EXIDEA
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2021.03.30

突撃お宅訪問!刺激を愛する梶野CTOに仕事・組織論を聞いてみた。

突撃お宅訪問というEXIDEA初の試みに挑戦したのは、刺激に愛し愛された男「梶野CTO」だ。

刺激と書いて「カジノ」と読み、梶野と書いて「シゲキ」と読む。梶野CTOを語るには、刺激は外せない。

今回、エンジニアという枠では収まらない彼の一風変わったスタイル「カジノ流」にシステム開発部部長の西川が迫る。

梶野 尊弘(Takahiro Kajino)
執行役員/CTO。大阪大学工学部電子情報工学科卒業後、株式会社DISCOへ入社。新卒採用プラットフォームの開発運用に従事。Webアプリ、スマホアプリの開発/運用、性能改善/PM/データ分析基盤/クラウドインフラなど、多岐に渡る経験をした後に株式会社EXIDEAにジョイン。現在は、「EmmaTools」のインフラ改善、基盤構築から自然言語処理までフルスタックに活動している。幅広いのはスキルだけでなく趣味も同じ。スノーボード、キャンプをはじめ、インドア系ではヒューマンビートボックス、モノマネまで。受け継いだ姓「カジノ」に恥じない生き方をすることを心に決めている。

テレビなし!作業環境メインの「ザ・シンプル部屋」

彼の自宅はとある東京23区内の駅近マンションである。しかも徒歩50秒という近さ!

「物件はアクセス最優先、以上。」という潔さが彼らしい。効率化好きなCTOがもう出てきている。

部屋に入るなり「実はこれ、昨日買ったんですよ」とスノーボードを見せてくれた。

購入を思い立ったその日の業務終了後、閉店30分前のスポーツ用品店に駆け込んで購入したとのこと。思い立ったが吉日男子(笑)

「自宅に何か目を引くものがあれば撮影したい」と事前に伝えていたが、予想の斜め上を行くモノが登場

一人暮らし用の部屋のため広くはないが、物が少ないため割とスッキリしている。

デスク、ベッド、ソファー、ロードバイクは黒系で統一されていてシックな印象。

彼の仕事場を拝見。作業環境は2箇所あり、タスクによって使い分けている。リモートの打ち合わせやコードレビューの時は、トリプルティスプレイのデスク。

本棚にはウィスキーがスタンバイしている。オンライン飲み会にいつでも突入可能な状態。

一方、ブレインストーミング等、ラテラルシンキングでアイデアを出す時はソファーで行うという。

革張りの一人掛けソファーで、リラックスし、頭をクリアにして考えると良いアイデアも湧いてきそうだ。

効率化を追及したルーティンに注目

CTOというと本棚に技術書がぎっしり並んでいる部屋を想像するが、書籍は意外と少ない。

聞いてみると、「本を最近ごっそり捨てた」とのこと。情報収集はもっぱらYouTubeなのだそうだ。

「多くの人が書籍から得るような情報でもYouTubeでインプットすることが多いですね。良い動画は何度も視聴します。難解な内容でも繰り返し見ることで脳が慣れてきて、だんだん理解できるようになるんですよ。」

繰り返し聞き流すことで理解するというのは、かの有名な英会話教材と同じ理論だ。

起きている間は基本的にYouTubeを流しっぱなしにして、耳から情報をインプットしている。何をするにも同時進行というわけだ。

シャワーは朝と夜の1日2回を欠かさない。これは単にキレイ好きというわけではない。彼の特技であるヒューマンビートボックスの練習時間でもあるのだ。

朝食後のルーティンはストレッチからの筋トレ。有酸素運動は嫌いなのでジョギングはしない。

筋トレのメニューの逆立ち腕立てを披露してもらった。これも短時間で効率的に身体に高負荷をかけられるというもの。

食事は Uber Eats で済ませるか、自炊する時はうどん。香川県出身の彼の主食は、地元から取り寄せた讃岐うどんと醤油で作ったぶっかけうどんなのだそうだ。

入社後1年でCTOに

ここからは梶野CTOの思想、哲学に迫ってみたい。まずはEXIDEAでの活躍ぶりを簡単にご紹介する。

彼は、EXIDEAで2人目の社員エンジニア、1人目のSREとして入社した。

自社プロダクト EmmaTools™ について、設計書や手順書が一切ない状態からインフラの脆弱性を洗い出し、アーキテクチャの再設計と移行を実施。

人的資源や予算が限られている中、自然言語処理による高度なAI機能の開発を目指し、インターン主体のデータ分析チームを立ち上げ、データ分析・機械学習基盤の構築を推進している。

入社1年後、CTOに就任。EmmaTools™ の開発・運用に加えて、新規サービスの開発プロジェクト立ち上げから情報セキュリティの整備まで、社内のIT領域全般に携わる。

良いチームを作り上げるために、チームの分割単位やメンバーの組み替え、流動性を上げる試みをくり返している。

全社で定期的に実施している「ラフールサーベイ」では、インターン生チームのエンゲージメントスコアが100点満点という脅威的な結果を記録。

取材当日のランチは Uber Eats でジャンクフードを注文。コロナ時代に大活躍の Uber Eats だが、効率化にも大貢献している。

思考のキャップを外す「カジノ流問題解決術」

CTOともなれば、技術力はもちろんのこと、総合的な問題解決能力が求められる。

梶野の場合、「思考のキャップ(蓋)を 外すこと」から始まる。

「できない理由から探す人、意外と多くないですか?」と梶野は言う。

厳しめの言葉だが、課題に直面しているときには誰しも陥りがちなことでもある。

自分の得意分野や、これまでにやったことがある方法に固執して、そこから外に出ようとしないため「専門分野じゃないから」「技術的に難しいから」と止まってしまう。

「トレンドの技術にこだわりすぎる人もいますよね。新しい技術を追いかけることはもちろん大切ですが、確からしいものを作れるなら、技術の新旧は関係ない。」とも。

使ったことがない技術が必要なのであれば、外注を検討するなど方法は考えられるはずだ。

※ちなみに最近パーマをかけてイメチェンに成功。身なりにも気を抜かない。

続いて「既成概念を疑うこと」。ステレオタイプな考えを一旦消して、クリーンな状態で物事を見ることも大切だ。

例えば、岩盤浴。今ではメジャーだが、硬く熱い石の上に寝転び、リラクゼーションを得るという方法がマネタイズされている。

人が寝るといえばベッドなどやわらかいモノ、だが、石、しかも熱い石の上に寝てもらうビジネスを思いついた人はスタンダードを覆す考え方の持ち主だ。

梶野の場合、「いかにコードを書かずに実現するか」という発想を大切にしている。

「コードは書いた瞬間から負債化していくので。マネージドサービスを積極的に使うのは当然のこと、ノーコードのサービスもどんどん登場してきています。それらを使いこなせるようになることが今後は重要になっていくと思います。」

スタンダードを疑う梶野の感性は、ことわざにも例外なく向けられる。

「例えば「百聞は一見に如かず」とか、本当にそうか?と思うんですよね。仮に脳内でシミュレーションを101回以上反芻したら、一見に匹敵するかもしれないじゃないですか?」

大学で機械学習を専攻していた彼らしい発想だ。スタンダードだけにとどまっていては新しいものは生まれない。経験と知識をつなげて別のものを生み出す。これが「カジノ流」なのだ!

フリーランスで通用するスキルを持ちながら、企業で働くことを選ぶ理由

梶野がEXIDEAにジョインする前は、フリーランスとして独立することを考えていたという。

そんな彼が企業で働くことをもう一度選択した理由について、次のように語る。

「フリーランスだと、可処分所得が多く、案件を選べて柔軟な働き方ができるメリットがありますよね。一方、企業に所属すると、事業や経営における意思決定に直接関わることができるし、チームを率いて一人の力ではできないこともできる。さらに現在は、企業に所属しながらフリーランス(副業)もできる時代に変わってきました。そうなれば、企業に所属する方が、取れる選択肢が多いんです。」

では、なぜEXIDEAを選んだのか。

「社会の当たり前が当たり前なことに飽きてしまって。マジョリティな考え方ではない人がいる組織で働きたい、と探していた時に出会ったのがEXIDEAでした。」

ジョインして1年半ほど経つが、当時の決断を振り返ってどうか。

「自分が持っていない考え方を持った人から刺激を受けられていますね。また、コロナの影響もあり、働き方がより柔軟になってきた。フリーランスでも案件を選びにくくなり、会社員でいることのデメリットがますます減ってきていると思います。」

「インタビューの写真ってこんなやつですよね?」と、例のポーズを決めてくれた

梶野が描くCTOとエンジニア組織像

入社1年でCTOになった梶野だが、今度はCTOが会社に一人というスタンダードについて考えている。

「そもそも CTO って1人しかいちゃいけないんですかね?例えば CTO を持ち回り制にすることもあり得るかもしれません。可能性としてゼロではないことは全て模索していきたいですね。」

CTOだとしても、得意な分野とそうでもない分野がある。そこで、メンバー全員がCTOのマインドセットを持って、それぞれの得意分野を活かし、フラットにアイデアを出し合いながら、実験を繰り返している組織ができたら・・・?

それは「カジノ流」の最高組織になるはずだ。