フードロスと飢餓の根絶に貢献できるアプリtabekifu(タベキフ)が目指す世界とは?
※編集部注:2023年9月現在、本記事で紹介している「tabekifu」はサービスを休止しています。
レストラン予約サービスや、フードロスの削減に焦点を当てたサービスは、日本にもいくつかあり、利用している方も多いのではないでしょうか?
その1つに、私たちが食事を取ることで、食事に恵まれない方に寄付ができるアプリサービス『tabefuku(タベキフ)』があります。
本日は、サービスの創始者である坂入さんに、tabekifuの特徴とサービスに込めた想いとを聞いてきました。
食事をするだけで寄付ができるサービスを始めた理由とは、一体何なのでしょうか?
tabekifu代表取締役社長 CEO。
資質学を学び、カウンセリングも行う。
現在は、SDGsセミナーなどにも取り組んでいる。
tabekifuとは?
吉高:
まず、tabekifuとはどんなサービスか、教えていただけますでしょうか?
坂入さん:
はい。tabekifuとは、食べることで、さらに寄付ができるアプリサービスです。
要は、フードロスの削減に貢献しながら、さらに食事に恵まれない国に住んでいる方達に寄付ができるので、無理なく社会貢献ができる仕組みになっています。
吉高:
なるほど。アプリを使って食事をするだけで、飢餓の削減に貢献できるというわけですね。
素晴らしいサービスだと思うのですが、なぜtabekifuのようなアプリを作ろうと思われたのでしょうか?
きっかけは、世界の課題に対して何ができるかと考えたこと。
坂入さん:
きっかけは、飢餓という世界の課題に対して、何かできるのでは?と考えたことでした。
まだ食べられるのに廃棄される食べ物のことを食品ロス(フードロス)と呼ぶのですが、日本では年間で、643万トンものフードロスを出しているという現実があります。
その一方で、食糧難や貧困に苦しみ、飢餓にあえぐ人が約8億人。
このような食の不均衡の問題がありますが、世界の人口を養うのに必要なだけの食料が生産できていないのかと言えば、そんなことはありません。
実は、日本でフードロスとなっている量の半分があれば、飢餓の問題は解決すると言われているんです。
この現実を知った時に、自分にも何かできるのでは?と考えて始めたのが、食べながら寄付ができるサービスのtabekifuでした。
吉高:
フードロスの量は本当に多いですし、何よりその半分もあれば飢餓人口が救われるのに、食料が捨てられているのは、心が痛いですね。。。
坂入さん:
そうですね。飢餓のような社会問題は世の中にいっぱいあるんですが、日本に住んでいると、どこか縁遠いと言いますか、実感がない方が多いのではないでしょうか。
日本が豊かであるが故に、食べ物があることが当たり前に感じてしまっている気がします。
吉高:
確かに豊かだと、食事を満足に取れるありがたみを忘れてしまいがちです。
坂入さん:
本当にそう思います。持たされたもののありがたみは、気付きにくいんだと思います。
日本のように、いろんなインフラが整っているのは、先人が頑張って作ってくれたおかげです。心の持ち用の話にはなりますが、そういった一見当たり前だと思えることに対して、感謝して始めて、本当の豊さにたどり着くんだと思います。
話はそれますが、だから私は、「当たり前」は「ありがとう」から一番遠い言葉だと考えています。
吉高:
そう考えると、tabekifuのように、食べながらも誰かに対して寄付ができるサービスっていうのは、日常の中で手軽に貢献ができていいですよね。
想いをお聞かせいただいたところで、アプリの具体的な使い方を教えていただけますでしょうか?
具体的なアプリの使い方。
坂入さん:
はい。tabekifuは次の4ステップで利用できます。
- お店を探す
- 注文し、社会貢献団体を選ぶ
- 食事/テイクアウトする
- SNSのアップで寄付金が増える
吉高:
詳しくお聞かせ願えますでしょうか?
お店を探す
坂入さん:
まずは、アプリ内でお店を探します。
ジャンルや店舗名、または地図から近くの店舗を選ぶことも可能です。
吉高:
要は、レストランを予約するということですね。
注文し、社会貢献団体を選ぶ
坂入さん:
そうです。予約と違うのは、メニューを注文した後に、寄付したい社会貢献団体を選ぶプロセスがあることです。
それによって、詳しくは後述しますが、WFP(国際連合世界食糧計画)ともう1つの任意の団体に寄付することができます。
吉高:
寄付先を選択した後は、どうなりますか?
食事/テイクアウトする
坂入さん:
次に、店内で食事をする、もしくはテイクアウトをします。
食事を楽しんで、終わりでもいいのですが、実は次のステップも加えると、寄付金の額がさらに上がる仕組みになっております。
吉高:
SNSでの投稿ですか?
SNSのアップで寄付金が増える
坂入さん:
はい。SNSにアップしていただくことで、寄付金が倍額になります。
SNSでの投稿はオプションなので、やらなくてもいいのですが、やった方が寄付金が増えるのでおすすめです。
吉高:
なるほど。よくわかりました。1つ疑問なのですが、寄付ができるのは素晴らしいことだと思うのですが、2度も寄付するとなると、ユーザーにとっては負担になりませんか?
寄付をするのはユーザーではない。
坂入さん:
そのように思われがちなのですが、実は寄付を行うのはユーザー側ではなく、tabekifuです。なので、ユーザーは、純粋に食事を楽しんでもらうだけでいいんですよ。
吉高:
ユーザーからではなく、tabekifuが寄付をする仕組みだったんですね!
坂入さん:
そうなんです。tabekifuは、プラットフォームとして、決済手数料をいただくのですが、決済手数料の中で最大1%を寄付しています。
つまり、ユーザーが注文時に寄付を選択することで、0.5%。その後、SNSにアップすることで、さらに0.5%をtabekifuが寄付しているんです。なので、ユーザーさんには、純粋に食事を楽しんでいただければ、それでいいんです。
吉高:
そういうことだったんですね!ユーザーとしては煩雑な手続きも必要なくて、便利に感じました!寄付先には、どのような団体があるのでしょうか?
坂入さん:
WFPをはじめ、下記の団体に寄付することができます。
- 国連WFP
- 国境なき医師団(MSF)
- TABLE FOR TWO
- プラン・インターナショナル
- セーブ・ザ・チルドレン
- もったいないジャパン
- ハンガーゼロ
- グッドネーバーズ・ジャパン
- ハンガー・フリー・ワールド
- ワールド・ビジョン
国連機関であるWFPをはじめ、実績のある団体ばかりですので、安心して寄付を任せていただければと思います。
吉高:
国際機関に詳しくない私でも知ってる団体ばかりですね。
ちなみにですが、食べられるのは、フードロスになるメニューのみでしょうか?
坂入さん:
いいえ、フードロスになるメニューはもちろんですが、それ以外の商品も含まれますので、ぜひいろんな商品を試していただければと思います。
また、アプリを使ってくださる特典と言ってはなんですが、決済金額300円ごとにたまるポイントも付与されます。
ポイントは1ポイント=1円でご利用いただくこともできますので、長期的な利用をしていただけるとよりお得に食事を楽しんでいただけるかと思います。
吉高:
ポイントも貯まるのは、嬉しい特典ですね。もう1つアプリの中で気になった機能として、社会貢献スコアというものがあったかと思うのですが、それも何か特典として使えるものなのでしょうか?
坂入さん:
社会貢献スコアに関しては、現時点で何か特典があったりはしないのですが、寄付をするための1つのモチベーションとして、貢献を見える化しようと考えました。
なのである種、自分が社会貢献やエシカル消費をした履歴書というか成績表して、見ていただければと考えています。
自分にもできるアクションの1つとして。
吉高:
食べるだけで寄付ができるtabekifuですが、どのようなユーザーに使っていただきたいですか?
坂入さん:
そうですね。まずは、環境意識や社会貢献に興味がある層です。
アプリを使って食事をするだけで、世界のどこかで苦しんでいる方を支援できるので、社会貢献には興味があるけど、何をしていいかわからない、自分でもできるアクションを探している方にぜひ利用いただきたいです。
飲食店の支援も。
吉高:
多くの方に利用してもらうには、お店の数も増やす必要があるかと思うのですが、飲食店の方にメッセージがあればどうぞ!
坂入さん:
はい。お店を登録していただけるだけで、社会貢献できるのはもちろんなのですが、実は、無農薬栽培で育てられた野菜を届けるサービスを行っております。
日本で、無農薬で育てられている野菜は、全体の0.5%なので、普通には食べられない野菜がお客さんに提供できることになります。
また、その野菜は、農福連携といって、障害者雇用で作られている野菜でもありますので、そう言った点でも社会貢献に繋がるんですよ。
加えて、無農薬で育てているということは、環境にも負荷をかけず、生態系のバランスを保つことが可能なので、環境保全にも間接的に貢献していることにもなります。
まとめると、以下の3つが、登録するメリットです。
- 無農薬野菜を届けてもらえる
- 農福連携に関われて、社会貢献に繋がる
- 無農薬なので、環境保全にも間接的に関われる
なので、多くの飲食店さんの登録、心からお待ちしております。
編集後記
食べるだけで、世界で食料に困っている人の助けになるアプリtabekifuを紹介いたしました。毎日の食を通じて、少しの社会貢献ができるのは、多くの消費者にとって魅力的なのではないでしょうか。
また、飲食店にとっては、集客における1つのツールとしてだけではなく、社会貢献や環境保全にも間接的に携わることが可能です。
それでは最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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