BPAフリーとは?欧米で規制対象の物質と、避けられる商品を紹介

プラスチックフリー

マイボトルや容器など、最近よく見られるBPAフリーの認証マーク。

近年、BPAによる健康被害への懸念が高まってきたため、「BPAフリー」という認証マークがついた製品がよく見られるようになってきました。

しかし、BPAフリーマークを見たことがあって良さそうな印象はあるけど、正直なんのことかよくわからないという方が多いのではないでしょうか?

当記事では、BPA、BPAフリーとは何で、どんな製品に含まれているのか、BPAフリーの製品などご説明していきます。

 

BPAフリーの意味

BPA(ビスフェノールA)フリーとは、プラスチック製品に含まれる化学物質BPAを含まないこと。

つまり、BPAフリーという表記は、人体への悪影響を及ぼす懸念があるBPAが入っていないことを消費者に伝えることに繋がります。

BPAは1990年年代後半から、内分泌系に悪影響を及ぼす懸念がある物質だと社会的に話題となったため、欧米を中心に避けたいと考えている人が多いもの。

そのため、「BPAフリー」=「安全」だと一般的には考えられています。

「BPAフリー」=「安全」なのか?

BPAフリーの製品の中にも、BPAの代替物である化学物資が用いられているという事実があります。

このBPS(ビスフェノールS)と呼ばれる代替物は、BPAに比べ人体への影響に関わる研究が未だ満足に行われていないのが現状。そのため、人体へのリスクはわかっていない段階で私たちの体内に入ってしまっている可能性が高いと言えるでしょう。

BPAや他の化学物質を摂取するリスクを下げるためには、BPAフリーという認証マークだけでなく、その他の物質にも気を配る必要があるでしょう。

 

BPAに対する各国の対応

そんなBPAは、世界の一部の地域で規制されており、BPAフリーを目指す動きが世界でも見られています。

例えば、フランスでは、食品と直接触れる可能性がある梱包、コンテナ、さらに調理器具にBPAが含まれいる場合、製造、輸入、輸出、販売の全てが禁止されています。

また、アメリカのカリフォルニア州においては、BPAを含む商品を提供する際に、「明確かつ合理的な警告」の表示が義務化。

このように、世界の一部では危険性が懸念され、禁止または規制されているのがBPAです。

では、BPAは私たちの体内に入った際に、どんな影響を与えるのでしょうか。次に、人体への影響についてみていきたいと思います。

BPAのリスクと侵入経路

 

BPAは口から体内に入る

主にBPAは、プラスチックが原料に含まれている製品に触れた食品を口に入れることによって体内へ入ります。

BPAによる人体への影響は数多く指摘されていますが、多く挙げられているのが以下の3点です。

  • 乳がんや前立腺がん発症リスク増加
  • 不妊症や生殖細胞の減少
  • 肥満や糖尿病、心血管疾患リスク増加

上記のリスクは、BPAを摂取したことにより、ホルモンかく乱を引き起こす環境ホルモンが体内へ入ることや、体の代謝機能が混乱してしまうことによります。

身の回りのプラスチック製品からBPAを摂取する

BPAは主に、タッパー、プラスチック包装、プラスチックカップ、このような食品に触れるプラスチック容器に使用するために生産されています。

つまり、下記のような行動がBPAを摂取する引き金になっていると考えられます。

  • タッパーを水で洗って何度も使う
  • コンビニのお弁当をレンジで温める
  • ペットボトルやプラスチックカップなどに入った飲み物を飲む

 

そんな私たちの身近に潜むBPAですが、BPAフリーの製品を使うという選択肢によって、BPAの摂取リスクを減らし、健康へ配慮することができます。

 

BPAフリーのプロダクト3選

ここでは、よくBPAを含む製品カテゴリーで知られる、保存容器、水筒、食器から、BPAフリーで知られる商品を紹介します。

みなさんが商品を探す際の参考にしていただけたら嬉しいです。

スタッシャー(Stasher)

プラスチックフリーの保存容器、stasher
スタッシャーは、繰り返し使えるシリコーン容器です。見た目がスタイリッシュで、オシャレなアイテムとしても、BPA、BPS、鉛などを含まず、洗って何度でも使えるポイントが人気を集めています。

耐熱の機能を備えているため、スタッシャーひとつあれば、保存から調理まで幅広い場面で活躍してくれます。ランチのサンドイッチをいれるもよし、保存した作り置きのスープを温めるもよし。

シリコーン製のため、菌が繁殖するリスクもありませんし、使い捨てプラスチック製品のゴミが出ることもありません。BPAフリーはもちろんのこと、環境にも体にも優しい保存、調理容器を探している方におすすめなアイテムが、スタッシャーです。

ライフファクトリー(Lifefactory)

life factory ライフファクトリー マイボトル※ライフファクトリー公式サイトから引用

次にご紹介するのは、ライフファクトリーの水筒です。

通常、アルミを使用しているマイボトルは錆び防止のためにボトルをコーティングしており、そこにBPAが含まれていると指摘されています。

しかし、ライフファクトリーは、おしゃれなガラスを使用したマイボトルを提供しており、樹脂でコーティングする必要がありません。

また、ボトル部分以外のパーツはプラスチックですが、BPAやBPS、フタル酸エステルなど人体への影響が懸念されている物質を含んでいないため、健康へのリスクを最小限に抑えることができます。

ガラスを保護するスリーブのデザインやカラーは豊富なため、自分だけのお気に入りをぜひ見つけてみてはいかかでしょうか。

 

サンク(CINK)

サンク バンブーボウル※サンク公式サイトから引用

次に、環境保護への意識が高いと言われるスウェーデン発祥の、スタイリッシュで環境にも優しい、サンク(CINK)のバンブーボウルをご紹介します。

竹(バンブー)の箸を製造する過程で発生する廃棄物をリサイクルして使用した、オーガニックバンブーファイバーを素材としているため、バンブーボウルという名前がつけられました。

バンブーボウルは、BPAフリー、BPSフリー、フタル酸エステルフリーのアイテムで、パッケージも環境に配慮した材料を使用している、まさにカラダにも環境にも優しいアイテムです。

環境配慮や健康配慮だけではなく、機能的でニュアンスカラーというスタイリッシュなデザインにしあがっているため、ギフトにも向いている一品。

以上の3つのアイテムをご紹介しましたが、BPAフリーやBPSフリーであるアイテムを選んで使用することは、BPAフリーな生活を実現するひとつの手です。

この方法以外にも、プラスチックフリーなライフスタイルを送ることは、BPAフリーな暮らしを送ることにつながります。

 

さいごに。プラスチックフリーのライフスタイル

当記事では、BPAフリーについて、BPAがもつ危険性を交えながらご説明しました。
私たちの暮らしを便利にしてくれる、プラスチック製品やアルミに使われるコーティング樹脂などには、体へ悪影響を及ぼすBPAという有害な化学物質が含まれていることが多いことを理解していただければと思います。
BPAフリーを選ぶことや、プラスチック製品を避けることで、皆さんの毎日の選択が、自分の健康や、さらには環境までも守ることに繋がります。
プラスチックフリー、かつBPAフリーなライフスタイルに近づくためにできる、10のアクションをこちらの記事でご紹介しています。ぜひ、気軽にできるアクションを見つけてみてください。
プラスチックフリー生活の10のアイディアを紹介!小さなことから始めよう!
この記事が、皆さんの身の回りにあるアイテムを見直すきっかけになれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

               
ライター:Ethical Choice編集部
Ethical Choice編集部です。エシカルな生活を送る知恵、サスティナビリティに関する取り組み、環境問題に対するソリューションを発信いたします。

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