エシカルコーヒーを飲むことは気軽な社会貢献。倫理的なコーヒーとは何か

エシカル

エシカルコーヒーとは、倫理的に取り引き、製造されたコーヒーのこと。人や社会、環境に配慮したコーヒーという特徴があります。
 
しかし、どのような点で倫理的なのか気になる方が多いのではないでしょうか?
 
そこで、本記事ではエシカルコーヒーについて、そしてエシカルコーヒーが広がっていく理由についてを簡単に解説します。
 
さらに、日本で誕生したこだわりのエシカルコーヒーブランドや、身近で手に入れることができるエシカルコーヒーまで、バラエティ豊かなエシカルコーヒーをご紹介いたしますので、ぜひ読んでみてください。
 
こちらの記事が、日常のコーヒーとしてエシカルコーヒーを楽しみ、一杯のコーヒーを社会貢献に繋ぐきっかけとなれば幸いです。
 

エシカルコーヒーとは?

エシカルコーヒーのエシカル(英訳:Ethical)は、「倫理的な」という意味の言葉です。
 
つまり、エシカルコーヒーとは、倫理的なコーヒーのこと。
 
エシカルの文脈では、倫理的であることを「人や社会、環境に優しい」と解釈するため、エシカルコーヒーも「人や社会、地球に優しい」コーヒーとなります。
 
人や社会に優しいという面では、コーヒー豆の生産に対して適切な価格を支払うこと。また、環境に優しいことについては、持続可能な製法で栽培していたり、環境破壊に繋がる廃棄物を出さないということが挙げられます。
 
そんなエシカルコーヒーが、なぜ社会に広がりを見せるのか疑問に思うのではないでしょうか。次に、エシカルコーヒーが広がる理由について、ご説明いたします。
 

エシカルコーヒーが広がる理由

フェアトレードのコーヒー豆
コーヒー豆の生産者、そして生産地の両方を守ることができるという理由で、広がりを見せるエシカルコーヒー。
 
それぞれ、コーヒー豆の生産者と生産地の側面からご説明いたします。
 

生産者を守る

エシカルなコーヒーのはたらきは、コーヒー豆の生産者を守るものです。例えば、フェアトレードという特徴をもつエシカルコーヒーが挙げられます。
 
フェアトレード(英訳:Fair Trade)とは、日本語に訳すと「公平な取り引き」という意味。途上国で生産された素材や商品に、労働の対価などを加味して適切な価格を支払うことを指します。
 
安価にコーヒーが手に入る背景には、生産者の賃金を下げ、途上国から安くコーヒー豆を仕入れているという現実が。
 
そのため、フェアトレードが適用されない場合、不平等な条件で働く生産者の問題が発生しますが、フェアトレードを導入することでエシカルなコーヒーを叶えることが可能です。
 
このように、エシカルコーヒーは、人権や生産者の暮らしを守ることに繋がっています。
 

生産地の環境を守る

生産地の環境や生態系に配慮をし生産されたエシカルコーヒーは、生産地を守ることができます。
 
例えば、アグロフォレストリーという農法。自然と調和した農法でコーヒー豆を育てることによって、持続可能なコーヒー豆栽培が可能です。また、生態系も保護することができるので、豊かな環境を保全することにも貢献できるという特徴も。
 
では、そんなエシカルコーヒーは、どこで手に入るのでしょうか?国内で購入可能で、想いが詰まったエシカルコーヒーブランドを、3種類ご紹介します。
 

日本発!エシカルコーヒーブランド4選

今回は、日本人によって開発されたエシカルな魅力を持つエシカルコーヒーブランドを、4種類ご紹介します。
 
ひとつひとつの商品に、社会貢献の想いやストーリーがあるので、ぜひエシカルコーヒー選びの参考にしてみてください。
 

BIKAS COFFEE

ネパールのハルパン村で撮影したbikascoffeeとビカスコーヒーステッカー

  • フェアトレードコーヒー
  • ネパールのコミュニティへ貢献
  • グローバラクションを通してソーシャルアクションを広げる

BIKAS COFFEEは、アグロフォレストリーという持続可能な農法で作られたネパール産のコーヒー。
 
ネパールからフェアトレードでコーヒー豆を仕入れることで、現地の雇用を生み出しています。
 
気になるお味も、浅煎りで飲みやすく、朝のスタートにぴったりなコーヒーです。
 
コーヒーをフェアトレードに変えるだけで、社会に貢献はできる気軽なソーシャルアクションにぜひ参加してみてください。
 
BIKAS COFFEEについてより詳しく知りたいという方は、代表にインタビューを行ったこちらの記事へどうぞ。
 

WARM HEARTS

マラウイのフェアトレードコーヒー

  • フェアトレードコーヒー
  • マラウイの貧困問題解決
  • マラウイの小学校へ給食を提供

WARM HEARTSのコーヒーは、珍しいマラウイ産のフェアトレードコーヒーです。
 
販売価格の100%が、生産国への寄付になり、マラウイの子どもたちの給食費用に使用されます。1000円のコーヒー豆を購入した場合、65人の子どもたちに給食を届けることが可能です。
 
貧困にいる子どもたちが、給食を楽しみに学校に通い続けることで、教育の持続性を高めるといった想いがあるコーヒーです。
 
さらに、無農薬で栽培された、AAランクのスペシャルティコーヒーという高品質なコーヒー豆を使用したコーヒーという特徴も。
 
アフリカの大自然で育ったコーヒー豆で、マラウイの子供たちに幸せを贈ってみませんか?
 

su-re.coffee

インドネシアの環境問題と貧困を解決するフェアトレードコーヒー

  • フェアトレード
  • インドネシアの農家の貧困解決
  • 気候変動に苦しむ農家を支援

su-re.coffeeは、気候変動によって左右される農家の収入問題を解決するために開発されたコーヒーです。
 
インドネシアにおいて、稲作農業を行う農家が、気候変動によって安定した栽培をできないという課題がありました。そこで、日本の技術を用いて、稲作よりも気候変動に強い農作物であるコーヒー豆農業の転換を支援し、そのコーヒー豆を販売しているのがsu-re.co coffeeです。
 
コーヒー豆を買うことで、途上国の貧困問題を解決できるエシカルなコーヒーです。
 

マキネスティコーヒー

マキネスティコーヒー

  • 二酸化炭素削減の取り組み
  • 循環型農業に取り組んでいる農家との取引
  • プラスチック製品の使用削減

マキネスティコーヒーは、「東京でも美味しいエスプレッソを飲みたい」という想いをもとに誕生したコーヒーショップです。
 
コーヒー豆の焙煎時に大量に発生するススは、大気汚染となり、健康被害や環境汚染につながります。それを阻止するためにマキネスティコーヒーでは、水の噴霧を使って批煙でススを除去するという新しいシステムを導入し、二酸化炭素の削減に大きく寄与しています。
 
また、コーヒー豆を選ぶ際にも、環境改善や循環型農業に力を入れている農家やブローカーから選んだり、プラスチック製品を削減するために、店内では陶器類を使用するなどエシカルな取り組みを多数行っているコーヒーショップです。
 

身近にあるエシカルコーヒー販売店3選

先ほどご紹介したエシカルコーヒーブランドは、ECサイトでの販売がメインとなっていますが、身近にあるカルディやスターバックスコーヒー、ネスレでもエシカルなコーヒーは購入可能です。
 
カルディやスターバックスコーヒー、ネスレで販売されているコーヒーの、どのような点がエシカルなのかをご説明いたします。
 

カルディ/KALDI

世界各国の食材を扱う食料販売店のカルディ。
 
レジの横にきれいにディスプレイされているコーヒー豆の中には、フェアトレードであったり、環境に配慮されたコーヒー豆が数多く並んでいます。
 
カルディによるエシカルコーヒーの基準は、下記の3つです。
 

バードフレンドリーコーヒー 環境と鳥に優しいコーヒー
国際フェアトレードコーヒー 途上国の生産者と適正な価格で後世に取り引きされるコーヒー
ウーマンズハンドコーヒー 女性の自立支援や社会的地位の向上、経済環境の改善を目指すコーヒー

このように、カルディならではのエシカルコーヒーに関する基準を使用し、どの側面でエシカルコーヒーと言えるのかが一目でわかるようになっています。
 
ぜひ、関心の高い問題にアプローチするコーヒー豆を選ぶことから始めてみてください。
 

スターバックスコーヒー

コーヒーチェーン店として有名なスターバックスコーヒーは、100%倫理的なコーヒーを調達することを目指した取り組みを2004年から実施。
 
現在、スターバックスが扱うコーヒー豆の99%が倫理的なコーヒーの水準をクリアしています。残りの1%は、アフリカの貿易の仕組みでどうしても超えられない壁があるのだとか。
 
スターバックスコーヒーがエシカルなコーヒーである特徴には、下記のようなものがあります。

  • フェアトレード認証コーヒーを販売
  • 毎月20日にエシカルなコーヒーの日を開催
  • エシカルなコーヒーの購買率が99%を超える
  • コーヒー生産地への投資を実施
  • 持続的なコーヒー栽培を研究

また、取り扱うコーヒー豆がエシカルなだけでなく、店舗で環境問題について勉強できるイベントを開催するなど、エシカルなコーヒーを広める活動を積極的に行っています。
 

ネスレ(ネスカフェ)

1938年の誕生以来、サステナビリティをブランドの中心に据えてきたネスカフェ。
 
コーヒー栽培をさらに持続可能なものとする計画「ネスカフェ プラン2030」を掲げ、2つの目標を立てています。

  • 2025年までに100%責任ある調達、また再生農業を通じたコーヒー豆20%調達
  • 2030年までに再生農業を通じたコーヒー豆50%調達、また音質効果ガス排出量50%削減

コーヒー豆の生産者と環境を守れるような調達をすることで持続可能な社会を目指します。
 
KALDIやスターバックスコーヒーのように、エシカルなコーヒーを扱うお店が増えていくことで、エシカルコーヒーを販売することが常識となり、コーヒー豆の裏にある搾取や環境への負担を軽減すること繋がると言えます。
 

コラム自宅でできるエシカルなコーヒーの楽しみ方
エシカルなコーヒー豆をこだわって買うこと以外に、エシカルなコーヒーの楽しみ方があります。それは、使い捨てのペーパーフィルターを使用しないコーヒーサーバーを使うこと。 
ぜひ、ペーパーフィルターを必要としないコーヒーサーバーをチェックしてみてください。

 

さいごに。一杯のコーヒーが社会を変える。

今回の記事は、人や社会、環境に配慮したエシカルコーヒーについてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
 
普段飲むコーヒー豆を、エシカルなものに変えるだけで、色々な社会貢献の機会があることをわかっていただければ幸いです。
 
フェアトレードという特徴だけでなく、環境保護や女性支援など、さまざまな側面を持つエシカルコーヒーがあるので、ぜひお気に入りの一杯を見つけてみてください。
 
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

               
ライター:Ethical Choice編集部
Ethical Choice編集部です。エシカルな生活を送る知恵、サスティナビリティに関する取り組み、環境問題に対するソリューションを発信いたします。

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※本記事はエシカルな情報提供を目的としており、本記事内で紹介されている商品・サービス等の契約締結における代理や媒介、斡旋をするものではありません。また、商品・サービス等の成果を保証するものでもございません
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