【グロースハック事例集】海外最先端のグロースハッキングを4つ紹介!

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【グロースハック事例集】海外最先端のグロースハッキングを4つ紹介!

シリコンバレーを中心に広まった新たなマーケティング手法であるグロースハック(Growth hacking)。

ドロップボックスを爆発的な成長に導いた伝説のグロースハッカー、ショーン・エリス氏が2010年からグロースハックという言葉を使い始め、グロースハックという手法は日本でも徐々に有名になりつつあります。

当ページをご覧のみなさんも、

「グロースハックの事例をもっと知りたい!」
「成功事例からビジネスの改善施策となるヒントを探りたい!」

このようにお考えではないでしょうか。

そこで当ページでは、数々の海外カンファレンスに足を運ぶEXIDEA JOURNAL編集部が、海外最先端のグロースハック事例を調査し、ご紹介致します。

まだ、日本ではあまり有名でないグロースハック事例も含まれているので、有名事例以外の情報が知りたい方も、読んで頂けば幸いです。

それでは、実際にグロースハック事例を紹介する前に、グロースハックにおいて非常に重要となる概念であるノーススターに関してご説明させてください。ノーススターを理解することで、グロースハック事例からより深い学びを得ることができます。

早速見ていきましょう!

グロースハックに欠かせないノーススター(North Star)とは?

グロースハックは、定量データと定性データの両方から深い洞察を得て、会社成長の妨げとなっているボトルネックを改善し続けることで非連続的な成長を達成するものです。

それを実行するためには、ビジネスの成長に最も寄与する指標、ノーススター(North Star:北極星)を見つけることが最重要だと、ショーン・エリス氏は述べています。

思うようには成長しないビジネスの多くは、そもそもノーススターを見つけられておらず、成長には関係のない、無意味な数字に対してテストし、改善施策を試みているケースが多いためです。

以下がノーススターの例となります。

【Facebook】1日のアクティブユーザー数(DAU)
→1日の投稿数はノーススターではない

 

【Airbnb】宿泊予約数
→アクティブユーザー数、アプリのインストール数はノーススターではない

グロースハックの事例においては、ノーススターの発見が大きな役割を果たします。当記事でもノーススターが何で、ノーススターに対してどんな改善施策を行ったかも解説していきますので、そこも注目して読んでみてください。

それでは、ここからは実際のグロースハック事例を見ていきましょう。

DropBox:紹介インセンティブによるグロースハック事例

ドロップボックスの事例
DropboxとはアメリカのDropbox, Inc.が提供するオンラインストレージサービス。サンフランシスコに本社を構えています。

クラウド上にファイルを保存することができ、バックアップ目的の他、複数人で同一ファイルを共有する際にも使える非常に便利なサービスです。

また、オンライン上で常に同期をしているため、複数人で作業する際にも、常に最新のファイルが共有されることから、プライベートユースはもとより、法人でも多く利用されています。

2008年9月にサービスをスタートしたDropboxですが、2018年2月時点で5億人のユーザーを誇る巨大サービスです。

ドロップボックスのノーススター

Dropboxはサービス開始後しばらくして、グロースハックの第一人者として、当時からシリコンバレーでは有名だったショーン・エリス氏を会社に迎え、成長に向けて舵を切ります。

そこでまず、ショーン・エリス氏は、ユーザーに対して簡単なアンケートを行い、PMF(Product Market Fit:製品が市場に受け入れられている状態のこと)を測りました。

アンケートの内容は、以下のようなものです。

    もしもこのサービス(Dropbox)が使えなくなったら、あなたはどれほどがっかりしますか?

  • すごくがっかりする
  • すこしがっかりする
  • がっかりしない
  • 既に利用していない

みなさんも、現在愛用しているプロダクトがあれば考えてみてください。そのプロダクトが明日から使えなくなると、すごくがっかりするのではないでしょうか。

ショーン・エリス氏によれば、『すごくがっかりする』の回答が4割を超えるプロダクトは、成長するポテンシャルがものすごく高いとのこと。

アンケートの結果、Dropboxは驚異的な数値を残したため、ショーン・エリス氏は、成長できることを確信します。

加えて、別の調査によって、ユーザーの3人に1人は既存ユーザーからの紹介によってDropboxを使い始めていることを突き止めました。

ここまでで、Dropboxは製品が素晴らしく、かつ紹介によって伸びる可能性があるということがわかります。

つまり、口コミによってユーザー数を増やすことがDropbox成長の鍵(ノーススター)であるということです。

ドロップボックスのグロースハック手法

ノーススターである口コミを増やすにはどうすればいいか?ショーン・エリス氏は考えました。

辿り着いた答えは、紹介インセンティブです。友人知人にDropboxを紹介し、紹介された側がDropboxをダウンロード・インストールする度に、紹介者と紹介された側の双方に、容量をプレゼントするというやり方でした。

紹介1件につき、500MB、最大で16GBまで無料でもらえる仕組みです。(当時では大きい容量でした)

この施策は、数々あるDropboxの施策の中でも、ユーザー登録数を60%以上伸ばした、最も効果的なグロースハックとして語られています。

また、このDropboxのグロースハックが驚異的なのは、広告費を一切使わずに、ユーザー数を爆発的に伸ばしたこと。

実際に、Dropboxのユーザー数はサービス開始後の約10万人から14ヶ月で400万人まで伸びています。

考察

このDropboxの紹介インセンティブの素晴らしいことは、紹介した側、された側の両方にメリットがあり、それによって口コミの拡散を促したことです。

それができたのも、Dropboxというサービスが最大限の価値を提供するのが、簡単にファイルを共有し、無制限とも思えるストレージを使えること体験だということを、調査で見つけ出せたため。

自社プロダクト・サービスの価値を見抜き、更にどうしたらもっと多くの人に使ってもらえるのかを考え抜いた結果がDropboxのグロースハックに繋がりました。

Dropboxの事例から学べることは、とにかくユーザーが自社プロダクト・サービスのどこに価値を見出しているかを見抜くことの大切さです。

続いては、自社サービスの本当の価値に気づいたことで、大きく成長を遂げた事例をもう1つ紹介致します。

Yelp:ユーザーデータ分析によってビジネスモデルを転換

yelpの事例
Yelpは世界最大のローカルビジネスの口コミサイト。食べログやRettyのように飲食店のみならず、美容室やクリーニング店、病院までもありとあらゆるローカルビジネスのレビューが掲載できるのが特徴です。

日本ではあまり知られていませんが、アメリカをはじめ世界では超人気のサービスで、約1億4200万人(2015年時点)ものユーザーを誇ります。

Yelpのグロースハック:データ分析によるユーザーインサイトの発見

今でこそ口コミサイトとして大成功しているYelpですが、設立当初は多数の類似サービスに埋もれており、成長のきっかけを掴めないでいました。

そんなYelpに転機が訪れたのは、データ分析による新たなユーザーインサイトの発見です。
Yelpのユーザーデータを分析した結果、あまり目立った機能ではなかったにもかかわらず、レビュー機能を利用しているユーザーが非常に多いことが判明しました。

実験的に、レビュー機能を全面的に押し出してみると、ユーザーからの反応が非常に良かったため、おすすめの店や業者を友達同士で尋ね合うビジネスモデルから口コミサービスに転換したのです。ここからYelpの快進撃が始まります。

Yelpのグロースハック:ノーススターである口コミ数を増やす仕組み

口コミサイトである以上、Yelpのノーススターはビジネスの口コミ数です。Yelpがどのように口コミ数を増やしたかに、グロースハックの真髄が見れます。

口コミ投稿数を増やすには、ユーザーを動機付けすることが必要です。Yelpの場合は、主に以下の2つの方法を用いました。

  • ヘビーユーザーにYelpエリートの称号を与え、承認欲求を刺激する
  • 公式イベントを開催し、Yelpにロイヤリティを感じてもらう

1つずつ見ていきましょう。

ヘビーユーザーにYelpエリートの称号を与え、承認欲求を刺激する

Yelpでは、レビューを多く書いたり、他のユーザーと頻繁にコミュニケーションを取り、Yelpのコミュニティ活性化に貢献している一部のヘビーユーザーのことをYelpエリートと呼びます。

Yelpエリートは、自薦他薦によって推薦されたユーザーが「エリート協議会」で審議にかけられて承認されることでもらうことができる称号で、Yelpの中ではステータスの証です。

実際には、ヘビーユーザーが多いアメリカ西海岸では、Yelpエリートだとちょっと尊敬されたりすると言います。

このように、ヘビーユーザーに特別な称号を与えることで、ユーザーの承認欲求を刺激し、より多くのレビューを書くことを動機付けしているのです。そのことが口コミ数の増大に寄与しています。

公式イベントを開催し、Yelpにロイヤリティを感じてもらう

また、Yelpはオンライン上のみならず、ローカルのオフラインコミュニティづくりにも力を注いでいます。

その方法として、Yelper(Yelpユーザー)が招待されるイベントを開催し、立食パーティなどを無料で開催。Yelpの「人々と素敵なローカルビジネスをつなぐ」というミッションを体験してもらう場を提供しています。

また、Yelpエリートにはワンランク上のイベントがあり、豪華な食事や非日常的な体験ができる場を用意しています。

例えば、クルーザーを貸し切ってYelpエリートのみでクルージングを楽しんだり、高級焼肉の食事イベントに無料で招待といったものです。

そうすることで、ユーザーはYelpに対してロイヤリティを感じますし、ローカルコミュニティと実際に関われ、Yelpをリアルで体験することができます。

このようにして、Yelpでは金銭面ではなく、ユーザーを内側から動機付けすることで、ノーススターである口コミ投稿数を増やしていき、巨大サービスへとグロースしていたのです。

考察

Yelpがグロースハックに成功したきっかけは、深いデータ分析によって、ユーザーがサービに対して感じている本当の価値を見出したことです。

もし、レビュー機能がYelpの提供する最大の価値体験であることに気づかず、ビジネスモデルの転換を図らなかったら、今日の成功はなかったでしょう。

Yelpのグロースハック事例からは、改めて、ユーザーの行動を調査することとデータ分析の大切さを学べるのではないでしょうか。

続いては、徹底したデータ分析によって、グロースハックの手がかりを見つけたTwitterの事例を紹介致します。

Twitter:コホート分析によって利用継続率を改善した事例

Twitterのグロースハック
Twitter(ツイッター)は、メッセージや画像、動画などをツイート(投稿できる)サービスで、ソーシャルメディア(SNS)の1つです。

月間のアクティブユーザー数(MAU)は、世界で3億1900万人にも及び、巨大なサービスとして知られています。

Twitterのグロースハック

Twitterのようなプラットフォームにとって、日々のアクティブユーザー数を増やすことが重要なのですが、Twitterは当時、獲得したユーザーを維持するのに苦労していました。

アプリをインストールしても利用に繋がらない。たとえ、使っても一度のみで、継続的に利用されない。このような課題を抱えていました。

そこで、Twitterは大規模なデータ分析を行います。コホート分析を通じて、『フォロワー数が30人以上』であることが、長期ユーザーになるための条件であると突き止めました。

コホート分析では、ユーザー獲得日から特定期間のユーザー行動を分析することが可能です。ユーザーの利用継続率も測定できます。

コホート分析を行うことで、長期ユーザーになることと相関関係にある数値、因果関係のある事象を割り出すことができるのです。

また、Twitterが別で行った電話調査で明らかになったことは、30人をフォロワーすることで、自分の世界で友人や有名人のニュースを追いかけられるというTwitterが提供する価値を最大限に味わえるということでした。

Twitterの成長の鍵(ノーススター)は、いかにユーザー登録をした段階で、30人ほどのフォローを作るかということだったのです。

この情報から、Twitterはユーザー登録をした直後のフォロー先提案を洗練させていき、ユーザーの継続率を高め、成長していったのでした。

考察

Twitterの事例からは、成長に寄与することに因果関係にある数字を見つけること、加えて、統計学の知識の大切さが伺えます。

Twitterの利用継続率と相関関係がある数字は数多くありましたが、Twitterのデータアナリストチームは、相関関係があるからと言って、それが因果関係につながるわけではないということを知っていたのです。

もし、Twitterが利用継続率と相関関係のある別指標の改善に取り組んでいたら、このグロースハックはなかったでしょう。

さて、次で最後のグロースハック事例になりますが、エンジニアが大活躍したことで有名なAirbnbの事例をご紹介致します。

Airbnb:高度な技術によってグロースハックした手法

Airbnbの事例
Airbnbは2008年に始まった世界最大級の民泊プラットフォーム。家を借りたい人と家を貸したい人をマッチングさせます。

ホテルとは違い、実際に人が住んでいる家に泊まれるという体験から、暮らすように旅ができると若者を中心に、非常に人気が高いサービスです。

2017年には売上高が26億ドルを超えるなど、Airbnbは開始から10年ほどで世界最大級の旅行プラットフォームとなっています。

Airbnbのノーススター

Airbnbのノーススターは前述のように宿泊予約数です。しかしなぜ、一見重要指標に見えるアクティブユーザー数やアプリのインストール数ではないのでしょうか。その理由は、旅行の特性にあります。

旅行は年に3~4回程度するのが一般的です。いくらアプリを気に入っていても宿の予約を毎日するわけではありません。

アクティブユーザー数やインストール数は間接的に収益に関与するでしょうが、体験をしない限りは「暮らすように旅をする」という価値を経験したことにならないですし、グロースに寄与する口コミも生まれないのです。

Airbnbのグロースハック①プロのカメラマン

Airbnbにはグロースハックした有名な事例が2つあります。1つ目は宿の写真をプロのカメラマンに撮ってもらうということでした。詳しく見ていきましょう。

ファウンダー(創業者)であるジョー・ゲビア とブライアン・チェスキーは世界でも有名な観光地であるニューヨークで、宿泊予約数が伸びていないことをデータから割り出します。

その原因を探ったところ、写真のひどさが際立ったそうです。実際に宿泊をする家の写真が魅力的ではないところにユーザーは泊まりたくないだろうというのが、2人の仮説でした。

そこで、プロのカメラマンに撮影をお願いできるサービスを考案し、プロが撮った写真と元の写真を差し替えたところ、宿泊予約数が2~3倍になったと言います。

これは、他の大都市でも効果が証明されて、今では、プロのカメラマンに写真を依頼することは会社公式のサービスとなりました。

実際に、ビフォー・アフターを見れば写真の大切さがわかりますよね。
before-after*引用元:https://www.airbnb.jp/professional_photography

Airbnbのグロースハック②クレイグスリスト(Craigslist)

Airbnbのグロースハックを語る上で外せないものがクレイグスリストを使ったものです。

クレイグスリストとは、ローカルの方が情報を投稿するコミュニティサイト。毎月20億ものPV数を誇り、かつ不動産情報も扱っているということから、Airbnbにとっては業界最大手クラスの競合でした。

Airbnbはこのクレイグスリストを利用して、大きなグロースハックを成し遂げます。

行った施策は、Airbnbの投稿をクレイグスリストにも自動投稿するというものでした。そうすることで、莫大なPV数を持つプラットフォームの力を利用して自らのユーザーを獲得することに成功したのです。

これだけ聞くと、たいしてすごいことに聞こえないかも知れません。しかし、クレイグスリストを利用したグロースハックの特筆すべき点は、プログラミング技術を駆使したことです。

と言いますのも、クレイグスリストはAPI(機能を実装するための仕様書のようなもの)を公開しておらず、上記のような同時投稿は技術的に不可能だとされていました。

それをAirbnbの優秀なエンジニアがリバースエンジニアリングでコードを解析し、同時投稿を可能にするための仕組みを構築したのです。

クレイグスリストを使ったグロースハックでAirbnbは広告費を1円も掛けることなく、ユーザー数を急増させることに成功しました。

ちなみに、Airbnbはしばらくしてクレイグスリストからブロックされてしまいました。

考察

Airbnbがクレイグスリストを利用したグロースハックが有名になったために、『グロースハック=テクニカルなものでエンジニアにしかできない』というイメージがあるようですが、本質はそこではありません。

Airbnbの場合、広告を打ち、ユーザーを増やす方法も考えられますが、Airbnbは広告を打つことはしませんでした。

グロースハックの考え方は、お金が潤沢ではないスタートアップから生まれてきたものです。お金がない中で、どうやってビジネス成長させるかというところにグロースハックの真髄はあります。

クレイグスリストに同時投稿できれば、広告費を掛けずに莫大なユーザーを獲得できる。

このような費用対効果を常に念頭に置いた発想こそがグロースハックを支えるものであり、Airbnbのグロースハック事例から学ぶものです。

「ビジネスや事業を成長させるために、広告を打つなどお金を掛ける以外にできることはないか」グロースハッカーとして、このことは常に考えましょう。

まとめ:グロースハッカーにはデータ分析が欠かせない

当ページでは、数々の巨大企業のグロースハック事例を紹介してきましたが、いかがでしたか。

それぞれのケースで、方法は違いますが、グロースハックを成功させたのには、深いデータ分析が関わっています。Airbnbにおいては、少々強引な方法ではありましたが、プログラミングのスキルを利用したものでした。

みなさんが知りたいような事例は見つかりましたでしょうか?

もし、
「この記事が良かった!」
「グロースハックの事例集が参考になった!」
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それでは、最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。EXIDEA JOURNAL編集部の吉高がお送りしました。

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