
最終更新日:2022.06.21
オランダ水牛(白水牛)で作成する実印はおすすめなのか
実印の素材は種類が多い上に特徴がよくわからず選ぶのが難しいですよね。そんなあなたに是非ご紹介したいのがオランダ水牛。
実印の素材というと象牙や黒水牛、最近ではチタンなどが有名ですが、オランダ水牛も耐久性や捺印性が高く、実印や銀行印にぴったりの素材です。また何と言っても、その見た目の美しさから女性からの人気が高くなっています。
それでは、象牙やチタンに並び、人気の高いオランダ水牛の実印について詳しく見ていきましょう。
Contents
オランダ水牛(白水牛)とは?|上品な美しさを持つ印材

オランダ水牛は、オランダやアフリカ全土に分布する水牛のことです。このオランダ水牛の角が実印など印鑑の素材として使われていることをご存知ですか?
オランダ水牛は、クリーム色のボディに茶褐色の天然模様が入ったオシャレな印材。
ツヤっとした透明感とエレガントな雰囲気から女性の実印素材として人気です。天然模様なので同じ模様が1つとしてありません。ですので、自分だけのオリジナルの実印が作れるのが特徴です。
オランダ水牛は別名「白水牛」と呼ばれます。その所以は最高ランクの「純白」。
オランダ水牛は茶褐色のマーブル模様が濃いもの、薄いもの、など様々ありますが、この模様が薄く、より白いものが純白と呼ばれます。後ほど詳しく説明しますが、この純白の美しさから「白水牛」という別名が付きました。印章店の商品名としては牛角(うしつの)とも呼ばれます。
オランダ水牛の角の成分とは
牛の角と聞くと固くて重いイメージを浮かべてしまいがちですが、実はその主成分はタンパク質。つまり、水牛の角は爪(皮膚)の一種です。そのため、人間の爪に適度な硬さとしなやかさがあるように、水牛の角も適度な硬さとしなやかさ、艶があります。また、印鑑の材料としては、粘り気が強く、耐久性にも優れています。
ただ、乾燥が弱点となっております。ですので、適度にメンテナンスをすることが重要です。
オランダ水牛の角は、実印・銀行印・認印いずれも適していますが、特に耐久性を重視する実印・銀行印におすすめ。また、会社・団体等の法人の代表印(実印)や会社銀行印としても風格のある1本を作ることができるでしょう。
実印素材として人気の理由

オランダ水牛は、実印の印鑑素材として非常に人気が高いです。その理由を3つご紹介しましょう。
見た目の美しさ
品格が漂う見た目の良さと落ち着いた雰囲気が、人気の秘密。白地に茶褐色の模様で、透明感と艶があります。その輝きはエレガントさと風格を感じさせるほど。この茶褐色の模様は「フ」というのですが、この「フ」の量によって男性と女性からの人気が変わります。
「フ」が濃いと落ち着いた雰囲気の印鑑になるため男性の実印として好まれ、一方で、「フ」が薄いものからはさりげない優しさと柔らかさを感じるため、女性の実印として人気です。
水牛の角は1つ1つ個性があり、同じ模様の印鑑が存在しないという点も魅力的ですね!
耐久性
オランダ水牛の角の主成分はタンパク質で、ほぼ爪と同じです。そのため、その繊維の密度は高く、耐久性は非常に高いです。実印は使う回数は限られているものの、非常に重要な印鑑。実印の保管方法も大事ですが、そもそもの実印素材の耐久性を最も重視しなくてはなりません。
理想は一度作ったら一生使うことができるものであること。オランダ水牛は実印としての耐久性の条件を十分に満たしています。
捺印性
オランダ水牛で作った実印の特筆すべき特徴のひとつは、この捺印性の高さ。押印された印影はとても美しいです。水牛の角はただ硬いだけではなく、しなやかさがあります。朱肉にもなじみやすい上に適度な硬度としなやかさがあるので、軽い力で捺印できます。
実印は、契約書など重要な書類に押印するものですから、書類に残る印影の美しさも重視したいポイントです。
一つ一つ色合いが違う?最高級の牛角「純白」など多彩なバリエーション

オランダ水牛の印鑑は一つ一つ色合いが異なります。艶のある深いグレー系の茶色模様から、白っぽい飴色のものまであり、その模様「フ」によって印鑑にもランクがつけられます。
「フ」の濃淡によってランクが変わり、「フ」が少なければ少ないほど希少価値が高いです。
オランダ水牛の印鑑中で最高級品といわれているものが、「純白」と呼ばれるもの。その名の通り、茶褐色の模様がほとんど入っていません。
実際には真っ白という訳ではなく、茶色の模様がほとんど入っておらず、混じり気がないという意味で「純白」と呼ばれています。また、オランダ水牛や黒水牛などは、角の中心に近ければ近いほど繊維密度が高くなります。そのため、硬度が高く、耐久性に優れているのが特徴です。
牛角の中心、つまり芯に相当する部分は「芯持ち」と呼ばれており、「フ」の模様がなくなるため「純白」と呼ばれる印材になります。
一本の角に中心部分は1か所しかありませんから、1本の角から作れる芯持ちの印材には限りがあります。そのため、希少価値が非常に高くなっています。
また、芯持ちがすべて「純白」というわけではなく、芯持ちの中でも「純白」のものはほとんど採取できず、大変珍しいものです。そのため、オランダ水牛の中でも耐久性が高く、希少性の高い印材はぜひ実印にしたいですね。
印章店によっては「純白・芯持ち」の取り扱いがない場合もあります。ただ、天然模様の入った印鑑は持つ人それぞれの個性にもなりますので、オリジナル性の高い実印を持ちたいと思われる方は、天然模様の入った芯持ちを選ぶことも多いですよ。
正しいお手入れ方法は?オランダ水牛の印鑑を美しく使用し続ける

実印は、一度作ったら一生使いたい印鑑。正しいお手入れをして、上手に保管しましょう。オランダ水牛は、耐久性に優れ、硬度も高いのですが、その主成分が爪と同じタンパク質であるため、乾燥や直射日光には弱いです。
オランダ水牛の実印保管・お手入れをするときは下記に注意しましょう。
ケースに入れる
牛角の印鑑は直射日光に非常に弱いです。直射日光がオランダ水牛の実印に当たり続けると、乾燥してゆき、割れの原因となります。直射日光に当たらない場所に置くのはもちろんですが、専用の実印ケースに入れて保管するといいでしょう。
保管の方法
直射日光に当たらない場所に、専用の実印ケースに入れて保管をしていただきたいのですが、その際に一緒に防虫剤を入れておくと安心です。なぜなら、水牛の角はタンパク質がゆえに虫に狙われやすく、気が付いたら大事な実印が虫に食われていたということが起こり得るためです。これを事前に防ぐためにも、防虫剤を一緒に入れておきましょう。
使用後のお手入れ
使用後のお手入れはとても重要です。どんなに保管を良くしても、お手入れをきちんとしなければ実印を長く使えなくなってしまいます。特に、押印した後のお手入れは最も大切です。押印後は、印面に朱肉が付いていますよね。これをまずは、ガーゼやティッシュなどの柔らかいもので軽く拭き取ってください。
その後、乾燥から守るためのお手入れとして、オリーブオイルを軽く柔らかい布に塗布して、残った朱肉をすべて拭き取ります。
さらに、そのオリーブオイルを薄く含んだ布で印鑑のボディを拭いておくと、乾燥から守ることができ、オリーブオイルのお手入れで艶を保つこともできます。特に日本の冬は乾燥しやすいですので、乾燥対策やお手入れをしっかりして、一生オランダ水牛の実印を使えるようにしたいですね。
黒水牛、象牙等の他素材とオランダ水牛を徹底比較

同じ角系の印材の中では、黒水牛と象牙が人気で有名です。では、オランダ水牛は、これら黒水牛、象牙と何が違うのでしょうか。
印鑑素材の特徴をそれぞれ確認しましょう。
象牙
象牙は象の切歯です。現在、象牙はワシントン条約によって輸入禁止となっています。そのため希少価値が高く、その耐久性や性質から、印材の中でも最高級品といわれている貴重な印材です。水牛の角が爪と同じ成分であるのに対し、象牙は歯と同じ成分。ですので、耐久性に優れています。光沢が美しく、朱肉の馴染みが良いのが特徴です。
単に珍しい印材というだけでなく、見た目の美しさ、印影の美しさ、硬度など、実印としてパーフェクトな印材です。また、実印だけでなく、銀行印の印鑑素材としても適しています。
黒水牛
ベトナムを中心とした東南アジアの水牛の角を加工した印材。黒光りする美しさからは威厳を感じます。オランダ水牛と同じく、主成分はタンパク質。硬度に優れているため、黒水牛はその耐久性の高さから、ボタンや包丁の柄、料理箸などに使われています。
朱肉がなじみやすく捺印性が高いこと、さらにその風格ある雰囲気から男性の実印や会社の代表印(実印)・銀行印として大変人気が高い印材です。
相場はどのくらい?人気ネット通販サイトでの価格を調査

ここまで説明してきましたが、オランダ水牛印鑑の価格はいくらなのか気になるところですよね。特に「純白」の実印の価格を知りたい方は多いのではないでしょうか。
一生使える良い実印を持ちたいとは思っても、予算は限られているかと思います。そこで、 オランダ水牛の実印の価格と相場を調べてみました。
純白・芯持ち | 天然模様・芯持ち | 天然模様・芯なし | |
---|---|---|---|
ハンコヤドットコム | 9,400円 | 6,600円 | 5,100円 |
はんこプレミアム | 8,480円 | 5,180円 | 3,980円 |
はんこdeハンコ | 8,980円 | 5,180円 | 3,980円 |
印鑑本舗 | 4,980円 | 3,480円 | ― |
平安堂 | 20,304円 | ― | ― |
平均価格相場 | 10,429円 | 5,110円 | 4,353円 |
※価格は税込みです
オランダ水牛で作る実印の相場としては、純白で8千円ほど、一番購入しやすいもので4,300円前後です。木材系の印材と比較し少し高めになっています。
13.5mmは女性の実印に多いサイズですので、男性の実印のサイズだともう少し相場の値段が上がります。おおよそ、1サイズ上がるごとに2,000円~3,000円の差です。
オランダ水牛で印鑑作成する際には、ご自分の作りたい実印サイズで各社比較検討し、相場の値段を参考にしてくださいね。
なお、オランダ水牛を購入するなら「はんこプレミアム」がおすすめ。はんこプレミアムは、他の印鑑通販サイトと比較して低価格なのに高品質なオランダ水牛を取り扱っています。
価格が高くなりがちなオランダ水牛ですが、はんこプレミアムで購入すればお手頃な価格でオランダ水牛の印鑑が作成できます。
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まとめ|オランダ水牛の印鑑は耐久性が高く美しい
オランダ水牛で作成する印鑑について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。耐久性が高く美しいオランダ水牛の印鑑。特に「純白」は非常に美しく女性の実印にも是非オススメしたい印材です。もちろんオランダ水牛にも多くの素材で印鑑を作成できます。その他の素材についても確認しておきたいという方は以下のページをご覧ください。
実印の素材について詳細はこちらへ