れて踏ん張るべきところだったのですが、当時の私は不満を抱き、倒産の危機に際してさえなお、制度変更ばかりに注目し、質問事項を書き並べて会社に戻ったのです。

ただ面談の場で上長の口から出た言葉は、私の想像とは全く異なりました。

「君の質問に答える気はないよ。それよりこの半期でチャレンジしたこと、できるようになったことを言いなさい。」

一体何を言ってるんだ?と腑に落ちないながらも一通り取り組んだことを答えました。すると、

「何?たったそれだけ?」

思いもよらない言葉が返ってきました。そして、次の一言を投げかけられました。

「君は会社が何かしてくれると期待しているからそんななんでしょ?会社がどう変わろうと、自分の人生なんだから自分でなんとかしなさい。

苦労は買ってでもする。

西川さんにもそんな時期があったんですね。その後はどうだったんですか?

面談の後からは色々と考えるようになりました。

上長の言葉はその通りで、周囲がどうであろうと全ては自分の人生。
会社員として働くことを決めたのも、エンジニアになると決めたのも、今の会社を選んだのも全て自分。

だから私は、音楽だけでなく仕事でも幸せになるんだというのを強く心に決めました。
どうせやるなら、いつか振り返ったときにエンジニアとして何か残せるようにしたい。

そうすると、不思議と仕事が楽しくなってきて。
人がやりたがらないことや大変なこと、嫌なことでも自らするようになりました。

お客様の業務をしていたので詳細はお伝えできないのですが、大規模開発案件で EXCEL の資料をひたすら作るような仕事から、開発らしいこともさせてもらえるようになって、新規開発のメンバーにも選ばれて、今度はメンバーのマネジメントも任せられるようになって、気づけばあっという間に10年近い月日が流れていました。

その経験が今の自分を支えていると本当に感謝しています。

かなり順調なキャリアアップですね。なぜ転職を?

勤続10年の節目を迎えた時にふと、思ったんです。

「このままでいいのか」と。

気がつけば職場の尊敬できる先輩や上司は辞めていってしまった。
私自身も社内で上から数えた方が早くなり、ゆくゆくは部長のキャリアも見えてきて、社内で自分を評価する人間も全員顔見知り。

一方でIT業界全体を見回すと、多くの企業が開発の内製化を進めている。
このまま同じ環境にいるのでは、成長が鈍っていき、競争に負けてしまう。
自分はもともと怠惰な人間だとわかっているので、ムチを打たなければ。

それにエンジニアとして自社プロダクトの開発はやはり憧れがありましたし、次の10年を振り返った時に息子にこれを俺が作ったんだと自慢できるものを作りたい、というのもあって、転職を決意しました。

面接でもおっしゃってましたね!なぜEXIDEAに?

ちょっと語弊がある言い方かもしれませんが、Mission、Visionをピュアに語る社長の本気さと、
その社長と一緒にMission、Visionを本気で実現しようと考えている仲間がいることに惹かれたからですね。

もちろん、自社でWebサービスを開発している会社という前提で探していましたが、それ以上にそういったことを大切にしていました。

the SHARE(EXIDEAのCore Value)って本当にいいなと思っています。
私なりにですけど、仕事での日々の言動には気をつけてきたつもりでいて、
自分が大切にしているからこそ、一緒に働く人もそうであってほしい。

人生一度きりなんだから、やっぱり全力投球で仕事がしたい。
もともと働きたくなかったから始まっている人間なので、余計にそれを大切にしている。

選んだ仕事、環境、今は自分の責任でしかないのだから、それをベストにするしかない。
だから、愚痴とか不満なんて言ってる暇はなくて、真剣に思いっきり仕事をする。

ただ、どんなに1人で頑張ってもできることは限られている。
仕事に真剣に向き合うからこそ、まわりもそんな人と仕事がしたい。

お互いがそんな仲間だったら気持ちよくいい仕事ができるじゃないですか?

それが、EXIDEAではできると思ったんです。

家庭・趣味・仕事、全部妥協せず幸せになる。

入社後、もっとも印象深かったことはなんですか?

入社早々のEmmaTools™新機能開発の優先順位付けミーティングですね。
発言するのをおこがましいと感じたし、背負っているものの違いを痛烈に感じたからです。

これまでの経験では、完璧に近い良いものを作る。これが大切でした。
もちろん良いものを作るのは大切だし間違ってはいないと思います。ただ、
大前提にユーザーがいて、ニーズを満たしたり課題を解決することができるのか、
それは売れるのか、どのくらい売れるのか、購入率や継続率にどのくらい影響を及ぼすのか、
事業計画にそって開発・販売するためには何をするべきなのか。

ビジネス・マーケット目線でプロダクトを開発するのと、システム・プログラム目線で開発することの明確な違いを強烈に感じた出来事だったので、とても印象に残っています。

まだまだわからないことも多いですが、幅広くスキルを磨いて、
事業やマーケットにインパクトのある開発や開発組織構築を牽引していきたいと思っています。

最後に、西川さんにとって仕事の流儀とはなんですか。

安定した収入がない頃から私を理解し支えてくれた妻がいなければ、決してここまで来ることはできませんでした。

音楽やドラムと出会えたおかげで、人生が何倍にも豊かになりました。

だから、私にとって大切なものは、家庭 > 趣味 > 仕事で、この順番が変わることはありません。

これに対して、一度きりの人生の中で、二度と戻ってこない時間のほとんどを仕事に費やしている。

「生活のため」、「お金のため」、これだけの理由で割り切れるわけがない。

会社員として仕事をすると決めたのだから、その環境で過ごすことが最高の人生であると確信するまで、全力で仕事に向き合う。

一緒に仕事をする仲間は最高のチームメイトであると信じ、自分も仲間にとって最高のチームメイトであるために常に努力する。

もちろん、調子が悪い時もあるし、気分が落ち込むこともあります。

そんな時でも、チームで働いていると、いつの間にか元の調子に引き上げられることもあるし、周囲にカバーしてもらえることもある。

自分もチームメイトにとってそんな存在でありたいし、誰かの調子が悪い時は、その人の調子が戻るまでサポートしてあげたい。

互いに信頼が確立された関係で、チームワークの幸せを感じながら、高い目標に全力で打ち込んでいたい。

そんなことを大切に仕事をしています。

-編集後記-

うちのフルスタックおじさんはいかがでしたか?最高じゃないですか?

最後までご覧いただきありがとうございました!