近年、コンテンツマーケティング手法の1つとして注目を集めているオウンドメディア。
当ページをご覧のみなさんも、「オウンドメディアで集客したい」「ブランディングにオウンドメディア使ってみたい」「売上が伸びるオウンドメディアを作りたい」などのニーズを持っているのではないでしょうか。
オウンドメディアを作ると言うと、記事作成をすれば良いのでは?と思う方もいるでしょうが、それではオウンドメディアは失敗しかねません。
当ページでは、30以上のオウンドメディアを抱え、日本トップレベルの運用実績を誇る当社EXIDEAが、オウンドメディアの作り方を10ステップでご紹介致します。
加えて、オウンドメディアの構築に失敗した事例を紹介し、それに対する解決策も説明しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
それでは、早速その10ステップを見ていきましょう。
目次
- 1 10ステップで紹介!
オウンドメディアの構築手順
- 1.1 【大前提】オウンドメディアを作る目的を明確にする
- 1.2 【事前調査】 3C分析、SWOT分析を活用してみる
- 1.3 【目標設定】 KPI (Key Performance Indicator)KGI(Key Goal Indicator)を設定する
- 1.4 【方向設定1】 ターゲットを明確にする(ペルソナ設定)
- 1.5 【方向設定2】 キーワードを選定する
- 1.6 【環境設定1】 オウンドメディア用のサーバーを選定する
- 1.7 【環境設定2】 独自ドメインか?あるいはサブドメイン、 ディレクトリ分割か
- 1.8 【環境設定3】 サイトデザイン、CMSの決定
- 1.9 【環境設定4】 オウンドメディア内でのルールの統一化
- 1.10 【運用方針】 インハウス?外注?運用メンバーを決定する
- 2 メディア立ち上げ期に良く起こる問題、 失敗とは?
- 3 メディア立ち上げ期の問題や失敗に対処する方法とは?
- 4 まとめ:目的や役割によってメディアの 作り方、アプローチ方法は異なる
10ステップで紹介!
オウンドメディアの構築手順
オウンドメディアを作るまでの主な10ステップは以下の通りです。
- 【大前提】オウンドメディアを作る目的を明確にする
- 【事前調査】3C分析、SWOT分析を活用してみる
- 【目標設定】KPIとKGIを設定する
- 【方向設定1】ターゲットを明確にする(ペルソナ設定)
- 【方向設定2】キーワードを選定する
- 【環境設定1】オウンドメディア用のサーバーを選定する
- 【環境設定2】ドメインを決定する
- 【環境設定3】サイトデザイン、CMSの決定
- 【環境設定4】オウンドメディア内でのルールの統一する
- 【運用方針】インハウス?外注? 運用メンバーを決定する
これら10工程の作業内容を簡単にご説明したいと思います。
【大前提】オウンドメディアを作る目的を明確にする
まずは、オウンドメディアを作る目的を明確にしましょう。近年では、オウンドメディア自体で収益化を前提とはしない傾向にあります。
これを前提に、まずは何のためにオウンドメディアを作成するのか、どんな価値を世の中に提供していくのか、潮流に逆らってマネタイズが必要な媒体なのかなど、オウンドメディアの目的をはっきりさせたうえで、具体的な作り方の方法に進んでいくようにしましょう。
なお、目的や方向性などは基本的に企業や個人次第ですが、なるべく既存サイトにはないオリジナルの価値観を生み出すことに重きを置きましょう。なぜなら、方向性が等しい大規模サイトがある場合、そのWEBサイトよりも上位に表示させるには相当な期間と工数が求められます。
例えばグルメサイトと言っても、ユーザーの口コミ重視であったり、飲食店視点であったりと内容が異なるのはこのためです。
【事前調査】 3C分析、SWOT分析を活用してみる
事業戦略などに用いられる3C分析はオウンドメディア制作においても重要です。ちなみに3Cとは「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の3つの基軸を指します。3C分析を実施することで、これから運用していくオウンドメディアに求められること、成長の可能性などを探ります。
3C分析をするうえで最も重要なことが分析する順番です。これは先に説明した順番通り、「Customer」「Competitor」「Company」で実施しましょう。その理由は以下となります。
Customer
ターゲットにする顧客を最初に決めないと、どんな情報が有効か分からないためです。また、顧客が決まらないと、正しく競合も設定できません。
Competitor
勘違いしがちですが同業他社のオウンドメディアではなく「ターゲット」と「ターゲットニーズ」が重なるオウンドメディアです。
仮に「機器の安さ」と「操作の手軽さ」を特長としたカメラを売る場合、ハイエンドモデルのカメラメーカーよりも、カメラ機能があるスマホのほうがライバルとなり得ます。
Company
単純に自社や製品、サービスの一般的な強みではなく、「Customer」「Competitor」を分析した上での自社の強み、独自性となります。
自社の強みほか、3C分析の結果を踏まえて方向性を明確にするのに効果的なのがSWOT分析です。「Strengths(強み)」「 Weaknesses(弱み)」「 Opportunities(機会=新規参入の見込み)」「Threats(脅威 = 目標達成の障害となるもの)」をそれぞれ分析することで、これを実施することでオウンドメディアの方向性やルールが明確化します。
オウンドメディアを構築する前に、きちんと事前調査をし、分析を行うようにしましょう
【目標設定】 KPI (Key Performance Indicator)KGI(Key Goal Indicator)を設定する
オウンドメディアの弱点あるいは性質として認識しておきたいのが、成果がでるまで時間がかかる点です。つまり、短期的には費用対効果があわないわけですが、そのためにも最終目標を達成するまでの中長期の目標、ロードマップを設定することが必要です。
そこで覚えておきたいのが「KPI (Key Performance Indicator)」「KGI(Key Goal Indicator)」という指標。「KGI」が最終目標、「KPI 」が最終目標を達成するための工程上のベンチマークとなります。
例えば「3年以内に月間10万PV達成」を「KGI」と設定した場合、「2年目で月間7万PVを達成しておく」のが「KPI 」といった具合です。
「KPI」は「KGI」を定めた後に逆算で設定します。「KPI」を置くことで、最終的な成果を上回る可能性が高いのか、下回りそうなので改善、停止が必要なのかなどが判断できるようになるため、適切な指標を設定しましょう。
【方向設定1】 ターゲットを明確にする(ペルソナ設定)
事前調査を終えた後にはターゲットを明確にします。具体的に言えば、どんな人間なのかその属性を紐付ける「ペルソナ」を設定しましょう。ペルソナを設計すべき理由は主に下記の2つの理由からです。
- ターゲットへの理解を深め、インサイト(ニーズやウォンツ)を把握することで目標達成まで最短距離で進むため
- 制作メンバー間で一貫したターゲット像を共有する。それによりスムーズな制作進行、統一感のあるオウンドメディアの制作が可能となるため
ペルソナがぶれてしまうと、オウンドメディアの方向性が定まらないため、適切に設定しましょう。
【方向設定2】 キーワードを選定する
目標、ターゲット設定が完了した後にオウンドメディアで狙うべきSEOキーワードを選定します。
ここで重要なことは、検索ボリュームの大きいビックワードだけを意識して記事制作しないことです。アクセス数を稼ぐために闇雲にキーワードを並べることもあまりおすすめできません。
設定したターゲットが目的を持って検索、流入することを考えて本当に必要なもの、満足してもらえるテーマに紐付いたキーワードから始めることをおすすめします。
キーワード選定の方法はこちらで解説していますので、ご参考にしてみてください。
【環境設定1】 オウンドメディア用のサーバーを選定する
キーワード選定まで終わったら、環境設定に移りましょう。
オウンドメディアは企業のコーポレートサイトなどと違い、プレスリリースの配信やSNSでの拡散が起きやすいため、短いスパンでPV数が増減しやすいWebメディアです。
そのため容量や必要な機能を素早く柔軟に変更できるサーバーを選ぶようにしましょう。近年はクラウド型のサーバーが主流となっており、多くは機能・容量の変更がし易いものが多くなっています。
【環境設定2】 独自ドメインか?あるいはサブドメイン、
ディレクトリ分割か
ドメインについては、オウンドメディアの役割によって変わりますが、企業として取り組み始める当初のオウンドメディアは、新規で取得するよりも既存の企業ドメインのサブドメインまたはディレクトリ分割を活用するのがおすすめです。
ドメインを新規にするか、既存のサブドメイン、ディレクトリ分割にするのかはそれぞれメリット、デメリットがありますが、今回お勧めする理由としては以下の3点が挙げられます。
- ドメインの維持費、設定に手間がかからない
- 検索エンジンへの評価されるための時間を短縮できる
- 企業サイトの問い合わせにつなげやすい
またオウンドメディアの構築で、アプリを開発する企業もあります。インストーラーを使ってアプリをインストールする必要があり、アップグレードの手間やOS(WindowsやMac)などへの細やかな対応などを考えると、メディア運用経験の少ない企業であれば、まずはブラウザベースのメディアにしておく方が安全と言えます。
【環境設定3】 サイトデザイン、CMSの決定
サーバーやドメインといった裏側の準備が整ったら、表側のサイトデザインを決めましょう。
全体の色使いや記事の置き方、文字フォントやロゴなどは、ターゲットからの印象を左右する重要な要素です。これまで決めきた目標や方向性と乖離のないデザインを慎重に決めていきましょう。
一般的には「CMS(Contents Management System)」と呼ばれる基本的な枠組みや各種機能がはじめから揃っているものを使っているのがほとんどです。社内・外にエンジニアを用意できる場合は独自のCMSを構築することも可能です。
CMSには無料のものから優良なものまで多種多少ですが、一般的には「WordPress」と呼ばれるオープンソースのものが現在では主流です。
【環境設定4】 オウンドメディア内でのルールの統一化
全体的な枠組みが決定した後に運用前にかならず決めておきたいことがルールの徹底です。オウンドメディアはPDCAサイクルを回して、その都度変更が求められるものです。最初に統一して置くことで、後から全面的なリニューアルを避けることができ、無駄な工数を減らせます。
そのため写真のテイストや記事の文体、禁則事項などはあらかじめ決めておき、そのルールに沿った運用を心がけましょう。
【運用方針】 インハウス?外注?運用メンバーを決定する
オウンドメディアの作り方の中でも重要なポイントとなるのは「記事をどうやって更新していくか」です。Webサイトの広告費をかけず、PV数をある程度確保するためには、定期的に記事を制作し、対象のWebサイトをアップデートして行かなければなりません。
この定期的なアップデートに必要な人員・予算をきちんと確保しておかなければ、メディアの運用がストップしてしまいます。規模や目標、予算などを考慮しながら、自社で運用していくのか、一部あるいは全部を専門的な企業へ外注するのかなどを慎重に決めましょう。
なお、最近は人力・手動でなく自動で記事を生成してくれるオウンドメディア専用のライティングサービスも提供されていますので、コストも踏まえて計画的に運用体制を構築していきましょう。
メディア立ち上げ期に良く起こる問題、
失敗とは?
ここまでオウンドメディアの作り方の基本となる部分を説明してきました。本章ではオウンドメディア構築時に起こりうる問題の事例を交えてご紹介します。
オウンドメディアの記事の作り方を間違えると・・・
企業のプロモーション担当者としてブログを更新・運用していたAさん(仮)は、社内の予算を得て、オウンドメディアの構築を任されることに。
Webサイトの作り方、オウンドメディアの運用方法のノウハウもなかったが、自社ブログを更新していた際に自身で記事を毎日1本更新していたので、記事を書くことには自信があっため、外注を使わずに手作りで記事を制作することにしました。
しかしいざオウンドメディアの記事を上げ始めると、途端にブログに公開する記事のネタが尽きてしまい、更新できない事態に。
慌てて外注さんに記事のライティングを依頼しようにも、外注予算を確保しておらず、何を書いてもらうかネタがないために指示も出せないため、依頼を断念。
社内の人間に記事を依頼しても、記事の内容がかぶってしまい、作成に時間がかかったわりに思ったようにPV数が伸びず、楽観視していたオウンドメディアが立ち上げて半年で運用がストップしてしまう事態に・・・。
こういったケースは、中小企業が正しいオウンドメディアの作り方を理解しないままに構築した際に良くあるケースではないでしょうか。記事の制作・ライティングに専門のスタッフを設けず、自社のスタッフで協力して記事を定期的に上げ続けていく方法は、サイトに対する強い愛情、そして強い目的意識がないとまず続かない作り方です。
メディア立ち上げ期の問題や失敗に対処する方法とは?
オウンドメディア立ち上げ期に発生する問題へ対処するには、立ち返って作り方を考え直す必要があります。
(1)オウンドメディアの運用計画・運用体制の練り直し
オウンドメディアのターゲットは誰か、SEOの対象となるキーワードを設定したうえで、記事の制作数・頻度はどの程度で、誰がどんな記事を書くのか、予算の中で出来る最適な作り方を検討しなおしましょう。出来れば数値化、リスト化して社内で共有しておくとよいでしょう。
(2)オウンドメディアに投入する予算計画の練り直し
記事を定期的に一定数上げていくためには、Webサイトはもちろん、オウンドメディアの作り方を理解している専用の記事制作スタッフを用意しなければ、中長期的にサイトのPV数を稼ぎ続けるのは難しくなります。
安定して記事を書き続けるために、オウンドメディアの作り方、運用方法を知る専門企業、ライティングのプロに作成を依頼するための予算を確保できないか、検討してみましょう。予算はあるが記事のネタがどうしてもない、といったケースであれば、動画を活用する事もおおすすめします。
ケースによっては、先の章でお伝えした、「オウンドメディアの作り方」のステップ(2)に戻って、オウンドメディアの設計から見直すことも必要かもしれません。
繰り返しになりますが、オウンドメディアの作り方で一番大切なことは、立ち上げ時にしっかりと記事の更新についてのルール決めを行い、ある程度の記事数を上げ続けて行くことです。
まとめ:目的や役割によってメディアの
作り方、アプローチ方法は異なる
オウンドメディアの作り方をステップごとに紹介してきました。
オウンドメディアの作り方は、目的や役割によっても変わりますので、100%失敗しない作り方、というのはありません。ですが、基本・原則となる作り方は存在します。
ここで紹介した10ステップをもとに、価値ある記事を数多く作り続け、PV数を伸ばすことが、企業ブランディングに繋がっていく、間違いのない作り方ともいえるのではないでしょうか。
オウンドメディアの正しい作り方を理解して、同業他社のプレイヤーと差をつけられるメディアの構築、成功に導いてください!